女性とは不思議なもので。
衣装や化粧などで、がらりと雰囲気が変わる。
目の前ではにかんだ微笑みを浮かべている少女も、その1人。
普段の彼女は、あまり肌を出さない服を好む。
ハイネックの白いセーターに、紅色の上着。それと揃いのスカートは短いが、下にはいつも黒いタイツをはいていて……はっきりいって、顔と手以外の肌は普段見えない。
それが今は……自称しがないケーキ屋アルバイターに無理矢理着せられたという、薄い桃色のメイド服を着ていた。
確かに、彼女のメイド服事態は見たことがある。
濃紺のロングスカートに、白いエプロンとヘッドドレスもまぶしいデグレアのメイド服。
しかし今着ている服は……大きく胸の開いたエプロンと股下数センチというミニスカート。
レースがあしらわれたロングブーツからわずかに覗いているのは……白い太腿。
胸を強調するように腰のラインをしぼった服からは……彼女の体つきが見てとれる。
幼い印象をあたえる顔立ちや可憐な所作からはおよそ想像できないそれは―――――見事なまでの『女の体』
決して大きすぎはしないのだが、元が華奢な体つき。
白いレースで縁取られた胸は一層強調されていて……
この姿の彼女をみて、理性を保てる男はどれだけいるのだろうか。
「あの…似合いませんか?」
ほんのりと頬をそめ、上目づかいに見上げられれば………今ばかりは欲望に任せても良い、と本気で思った。
レースに飾られた白い双丘は、まるで上等の砂糖菓子のようで―――――
無意識に。
本当に、気がつけば。
砂糖菓子のような少女の体に、腕を伸ばしていた。
「あ、あの…ルヴァイドさん?」
繊細な砂糖細工を壊さぬよう、そっと抱きしめたいのだが……男の本能がそれを許さない。
抱き寄せる腕に、自然と力がこもった。
居心地悪そうに身じろぎする体を封じる。
きっと甘い。
砂糖菓子の味見をしようと唇を近づけ――――――
「お客様、当店ではそのようなサービスは行っておりませ~ん」
自称ケーキ屋アルバイターの持った、おぼんの洗礼を受けた。
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後書きの類似品。
パッフェルさんの服って、けっこうアレですよね(笑) ってのが元ネタだったりします。
で、ユウナに着せたのですが…何気にコスプレをよくする夢主に育ちつつ(笑) 今回もしっかり、ムッツリなルヴァイド氏です(待て) すでに、私の中でイメージが固まりつつ(さらに待て) ビバ、ムッツリ黒騎士。でもまあ……このころはちゃんとブレーキがきいたらしく、脳内では色々している時にパッフェルさんのツッコミをうけてたルヴァイド氏が、未遂で終わっておりました(………!?) でも、そろそろ暴走するかもしれません。(いや、今でも十分にしてるだろ)
(2004.07.31UP)