デートの約束 「やっぱり雨、降ってきましたよ」 「弱っちゃうなぁ・・・明日には止むかな」 「何かご予定でも?」 「も〜しらばっくれちゃって〜〜。俺とデートの約束でショ?」 「予定、勝手に立てないで下さいよ・・・」 「余計な事だったかな〜?じゃあ他の誰か誘おっかな〜」 「だめ!」 思わず大きな声を出した私を見て、彼は会心の笑みを浮かべた。 「・・・ハイ、君の負け」 「あ」 ズルイ。恨みがましく見つめる私に、彼は機嫌良くニヤリと笑う。 「如何にしりとりとはいえ、勝負は非情なのヨ」 そして彼は喜色満面、ベッドにごろりと横になり、窓越しに空を見上げた。 「明日、雨止むといいねェ」 |