The end of the journey

 

お願い 泣かないで
わたしの乾いた涙が
また零れそうになるから
わたしの旅が
やっと終わるのだから
 

今までの 大切な思い出を胸に
これからの
世界を夢みて
はるか遠い岸辺から
わたしを呼ぶ声がする
 

わたしは ここに留まるわけにはいかない
いつの日か
また逢えるのだから
その日まで
どうか もう 泣かないで
 

お願い 泣かないで
わたしの閉じ込めた涙が
また溢れそうになるから
あなたの中の
わたしの思い出を どうか笑顔で終えさせて
 

この哀しみは もうすぐ去ってゆく
それでも
あなたの頬を涙がつたうのを
止められない
わたしを許して
 

この水平線の向こうに いるべき場所が見える
白い砂浜が
わたしを呼んでいる
わたしは
もう 泣かなくていい
カモメたちは
悲しくて鳴いているのでは ないのだから
 

海の上に 青白い月が昇る
その光が
灰色の船を照らす
そうしてわたしを
わたしのあるべき場所へと 導いてゆく
 

お願い 泣かないで
わたしの胸の痛みが
留まったままになるから
わたしはあなたを
忘れずにいられるから
あなたとわたしの全てが
終わったわけではないのだから
 

いつかあなたも聞こえるでしょう
あなたを呼ぶ 白いカモメの声が
あなたをさらう
波の音が
そしてあなたは
わたしとまた出会うでしょう
 

はるかなる西の地で
いつの日か
あなたの旅の 終わりの時に
あなたは
わたしとまた出会うでしょう

そしてわたしは あなたの腕の中で
今度こそ 永遠の眠りにつくのでしょう
いつの日か 西の地で