髪弄り



ギシ…という音と共に、俺達はベットに倒れこむ
そしてどちらからという事無く深い口付けをする




口の中を探り合う度に水音が静かな部屋の中に響く
手は自然と宍戸の長い髪へと移り、指でさらりとした感覚を楽しむ
相変わらず綺麗だな、と考えていたら宍戸が突然口を離した






「どうした


俺の考えてる事が見透かされたかの様に聞いてくる
目は少し怖いけど、やっぱり俺なんかよりずっと整った顔だ




「……いや、綺麗だなぁって」



思ったことを素直に言うと



「何が?」


予想通りの返事が返ってくる






「…別に。今はそんなの関係ねぇだろ」

「ほう……言ってくれるじゃねぇか」




ニヤリ、と互いに笑って宍戸が俺の首筋に顔を埋める



「あっ…」


思わず感じて…そしていつものように俺は宍戸の髪を掴んだ





…誰もが羨む漆黒の長い髪を独占出来る、俺だけの特権…




もう宍戸からは離れられねぇなぁ…と宍戸に溺れながら心の中で呟いた




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