「寒いですわ
 まだ8月だと言いますのに、何故毎日このように寒いのです?」

「それはダリィが水浸しだから」

「では、この寒さはジェリーブルーのせいですのね?」

「…ジェリーブルーのせいばかりではない。
 確かに今年の夏は雨が多くて、寒いから」

「では、雨が多いのもジェリーブルーのせいですわ」

「……」

「ここは一つ、あのお子さまに空調管理をさせて、責任を取らせることに……」

「オレのせいにするなぁ〜っ!」

ザパーン。

「何をなさいますの!
 わたくしのお部屋が水浸しではありませんか!」

「ここは私の部屋」

「だいたいな、寒いならレヴィローズにでも言って、消し炭にされろ!」

「んまぁ、消し炭とは失礼な。
 我が一族の至宝レヴィローズならば、炭など残す様な不様な真似はいたしません。
 灰も残さず燃やしつくしてみせますわ」

「……問題はそこじゃないと思う」

「でも、よい考えですわね。
 早速レヴィローズの元へまいりましょう」






「苦労してるな」

「……慣れているから。
 ジェリーブルー関係なら、回はダリィは暴れている」

「……悪かった」

「大丈夫。ジャスティーン関係なら、もっと多い」