、何食べてるんだ?」
「…ポッキーですけど、何か?」
「な、何って……」



一人、無心でポッキーを食べ続けるに、後ろから抱き締めるディーノ。
だが、は喧嘩を売る様に話し掛けていて。
仮にも自分の上司に、だ。
そんな事も気にせず、軽く笑いながらディーノは、彼女が持っているポッキーを見ていた。



「日本で買ったのか?」
「えぇ。色々とあったので、試しに全種類のを」
「‥‥どれ位買ったんだ?」
「二十種類ぐらいかと」
「へぇ‥‥‥あ、俺にもくれよ」



ディーノは指で自分の口を指差し、笑顔を見せる。
が、の顰めっ面を見て、直ぐに手を降ろしてしまう。
一応、彼にも学習能力は有る。
何度もをおちょくる様な事をしていると、殺されかけないからだ。
不意に、はずいっとディーノに何かを差し出した。



「はい」
「・・・・へ?」
「欲しいんですよね?チョコ味で良ければどうぞ」
「あ、あぁ‥‥‥‥」



ディーノは少し驚きながら、だが少しだけ笑みを零しながら、顔を突き出してパクリと口の中に入れる。
チョコレートの、甘い味が口の中で広がる。



「‥‥‥もっと、ですか?」
「良く判ったな」
「だって、貴方の部下ですから」
「‥その関係を何とかしてーなあー…‥」
「はいはい」










ポッキーをあげると顔を突き出し。




(今度ポッキーゲームやろうぜ)

(お断りさせていただきます)

(えー‥‥‥)




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