「あ、そういえばな」
サトシが突然言い出した。
シゲルは軽く首を傾げる。
「何?」
「シュウがシゲルに似てるって思ったからさ、それをこの前シュウに言ったんだ」
「へえ……」
「そしたらな、シュウがオレとハルカも似てるって」
「……ハルカって、今、君と一緒に旅をしている?」
シゲルの問いにサトシは頷いた。
「そう。なあ、似てると思うか?」
そう聞かれて、シゲルは少々困った。
「いや、僕に聞かれても……似ているのか?」
「それがよくわかんないから聞いてるんだよ!」
「それもそうだね……」
シゲルはそう言った後、ふとサトシから顔をそらし、遠くを見つめ、考え込む。
仮に本当にサトシと彼女が似ているとして、
自分とシュウなる彼が似ているのならば……
シゲルはサトシに視線を戻して、尋ねた。
「サトシ、そのシュウって奴は、ハルカって子にどんな態度を取っているんだ?」
「どんなって……」
サトシが腕を組んで、考え込む。
少しして、考え込みながら答えた。
「えーっとな……最初は『美しくない』とか言ってて、
んー……
あ、会った時は昔のシゲルみたいに、嫌味言ったりとか」
「……なるほどね」
「何かわかったのか!?」
サトシがワクワクしながら尋ねてくる。
そんなサトシの様子に目を向けて、シゲルはクスリと笑った。
子供っぽいとは思ったが、先程のジェラシーの仕返しを彼にしてやろう。
「もし本当に僕とシュウが似ていて、君とハルカが似ているならね……」
「うん、何?何?」
キラキラと目を輝かせるサトシにシゲルは微笑みかけ、言った。
「シュウはハルカが好きなんだよ」
「ええっ!!?」
サトシがこれでもかという程、目を丸くした。
「何で?何でそんなことわかるんだ!?」
シゲルは当然、といった様子で言った。
「だって僕はサトシが好きだからこそ、君をからかいたくなるよ」
「……って、からかうなよ!」
サトシのツッコミを無視して、シゲルは続けた。
「シュウが僕に似ているなら、
シュウがハルカをからかってしまうのは、
彼女のことが好きだからだよ」
「そうなんだ……」
呆れているのか、感心しているのか、サトシは何ともいえない様子で、うーんと唸っている。
そんなサトシに、シゲルは笑顔で言った。
「信じられないなら、今度シュウに会った時にでも、本人に確かめてみればいいよ」
「そっか、そうだよな!」
シゲルの提案と笑顔にサトシは納得したらしく、嬉しそうにそう言った。
そのシゲルの笑顔の裏に、
ずいぶんとシュウに対しての意地悪な気持ちが含まれていることなど、
サトシは気付いていない。







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本当は、この部分が書きたかっただけです(笑)