「エイト殿。それは何ですか?」
エイトの手には真っ白なウェディングドレスらしい衣装があった。
「裾が短いウェディングドレス。異世界で流行ってるんだって」
「かなりのミニですね…」
膝小僧よりも高めの位置にある裾。
それにも驚いたがそんな驚きなど比較にならない衝撃が次の瞬間ドルマゲスを襲った。
「…マゲちゃん着てみる?」
「は!?…エイト殿?」
(「本気だ。そもそもエイト殿そういう冗談言わないしな…」)

それに対する返事は当然
「マゲには絶対似合いませんて!視覚破壊ですよ!!」
「そっか。じゃあククールさんに着て貰おうかな」
冗談でも意地悪でもなく、自然と発された言葉にドルマゲスの表情が焦りの色を帯びる。
「えっ!ええっ!?エイト殿お…」
「着て貰うだけだって。何で泣きそうになってるの?」
少し背伸びして、しょげる妻の頭をよしよしと頭を撫でる。
ドルマゲスはしょげたまま虫の鳴くような声で
「ククール殿なら似合うと思いますよ…お美しいですからね…」

「…マゲちゃん、Hしたいの?」
「え?」
このタイミングでそんな台詞、冗談としか思えないが彼は本気
「そう見えた」
そんな事言われたってドルマゲスはさっぱりだ。
「??、そんな事は…ってエイト殿!マゲこれから買い物おお!!」

買い物は24時間営業の店を探すとして
しょげた妻の機嫌回復(?)に旦那様は励むのでした。



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