イナズマ仔猫は危険が一杯!!
アネキがこの春結婚した。 男癖の悪い姉だったが、出会い系サイトで知り合ったアラブ人と意気投合し、石油王の第2夫人に収まった。 浮かれたお袋はイキナリ自伝『シンデレラの母として』を出し、ソレが何故か受けて今や御茶の間コメンテーターとして忙しい。 影の薄いオヤジは、お袋の印税と自分の退職金で、兼ねてより念願の、喫茶『センターリバー』を開店。 憧れの、髭のマスターとなった。
そして潤いまくる我が家、一人息子のオレはといえば、将来の箔付けにと、名門私立へ転校が決まる。 本人の希望、皆無。 某県境、風光明媚な自然の真ん中、つまり、完全隔離のその場所にある、全寮制の男子校。 小中高と、みっちりぎっちり野郎だらけの一貫教育『私立 六波羅探題学園』そこにオレは、放り込まれる。 オレが、そう、見た目が取得の姉と二人、中川家の美形姉弟と呼ばれたこのオレが。 そこ、たぶん、ホモだらけ。 じゃ、ダメじゃん!
(ウメキュ)
* *
旅立ちの朝。オレのブルーなハートは知らぬとばかりに、満面のホホエミの母と父がプラットホームで万歳三唱でもしそうな勢いでお見送りだ。
よしてくれ、これからあんた達の自慢の息子は、ホモの巣窟へと投げ込まれるんだぜ?
ちっぽけなボストンバッグひとつを肩に、右手に名物味噌カツ弁当、左手に定番冷凍ミカンを握らされ、特急列車グリーンシート(もちろん初めての豪華席だ)へと足を進める。
万歳三唱をしている両親でも、これで、しばらくは見納めかと、もう一度窓の外へと視線を移すと、柱の影に、ひっそりとしがみつくように身を隠した野郎が一人。
「太郎………。」
突然に決定した転校話を、そういえばヤツに伝え損ねていた。
目を真っ赤に腫らして、恨みがましくこちらを睨んでいる……。
(遅知九尾)
* *
太郎の、あの目の赤さから見ると、ヤツは一晩中、いやもっと長いこと泣いてたな。かわいそうな事をした。転校が決まってから、馬鹿でメデタイ両親の相手に忙しくて、すっかり太郎の事を忘れていた。でも太郎よ、オレのためにこっそり陰から泣いて見送りなんて、可愛いヤツめ。オレのほうこそ泣けてくる。
おまえの事は決して忘れない。転校先でホモに取り囲まれた時には、おまえのチンコがどれだけすごかったか自慢してやるから、おまえは安心して待っていろ。
手紙も『様』付けでちゃんと書くから、おまえも、そのきたねぇ字で返事書いてくれよな。
あぁ、太郎。胸がズキズキするのは何故なんだ?!
柱の陰で見送る太郎の姿が、メデタイ両親の万歳姿と共に、ゆっくりと横へ流れていく。
グリーン車の窓枠からすっかりはみ出た後も、オレは太郎の、あの赤く腫らした目を頭から追いやる事ができなかった。
(ドラァグ*イサヴェラ)
* *
グリーン車の乗り心地はなかなかのものだったが、その先が地獄だとは知っていた。特急列車を下車し、ローカル線を乗り継いで、やっとこ最寄駅まで辿り着いた。
風光明媚な自然の真ん中…受験の時にも思ったが、それはつまるところ山ン中ってことだ。登るのも下るのも、ちょっとした遠足気分だ。そこからは、一時間に一本のバスを待つか、30分山登気分を耐えるか…。
時刻表など当てにならない、そこを歩いて登ることにした。登りはまだいいが、下り結構きつい。美形姉弟の弟として名をはせたこのオレが、スポーツで体を鍛えているわけもない。受験の日の帰りもバスを待ち切れずに歩いて下って、膝が笑った。
ゼェゼェ息を切らしながらの上り坂、汗を掻き掻き考えた。きっとこの厳しい上り坂は、オレみたいなヤワな美形が足腰を鍛えるためにあるに違いない。そう、この先はホモだらけの孤島。生半可な足腰じゃ持ちやしねぇってことだ。
太郎…オレはオマエのデカチンを自慢するだけで、このサバイバルに生き残れるんだろうか。不安に押し潰されそうだ。
(浅草寺☆姫子)
* *
やがて、峠二つ越えた山の中腹、ゴージャスってか、こう、ヤバイ宗教関係の本山ってノリの、無駄に派手な建物が顔を出す。アレはやっぱ、学び舎じゃねぇよな。例えれば、クレムリンとベルサイユがタイガーバームに隣接したような、奇天烈な建造物。クレムリンは俺の住処、学生寮。ベルサイユは俺のサバンナ、ホモ三昧の学び舎。なぁ太郎、オレは、ココで、どうなっちゃうんだろう
・・・はぁあぁ・っと、深い溜息を吐いたオレは、瞬間、二メートル、飛びズサル。
『ようこそ、カトレアの君! 甘やかな果実の口唇に溜息は似合わないよ・・』
門柱脇、木立ちから、突如振ってきた金髪ロン毛、青いお目眼のリアル外人。 な、ナニ?アンタ、どこに潜んでたんだようっ! 姉ちゃんが居たら、すぐ跨っちまいそうな激しい美形、俺もビビル。 で、するっと後ろからギュウっと、えぇっ!?
『待ってたよ、ビュ〜ティ・中川・・・』
ば、馬鹿野郎、オレはヨシトだ、そりゃ、漢字で『美人』って書くけども。 畜生め、お袋、アネキの仕上がりで図に乗って、ンナ、命名しやがって、予想外の不細工生まれたらどうするつもりか? お、おい、いつまでも抱きついてんじゃねぇ!誰だ?くわっ!!双子!!
『ふふふ、私はこの学園の何でも屋、3年 阿修羅組 ウィルヘルム・赤影』
『私が、弟の青影、覚えておくと良い、きっと役に立つ』
赤影は俺の事まだギュウっとしてやがるし、青影の奴、チャッカリ手ぇ握って、テメェの頬にスリスリしやがり・・。 あのぉ、外人の癖にナンデそんな名前なんですか〜〜。
『私達の父は、日本贔屓でねぇ・・』
『子供には、日本の良き文化を托したかったという訳さ!!』
アンだよオヤジ、勘違い外人かよ。して、覚えとけったって、テメェら二人、どっちがどっちかわかんねぇよ、名札つけろよ、畜生。
『あぁ、失礼、初見じゃ見分けもつかないねぇ! 私、赤影が兄、青影が弟だ。』
『ちなみに兄赤影は、受け。 私、青影は攻めだから、君のバックに興味津々、御手合わせ如何かな?』
『いやいや、弟はマゾだけど、私は生粋のサド。ハニィ、泣き叫び哀願する君は、どんなに美しいんだろうか?!』
クレイジ〜外人、すっごくヤダ。 あぁ、太郎、俺、猛烈に帰りたい。
(ウメキュ)
* *
初っ端からこんな濃い人物達(しかもガイジン双子)に出会ってしまって、俺の寮生活はどうなるんだろう。まったく不安だ、非常に不安だ。卒業する頃には俺のケツ穴、ゆるゆるで使い物にならなくなってしまうのだろうか。あぁ、そんなの嫌だ、制服下のオムツに垂れ流し、太郎のでかいチンコも締め付けられなくなるそんな生活に俺は耐えられないっ!
太郎、何とかしてここから俺を救い出してくれよぅ・・。
そうこうしているうちに、背後で『バキッ』と嫌な音、背骨に走る激痛。意識朦朧、吸えない空気を必死で取り込もうと、酸欠金魚みたいに口をパクパクさせる。
「兄よ、このカトレアビューティーを虐めてみたい気持ちは何となく分かるが、いきなりそれではあまりにも可哀想」
ぼやける視界に弟青影の濡れた唇が光る。
「何を言っている、青影。お前だって早くビューティー・中川のケツ穴に突っ込みたいだろう? お互い手加減は無しだ」
そうかと頷く青影の、ねっとりしたキッスが俺を襲う。生温かい生き物が口の中に入ってきた時、俺はついに意識を失った。
(ドラァグ*イサヴェラ)
* *
ココは何処だ?
薄らと目を開ると、眼鏡面の男がオレの顔を覗いた。
「目を覚ました?」
「ココは何処ですか? オレは確か…」
「保険室。僕はこの学園の保険医だ。ダメだよ、君みたいな綺麗なコがそんな無防備にしてたら。ココは恐ろしいよ。お尻だけ天国に召されて使い物にならなくなっちゃうよ」
どうやらこの保険医に助けられたようだ。オレチン危機一髪。
「君みたいなコには、ボディーガードが必要だね」
ちょっと待ってなさい…保険医はそう言って、保健室を出て行った。
すぐに戻って来た保険医。
「紹介するよ、笹塚亮一、君と同じ高等部一年、僕の腹違いの弟さ…部屋も一緒になれるように手配しといたから、安心したまえ」
「………」
亮一という男、背が2メートル近い、その上、あのグレた目付き。逆らったら暴力でねじ伏せるタイプだッ。コワッ。しかも愛想が全くない。
「ヨ…ヨロシク……」
太郎、コイツはきっとヤバいぞ、オレチン恐くてチンコも縮こまるって…助けてッ太郎ッオレは泣きたいッ。
「アァ、それから、亮一は学園一巨根だから、覚悟しておいた方がイイと思うよ」
止めの一発。コイツ等の計画的犯行なのか?!
(浅草寺☆姫子)
* *
手の平にヤナ汗が大放出。 怪しい保険医の斡旋で、オレは今更に怪しい、地獄の墓掘り人笹塚亮一16歳(外見22歳)と、二人並んで歩いている。 かれこれ4〜5分は歩いているが行けども行けども似たよな廊下とドアばっか。 なぁ、どこ行くんか? 寮? まず教室? てか普通職員室でセンセに『おっは!』とか言うんじゃねぇの?
「あ、あのサ、リョウ君、ボクラどこに行くのですか?」
「・・・・・・」
ふぉ・・・睨まれたジロされた、こえぇっ!コえぇよ、アレ絶対、人二人殺した眼!!いつしかなんだか馬鹿長い渡り廊下、生徒はどこよ?物音一つ、人っ子一人通りゃしねぇ、もしやもしや、あぁ、きっとコイツ、俺の美貌とセックスアピールにムラムラして、地獄のケツ掘り人に変身する予定とか?! や、ヤダよう!!帰るっ!オレ帰るっ!帰って太郎の嫁になるっ!!
脱兎の如くスタートダッシュした筈の俺、柳腰をグワシと掴まれ、猛烈タックルもんどりうって、ケツ掘り亮一、俺を見下ろす。
「ぼ、ぼぼボクわ、ち、ちちちチョコが、す、すすスキなんだな・・」
「はぁっ?!」
「もも、もモッテルかな、きキミ・・」
三白眼の亮一が、鋼のような身体で圧し掛かり、おもむろクンカクンカ、オレの首筋、胸元、腹、と 躾の悪い雄犬の如く嗅ぎ進む。そしていよいよ股間のあたりと腰骨を攻め始め、妙な擽ったさ生暖かさがゾワゾワと、して、いやぁああぁっっ!!亮一のゴツイ指がオレのズボンに、するって潜って、パパママごめん!!
「こ、コレ、ちちちちチョウダイッ!!」
奴の右手、ワシ掴むのは電車で喰い損ねた、スニッカーズ、既にベタベタ。や、やるよ、やるとも、ケツよりもきっとそっちのが美味いと思う、なぁ、サ、喰えよ!! 途端に緩い笑顔になった亮一は、なんか、こう、一段と凶悪。オレに跨ったまま、包装をバリベリ剥がし、ぺちゃぺちゃチョコ塗れで喰う奴を眺め、もしや、コイツ、人相の悪い甘党の馬鹿なだけかも〜とか胸撫で下ろすオレだったが、速攻、己の浅はかを恥じる。 奴はオモムロにズボンをズリ下げ膝立ちした。
「・・・トマホーク!!・・・」
下から、舐めアングルで狙った御宝は、核弾頭より激しかった。
(ウメキュ)
* *
亮一は取り出したでかいチンコをチョコまみれの手で扱き始めた。
「ぼ、ボク、ち、チョコ食べると何だか、こ、興奮してしまうんだな。み、見てよ、ボクのち、チンコ……」
見てよ、と言われなくても、嫌でも目に入ってしまう亮一のでかいチンコは、チョコまみれの手で扱かれているせいで、茶色く汚れている。おいしそうなのか、気味悪いのか、オレにはよくわからなかったが、亮一が興奮しているのはそのギンギンに育った一物の様子からよく見てとれた。
何と応えるべきか……。オレは迷った。間違った応えだと、亮一はその凶器を間違いなくオレのケツ穴に突っ込もうとするだろう。それはどうしても避けたい。
1『チョコ、リョウ君が喜んでくれて良かったよ』
2『チョコ食って興奮するなんて、リョウ君って変態だったのか』
3『リョウ君のチンコ、でかいね』
……どれもこれも、ダメそうじゃん。
オレはチョコの甘い匂いと、亮一の汗臭いチンコの匂いが混じった、何とも微妙な香りの中で必死で考えた。
(ドラァグ*イサヴェラ)
* *
太郎のチンコが世界一デカイと思っていた愚かなオレ。亮一のチンコを目の前に自分の無知を思い知る。でも太郎、おいなりの問題はお前が勝ちなようだ。亮一のおいなりは意外と貧弱だった。…って、そんなもの観察している場合じゃナイッ!
オレがオロオロと迷っている間に、亮一は本気でチンコを扱くことに夢中になり始めたようで、額に汗浮かべ亮一のデカイ手の平でもっても握りきれないチンコをせっせと扱いている。兎に角逃げよう…オレは無我夢中で今やオナニー一直線の亮一をはね除けた。
「エイッ!」
亮一のデカイ体はゴロンと床に転がるが、その手は休むことを知らないらしく、チョコ臭さ振りまいてキュッキュキュッキュ仕事熱心だ。
「チッ…ただの巨チンオナニー野郎かよッ」
ちょっと残念、太郎よりデカチン試してみるのも悪かないと内心思ってたのに……じゃなくて、こんなガッコ、ホント、イヤッ。こんなとこにオレを突っ込んだ家族の無慈悲と運命の悪戯に対する怒りがオレの内的スペースに沸々と。
何かムカツク、何もかも。この怒りを何かにぶつけなくっちゃねッ。
悪魔が囁いた。
『学園一巨根男を犯し、学園一恐れを知らぬ男として君臨するのだ!!!』
(浅草寺☆姫子)
* *
が、学園一の巨根を犯す・・・お、オレが?日暮里のナルキッソスと言われた、受けドコロ満載なオレが、この巨チンオナニー・トマホーク亮一を、ヤル?む、無理だろ〜??だってオレ、コイツで勃たねぇし、無理無理!や、でも無理ったらこれケツに入れんのも相当なアクロバットかもしんねぇが、が、しかし・・・括約筋の神秘をオレは体現するそれもまた・・・
躊躇するオレの眼下、茶筒のようなチンコをいきり立たせフンフン鼻息荒い亮一が、ヲォッ!!と 引き攣りオットセイの如く反り返る。ドピュッ、ピュゥ〜〜ッッ!!して、咽返るカカオとザーメンの生々しいハーモ二ィ フォア・マイ・フェイス。はぁあ〜?顔射っすか?ヤラレちやったの?おい、ナニ呆けてんだよコノ腐れチンカス野郎め!項垂れてもテメェのチンコはナマコみてぇな図体しやがって畜生、畜生、畜生!!我、コノ地ニ君臨セシ!!
ゥヲオリャァッ!!渾身のチカラ振り絞り、萎え萎えトド亮一の図体を転がし意外に引き締まった逞しいケツを曝す。 み、見ててくれよう、太郎ッ!!
「き、きききキミは、ななナニをス、スルのかな?」
「てめぇのケツを、掘るんだよぉッッ!!」
股間に瞬間、気合いれたオレ。脳裏に再現するはオレ史上最高エッチ。ヨーカドーの五階トイレで迷子の放送を聞きつつ、サカッタ太郎に駅弁されて、後頭部をしたたかドアにぶつけてイッた、スリリングで股間が疼くスウィートメモリィ。あの時感じた太郎のチンコのあの熱感、挟む込む質量を想い出し、みるみる小振りなマイボーイがヘロウ!と場違いな愛嬌をふる。
セイヤァア〜〜ッッ!! ? 鷲掴んだ腰を引っ張り上げ、グワシとおっぴろげたケツの谷、渾身の一撃(前戯ナシ)を挑んだオレは、その、目にした光景に愕然とする。が、ガバガバ・・・・ コイツのケツ、洞穴じゃねぇか?!た、確かにチンコはすっかり穴ン中。隠れんぼはお上手ね!な状態だが、しかしシカシ・・
「ぼぼぼボクは、ツ、突っ込むホウが、すすすっスキなんだな〜」
「な、ならばコンでどうだっっ!!」
「??!ハヒィいいィイッっ〜〜〜〜ッ!!」
一線を越えたオレ・・・・・いまやオレは、渡り廊下で巨人をフィストで犯す非情な学園ヒットマン。
(ウメキュ)
* *
きっと、この情景を目の当たりにした者は、歯茎を剥いて吠えるに違いない。
「ヒヒヒヒヒヒ〜ン」
萎え萎えの萎え〜な相手な上に、コイツときたらガバガバヘイッ! だ。
こうなったらやるだけやって、マジでこの学園の性の支配者になるしかねぇべ。
「いざ、出発(デッパツ)」
ちょうどいい、向こうの方から誰か歩いて来る。先ずはアイツに見せしめだ。ウワサなんてのは、あっちゅうまに広がるもんだ。1人の目に触れりゃあ充分だろう。っつうか、早く終わらせてェヨォ、太郎! ダメだダメだ。弱気になるな、途端萎えかねん。思い描けッヨ−カド−5階トイレの駅弁セックス…それだけを考えろッオレッ。
「アヒィッ…ダダダダメなんだな…チチチ力が入らないんだな…」
体のサイズに合わせた発育したのか亮一の穴。巨人は普通サイズのオレのチンコ一本に緩く封じられて、身動き取れず、ナスがママ。
人影が近付く。今だオレッ、学園のヒットマン、スクリュースイッチオンッ!
(どうだッまいったか!)
オレと巨人に気付いた人影に向かって、なるたけ極悪な顔でニヤリと笑い掛けてやったオレ。学園のヒットマンにそれこそ相応しい雄々しい笑みで。
「…ウソ〜ン」
ところがどっこい…何と、そこにいたのは太郎だったのだ!!
(浅草寺☆姫子)
* *
どうしてここに太郎が……。
それよりも、この状態をどうやって太郎に説明すればいいのか。
まずい、非常にまずい。このままだとオレが浮気しているように見えるじゃないか。何か都合のいい言い訳を考えなければ。
そうしておたおたしているうちにも太郎は渡り廊下をさくさく歩いて、修羅場までやって来た。床に這いつくばりながら亮一のケツ穴に片手を突っ込んでるオレを見下ろして一言。
「何やってんの? 楽しそうだね」
駅で泣いていた時とは大違いの冷たい表情で言い放った。
「あの、その、こ、これは……、こいつに掘られそうになったから、そ、その、そうなる前に、い、一発、反対に掘ってやろうと思って……」
我ながら良い言い訳だと思った。嘘なんか全く混じっていない。
(ドラァグ*イサヴェラ)
* *
「へぇ……それってホントかな?」
太郎は眉ヒトツ動かさず、冷たくオレを見下ろす。オレは動揺する。なのに何故か「みんなのうた」のオープニングの曲が頭ン中ル−プする…
♪らららら〜ららららら〜らららららららら〜らら〜♪
相当キテるってことだ。つうか、何で太郎がここにいるわけ? さっぱりわからんちんだよ。それにそんな冷たい目をした太郎は、オレは知らない。太郎、太郎、お前に一体何が起こった?
「折角だから、見学させてもらおうかな…超受のお前がそんな巨人の巨チン弄ぶとこなんて、もう一生見られないと思うし…っつうか、ヤレッ」
どうした太郎! 命令口調だ。背後に青い炎が燃え盛る。コ、コワイよ。やっぱりヤルしかないわけ? オレは太郎が大好きなのに、太郎の前で巨チンの亮一イカシテイカサレテ、腸内発射?
「無理だよ…太郎…ゴメンネ…太郎……オレのチンコ役立たず」
ベソかいて縋るオレの丸出しの尻を、太郎は一昨日の青姦デートの帰りにウンコ踏んだ靴底で思いきり蹴飛ばした。
「ヤレって言ってるじゃないですか?」
言葉は丁寧だけど、物凄く怒ってる…やらなきゃ死、あるのみ?!
(浅草寺☆姫子)
* *
太郎、俺を蹴ったな? あれだけその口でべちょべちょに愛した俺のビューチフルな尻を蹴ったな?
俺はこの間ずっと亮一のがばがばケツマンコに黄金の右腕を突っ込んだまんま、愛しい太郎の冷たい言葉と視線を浴び続けた上に蹴られた訳だ。しかも茶色いザーメンこびりついた顔でさ。心が凍るぜ。ああ、いい加減凍死しそう。
俺は太郎に対しても逆切れした。世界を股にかける非情な学園のヒットマンになって、太郎もついでにやったろうじゃんか!
「ボ、ボクもや、やりたいんだな、やっぱ」
亮一がチョコ色の涎をだらだら垂らしながらこっちに顔を向けると太郎を見てにやぁっと笑った。
「き、きみ、チョ、チョコレート、ッも、持ってないかな、な?」
哀れ、亮一に対しては無防備だった太郎は巨人の剛腕に捕らえられて、亮一の胸の中。体中まさぐられて太郎は失神寸前だ。
俺はと言えば右腕をケツマンコに喰われたまま引きずられて廊下にキス。
ど、どうなるんだ俺の野望は〜〜!?
(クロックムッシュウ)
* *
廊下にゴッツンゴッツン亮一の体。つまりはゴッツンゴッツン俺の黄金の右腕。亮一の体がクッションになって、拳が砕けちゃァいないが、腕は折れそう。エエイ、面倒だ、両腕突っ込んでやらアッ。学園ヒットマン、怒りの鉄拳ダブルを思い知れ。
「おお、兄よ、あんなところにビューティー・中川が」
「おお、弟よ、あんなところにお前が突っ込んだベリナイスアナル、ロージィー・太郎が」
ちょと待てよ。するってエと、太郎、青影にヤられちゃったわけですカッ。しかもロージィーってソレナニ? ケツ穴広げられて薔薇の花? ヤダヤダ、デカイのはチンコだけにしてくれヨ。
「アアン、青影さまァン、太郎を助けてェン」
ダブルそれナニ? 身も心も受けなワケ? ショックショックショーック。怒りのヒットマンたる俺は、八つ当たりで亮一のケツ穴に北斗百裂拳。受けてみよ、ズコズコズコ。ヒイヒイ言ってる亮一の下で、やっぱりヒイヒイ言ってる太郎。これって3P? しかもスーパー攻めが俺? スゴイじゃん、画期的じゃん、学園王者じゃん。
「それでは我々も参加しようか、弟よ」
「おお、兄よ。ビューティーのバックもカトレアの花の如く開かせてみたいもの」
「それでは私はハニィの柔肌に赤いキャンドルぽたぽたと」
イヤン、ッツーか、移っちまったよ太郎。 誰か、さっさとチャイム、鳴らせエッ。お勉強時間にしましょうよ君たちィ。渡り廊下で君といつまでもしてたかぁネェんだよ俺はァッ。
……カンコロキンキンカキィーン……
(美江@パンピー)
* *
『ハァ〜イ、そこまで・・・あたしの授業をサボろうって坊やは、ふふふ・・・アンタたちなの?』
音も無く背後に立つその姿。腰に当てた指先は日常生活困難な50%増長中。そして戦うのに向いてそうな猫科の指が弄ぶのは、細く撓るレトロな鞭。z
さながらエッシャーの騙し絵の如く、くんずほぐれつ交尾の一同、何故かゾクリと震えが走り、一瞬にしてピシッと硬直静止。下からそろり見上げるのは、凶器みたいなヒールから続く、シーム付きの網タイで武装されたゴージャスな美脚。 してその上は白衣に包まれ、しかし、白衣の下ナニ着てるんだよ、やたら布面積少なくありませんかね?!
バンと突き出した胸元に些か不釣合いなロザリオが谷間に身を半分埋め、パツ金・蒼い目・テラッと淫靡なルージュは深紅。
姉さん一体ナニモンですか?
『『も、申し訳アリマセン! シスター・フランチェスカ!!』』
え?! 尼さんなの?
ダブルサラウンドで、赤蒼変態兄弟がユニゾンする。
(ウメキュ)
* *
「そォよあたしがシスター・フランチェスカ。このガッコォの宗教のお時間の支配者よ。そんでもってこのクラスの担任も兼ねてるワケよ。教員ケチってんのよこのガッコォ」
場面展開教室内。ばしんっと鞭が黒板を叩く。
「転校生のナカガワヨシトクンだ。よろしく頼むぜてめエらー! 掘る時にはあたしに言いなッ。ビデオ撮って実費で分けてやるぜエ。無断ブッコミはケツマンバイブ二本挿しだ。わかってんなァー!」
オウッス! と立ち上がって野太い合唱、の中にハッキリクッキリチョコまだら、オマエは初期ショッカーの戦闘員か? の亮一のデカマラ、違ったデカヅラ。ねえ、教えて。ここって名門私立じゃなかったの?
「こないだのテストの答案を返す! 小日向! 前出て脱ぎやがれ零点コゾウ!」
おどおどと出てきましたよ、僕いじめられっコ! のひょろもやしねずみ男クン。半泣きになってズボンを脱ぐと、皮かむりを一生懸命ハンドジョブ。ようやくコンニチワの尿道に、凶悪尼僧が深い深〜い胸の谷間から取り出したポッキーしかもチョコ塗ってない方をぶっすり。ギャアと血も凍る悲鳴を上げるねずみ男のケツ穴にもポッキー三本まとめてぶすり。
「湯川! 10点! ケツポッキー喰いやがれ!」
暴虐のブリザード吹き荒れる恐怖教室に、泣きながらクラスメイトのケツから生えるポッキーを喰う劣等生その二。亮一でさえ震えおののく超絶美形シスター推定24歳さそり座血液型AB、はその蒼い目にどうやらおれを映したみたい。長く真っ赤な、淫猥な舌がぺろりと唇を舐めた。
ねえ、教えて。生きるって、耐えることなの?
(涼子@総務課)
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