抜粋

「それをつけなさい」
 男があごで示したのは、三十センチほどの鎖でつながれた、枷。それを言われるまま足に取り付け、膝ですり寄るようにして男の前に腰を落とす。ソファに背をあずけ、緩く足を開いた男の足の間に入り、中心の雄に舌をのばし、口内に迎え入れる。
「…っん…ぅ」
 力を持たない状態ですら十分な質量のあるそれをほおばり、伸也はそっと舌を使い出す。男はそんな彼の両手首をとらえると、後ろ手に拘束してしまう。
「ずいぶんうまそうにほおばるようになったじゃないか。それが、おまえの大好きな亜紀を犯すものだ。じっくり味わうといい」
「……っんぅ」
 次第に質量を増していくものを必死でなめて、先端から浮いてくるものをのど奥で飲み込み、拘束された自由のきかない体制で必死に男のものに奉仕する。これが、亜紀を喜ばせる雄。そう思うだけで伸也は言いようもなく興奮していた。
「…ひうっ…!」
 口での奉仕を続けるうち、次第に伸也の下肢に熱がたまってくる。下着を着けていないむき出しの雄が次第に力を持ち始め、立ち上がる。手を拘束されてどうすることもできなくて、たまらずもぞもぞと腰を揺らして床にすりつけるようにした。それをとがめるように、ぐい、と男が立ち上がった伸也の股間を踏みしめる。