「……」
アニス「?
どうしました? 様」
「ん〜……まだ臭う?」
アニス「(……裸にするための嘘だって云ったら、
やっぱ怒るよね……)」
「……(くんくん)
ん〜、だめ。自分じゃわかんない」
アニス「あ、なんだったら……大佐の香水でも使ってみますか?
なんていっても、マルクト帝国軍大佐の使ってる香水ですからね!
きっと、すっごい高級な、良いもの使ってると思いますよ?」
「大佐と同じ匂いってのは、ちょっと……」
アニス「ほえ?」
「……えっと、なんとなく、ね?」
アニス「でも、様が今着ているバスローブも大佐が普段使ってるやつですよ」
「えっ……」
アニス「あと、様の体を撫でるように洗ったボディーブラシも、
大佐が普段から使っている物だし」
「う……」
アニス「様の素肌に触れた石鹸も、
様の柔肌に纏わり付いちゃったりしていた水滴を包み込むように拭いたタオルも、
み〜んな大佐の物です」
「……」
アニス「ぶっちゃけ、今現在の様は『大佐色に染まっている』って感じですか?」
「……変な云い方は止めて下さい。
なんだか……裸の方が気楽な気がしてきた……」