■『96g6祭り||参加絵とSSS』

素晴しきお祭り『96g6祭り||』に投稿させていただいた絵と
クルギロなSSSです。


■「SLEEPER」




昏々と眠っている背中に、毛布をかけた。
いつもの席。指先が置かれたままのキーボードは命令を忠実に守り、モニタに多くのアルファベットを走らせている。
そっと手を掴んで外すと、猛スピードで埋まっていた「g」の文字がようやく止まった。

来いと言った癖に、眠っているとは何事だ。

俺は軽くその額を小突くふりをしながら、あまりに悠然と寝息をたてる顔を見下ろす。

俺が自分から何かしてやろうと決めて、勇んでやってきた時に限って
お前は気付かないとか、眠っているとか、聞いていないとか

本当に仕方のない奴だと思いながら、俺はその半開きの唇に触れる。
そのまま口付けようとして辛うじて思い留まり、かぶせた毛布ごとその身体を抱きしめ、頬をつける。

お前はいつも俺の情愛を薄いと文句を言うが
俺は充分溺れている。
こんな糞生意気な碌でもない男を、こんな風に愛おしがるほどに。

聞こえるのは機器の唸る低い音だけ。
この場所には今、俺とお前しかいない。