ポコマンの女
     
        


         あたしのチャームポイントとは、ぶっちゃけアレだろう。 
                       −− 恥骨と皮下脂肪の微妙な造詣の妙 −− 

つまり 『ドテ』。 あたしのソレはちょっとそこらにないシロモンだと、かねがね自負している。 
それを最初に教えてくれたのは、アリヨシだった。 


当時、禿社長とその女房が経理をやっているシケタ薬缶屋(ミネラルケットル)で、あたしはつまんない事務員をしていた。 その、通勤地下鉄のクソ長いエスカレーターで、あたしのパンツを盗撮した不届き者、速攻タコ殴りで二万は取ってやれと締め上げた色白の眼鏡こそ、アリヨシだった。 

アリヨシは、拳固で殴られても抵抗せず、しわくちゃの二万を黙ってあたしに差し出した。 でも、フィルムだけは勘弁してくれと、むずがる2歳児のようにオイオイ泣くのだった。 

聞けば驚く事に、アリヨシの盗撮は今日に始まったばかりでなく、あたしのパンチラ写真を使って勝手に開いてたサイト 『女王のドテル〜ム』 は一日2000のアクセスを誇るその道の人気サイトだった。


『ボ、ボボボクはパンチラにはゼッタイッ! 絶対のコダワリがあるデスッッ!! き、ききき君のドテは100年に一人の、いや、8万人に一人の逸材ダァッッ!!』


そうして、マニアのアツイ後押しを受け、今あたしはネトア人生を歩んでいる。

24時間有料サイト『覗いて姫!』 床に12台のカメラ設置済みのマンションの一室、臍下25センチのミニスカートでだらだら生活し、世のドテマニアの汁だの小遣いだのを絞る、そんな生業だ。 

アリヨシには感謝している、コンナ取り柄をあたしに教えてくれたからだ。 


アリガト、アリヨシ、どうでも良いけど、アンタ、男子校の盗撮はちょっとイタダケナイわね。
 
しかも柔道部ってどうよ?




2003.03.12
 日記SSS