先生、長曾我部君がとうとう寝落ちました。
いや、長曾我部さんが先生なんですがね。



夕食後テーブルに戻ってみると
長曾我部さんがパソコンに突っ伏して寝ていた。
…やるだろうなーとは思ってたけど、とうとうやったか。
とりあえず、パソコンの画面を見て、報告書に以上がついているのを確認する。
…うん、ついてるな。
堅苦しい言葉で書かれた文章が書き終わっていることを目視して
私はどうしようかと思って、すぅすぅと寝る人を見下ろす。
このまま寝かせてあげた方が良いような気はするけれども、
でも、予定があったら困るしな。
躊躇いながらも長曾我部さんの肩に手を伸ばして体を揺する。
「…長曾我部さん、長曾我部さん」
「………あ…?」
「報告書書き終わってるけど、他に何かすることないの?」
「………無ぇ……」
「明日は早かったりしないの?」
「……………」
問いかけた言葉に、こくんっと頷きが返されたと思ったら
そのまま長曾我部さんはまた寝落ちた。
…どうしようもないな、これは。
でも聞くべきことはもう聞いたから、このまんまで良いんだけど。
明日はちょっと早めに七時起きにしよう。
彼の普段が何時起きなのかは分からないので、とりあえずそう決めて
私は押入れから毛布を引っ張り出してきて
長曾我部さんへとそっとかけた。



おやすみなさい長曾我部さん、また明日。