夢を見た。

誰も居ない戦場でただ一人、血塗られて立っている。何処を見ても仲間の亡骸があり、呆然とそれらを見つめているのだ。

恐かった。

護る為に戦ったのに、護る所か失ってしまったあの時の、虚無感が。

私は誓った。

これ以上誰かを傷つけることなく、仲間を失うことなく、生きることを。

なのに・・・・・・・・またも失ってしまった。


大切な、仲間を。



「どうした、。怖気ついたかぁ?」



貴方は笑う。

とても、楽しそうに。



「誰が」



私は泣く。

心の奥底で。



「それにしちゃあ随分震えてねぇか?」

「煩い」



何時から、貴方は道を間違えたのだろう。

何時から、遠くへ行ったしまったのだろう。


こんなにも近くに居るのに、とても貴方が遠く感じる。何故。


ねぇ・・・戻ってきてよ、高杉。

お願いだから、これ以上遠くへ行かないで。






遠すぎる、でも近い



(貴方は、何処へ行ってしまったのですか?)




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