In Their Happiness Time

 

これはまだ、フロドとサムがホビット庄に居た頃のお話です。

 フロドはお気に入りの木の上でパイプ草をふかしていました。もちろんトビイ爺印、最上品です。フロドはその木の上でのんびり考えごとをしていました。明日は4月6日、サムの33歳の誕生日でした。ホビットたちは成人しなくともパイプ草を楽しんでいましたが、(これから何年後かにはじまる指輪の旅の途中のピピンがそのいい例です。)フロドはサムにすてきなパイプを誕生祝にあげようと思っていました。村のはずれの工房で、サムには内緒で作らせておいたパイプがもう今日頃に出来上がるはずでした。少し濃い色あいの木目をうまくいかした長くて細く、さわり心地のよいパイプです。工房の親方は注文をしにきたフロドにこう言いました。
「わしにまかせてくださりゃ、バギンズの旦那、この村一のパイプを作りますぜ。そりゃもう、サムのやつになんかもったいねえくらいのものをさ。」
そんなことを言っていましたから、フロドはパイプの出来に関して何も心配する事はありませんでした。サムのやつなんかには、という表現には多少むっとしたことも事実ですが、フロドは工房の親方の腕を信じていたので、にっこり微笑んでお礼を言いました。しかしフロドとしては少し複雑な気持ちがしていました。いえ、プレゼントのことではありません。サムと自分の事です。
 

毎年この美しい新緑の季節になるとサムの誕生日がやってきます。フロドはサムがほんの小さな赤ちゃんの頃からサムのことを知っていました。赤いほっぺたに、くりくりの大きな茶色い目、小さな(少しぽっちゃりした)からだをフロドは知っていました。フロドはずっとそんなサムが自分の側にいるのだと思っていました。しかし年が経つにつれ、フロドはなぜだか(もちろんあの指輪のせいなのですが、)サムに自分が置いていかれているような気がしていました。自分だけが成長せずに、小さな可愛いサムが自分を追い抜いていると思っていました。サムだけではありません。かわいいいたずらっこのいとこたちにも(主にメリーとピピンでしょう。)おいていかれていると思っていました。まるで時がフロドだけを置き去りにしているようでした。もちろんいとこたちやサムの成長ぶりを見るのは楽しいことですが、それでもやっぱり複雑な気持ちがするのでした。

その頃サムはフロドを探しに森の中を歩いていました。フロドのためにサムが作った、りんごのパイがもうすぐ焼けます。今日のおやつはホビット庄のみんながうらやましがるくらいの出来でした。サムはフロドに焼きたてを食べてほしくてフロドを一生懸命さがしました。
「旦那ぁ〜!フロドの旦那!もうすぐお茶にしますだ!どこですかい?」
フロドは風に乗ってやってくるおいしそうなにおいと、サムの低めの甘い呼び声に自分の顔がほころんでいるのが分かりました。フロドはいつものように、こう言おうと思いました。
「サムや、わたしはここにいるよ!」
しかし次の瞬間、フロドのパイプを持っていないほうの肘が木の幹からすべり、フロドは肩から地面にどすん!と落ちてしまっていました。フロドは息をすることができませんでした。声を出そうにもうめき声しか出ません。苦しくてしかたありません。『サム!』とフロドは思いました。
 

 サムの耳に鈍い音が届きました。何かが草の上に落ちたような音です。普通なら聞き逃すようなこの小さな音が、サムは気になりました。フロドの旦那の声が聞こえたような気がしたのです。それに何か悪い予感がしたのです。ぱっと何も考えずに音のした方へ全速力で走ってゆきました。するとどうでしょう。フロドが草の上に倒れているではありませんか!
「フロドの旦那!!」
サムはそう叫んでフロドに駆け寄りました。しかし青い瞳でサムをじっと見返してくるフロドの返事はありません。フロドのパイプが近くに落ちており、フロドはひゅうひゅうと息をやっとしているようです。サムはさっきの音が、フロドが木から落ちた音だと分かりました。
「旦那!おらが来ました!もう大丈夫ですだよ!」
サムはそう言ってフロドを仰向かせ、ぐっとフロドの背中をこぶしで押しました。フロドは一瞬うっとうめいてせき込みました。しかしずいぶん楽に息ができるようになったことに気がつきました。
「ああ、サムや・・・」
少し涙で濡れた目をサムに向け、フロドは苦しそうに微笑みました。しかし、
「ああ、もう!何やってるんですかい!」
フロドはサムがそう言ってこわい顔をしたのでびっくりしてしまいました。
「でもサム、わたしは・・・」
「でもじゃねえです!旦那、もう苦しくねえですか?おら、・・・おら、旦那が心配なだけですだ!」
サムはそう言って草の上に力なく横たわっているフロドをぎゅっと抱きしめました。
「旦那はおらがどれくらいこわかったか知らねえのでしょうが、おら心臓が止まるかと思いましただ!おら、旦那がけがなさったりいなくなりでもしなさったりしようものなら生きてけねえです!分かってくださいますだか、この気持ち?」
フロドは、すがりついてくるサムのからだが少し震えていることに気がついたのです。
「サムや、お前・・・泣いているのかい?」
サムはここではっとして、フロドのからだをばっと離して横を向きました。そして袖でごしごしと顔をこすりました。
「そんな、旦那のサムが泣くなんて!」
サムはそう言いましたが、目がまだ潤んでいるのが分かりました。フロドはそれを見てにっこり微笑みました。
「わたしはしあわせ者だね。お前にこんなに心配してもらえるなんて。」
そう言われたサムの顔はあっというまに真っ赤にそまってしまいました。そしてそれをかくすように少し乱暴にフロドを草の上からひょいと抱えあげました。フロドはまたびっくりしました。サムがこんなにも軽々と自分を抱えあげるなんて信じられませんでした。昔はよくフロドがサムをこうしてだっこしてやったものです。それが今、まったくの反対になっているのです。サムの腕はしっかとフロドを支え、暖かな広い胸からは少し早めの鼓動が聞こえます。フロドはここではじめて気がついたのです。サムがこんなにもたくましくフロドを包んでいることに。そしてフロドはその暖かさにずっと包まれていたいと願っていることに。フロドは頭をサムの胸にあずけ、腕をサムの首にまわしました。そしてそっとささやいたのです。
「サム、ありがとう。」
と。さっきまでの複雑な気持ちはもうありませんでした。フロドはサムにいつまでもこうしていてほしいと思いました。サムにこうして守ってもらいたいと思いました。サムの腕から見たかれの顔は、今までの幼いサムとは違って見えました。すっかり大人の、健康そのもののホビットでした。じっと下からフロドに見つめられて、サムは自分の心臓がうるさいほどに音を立てることをどうにもできませんでした。ですから、ただ何も言わずにフロドを抱えたまま、お山のお屋敷に急ぎ足で向かいました。フロドは幸せそうにサムの胸に顔を埋めました。草と太陽と土のにおいがしました。フロドの愛するもののにおいでした。
 

 サムがどうしてもと言うので、フロドは今日一日、ベッドの中にいる事になってしまいました。いくら大丈夫だと言っても許してくれません。明日のサムの誕生日のために、フロドはパイプを取りに行かなければなりません。それなのに外出なんてもってのほか!と言った顔のサムが見張っていてはこっそり抜け出すわけにもいかず、フロドは途方にくれてしまいました。
「ねえ、サムや。もうすっかりよくなったように思うのだけれど。」
フロドは何とか工房へ行こうとサムをなだめにかかりました。
「だめです!」
しかしサムは一向にがんとして聞きません。サムに、サムのためのパイプを取りに行くのだからとは言えません。仕方なくフロドはいとこたちに助けを求めることにしました。いとこたち、というのはもちろんメリーとピピンのことです。一人で十分ことたりるのですが、どうせかれらは一人呼んでも二人とも来るのでしょうから。フロドはなだめる作戦をかえてサムに目をきらきらさせてお願いしました。
「お願いだ、サム。わたしはとっても元気になったように思うよ。でもお前がどうしてもと言うならば、わたしは寝ているからかわりにメリーかピピンを呼んできてくれないかい?元気で寝ているなんてわたしにはできないよ。おしゃべり相手がほしくてね。」
するとサムの顔が一瞬翳りました。フロドは気が付かなかったのですが。サムはフロドの思惑など知りませんから少し悲しくなりました。サムでは退屈だと主人は言っているのでしょうか。たしかにトゥックやブランディバックの若旦那たちならば、フロドの旦那を退屈させておくことはないでしょう。あれだけよく口が動くのですから。しかしサムも今日一日は主人の相手を楽しくしたいと思っていました。ゆっくり話せると思っていましたのに。ですから少し悲しくなってしまったのです。ですがサムはフロドの言うことはかなえてさしあげようと思っていましたので、
「分かりましただ。少し待っててくだせえ。」
と力なく言って、フロドはとっつぁんに任せるとして、部屋をあとにしました。フロドはサムの背中が少し寂しそうな様子にやっと気がつきました。しかしなぜなのかよく分かりませんでした。メリーにでも聞いてみるかな。と思っていました。
 

 サムがお屋敷を出てホビット庄のちょうど真ん中にある広場にとぼとぼと歩いていくと、いつもの宿屋の前に立って今日は何をいたずらしてやろうかと相談しているように(サムには見える)二人が見えました。サムは年下ですがいいとこのおぼっちゃんの二人に話し掛けました。
「メリー旦那にピピン旦那。フロドの旦那がお呼びで。」
メリーとピピンはそう言ったサムの口調が少し冷たかったのでびっくりしてサムに向き直りました。
「やあ、サム!フロドがどうしたって?」
ピピンがいたって快活にそう言いました。
「旦那はおけがをなさって今お屋敷で寝てらっしゃいますだ。」
「え?そうなのかい!全然知らなかったよ!お見舞いに来いってことなのかな?」
メリーが少し考えながらそう言いました。
「違いますだ!」
するとサムがまたつっけんどにそう答えました。
「旦那はお暇でらっしゃる。しゃべる相手をほしがってなさるだ。おらにはできねえ相談で。」
そう言ってサムは下を向いてしまいました。見ればサムは手のひらを白くなるほど握りしめています。メリーはフロドがサムを話し相手にしないなんてことはありえないことが分かっていました。つい最近も、フロドはメリーとピピンに『サムと話していると飽きることがないのだよ。君たちみたいに余計なおしゃべりはしないのに、不思議だよね。かれと話すこと自体が楽しいのだよ、6度のご飯よりもね。』と、自慢なのか惚気なのか分からないようなことをもらしていましたから。ですからメリーはフロドが何かサムに聞かれたくないようなすてきなことを考えているのだろうと思いました。しかしその言い方に何かいたらないところがあったのでしょう。ですからメリーはピピンと一緒にフロドのもとへ行くことにしました。

 メリーにピピン、そしてサムがフロドの部屋に入ってくると、とっつぁんがビルボの庭に戻りました。フロドは
「ああ、ありがとうサム。」
と嬉しそうに言いました。サムはほっとしたように思いました。フロドは元気そうですし、サムにまたお礼を言ってくれました。しかし次の瞬間にサムは悲しみのどん底に突き落とされたような気がしました。
「お前はちょっと席をはずしてくれないか?」
フロドにそう言われたのです。サムははっと息をのむと目に涙が浮かんできました。『やはりフロドの旦那はおらがお邪魔とみえる。もう元気だと言ってらっしゃるのにおらが寝ててくだせえと言ったからか?でも、おら旦那が心配でよ。それでもお前がお邪魔なんだよ、サムワイズ・ギャムジー!とっとと出てくだ!』サムは何も言えずくるっときびすを返してフロドの部屋をばたばたと走り去りました。
「サム!!!」
フロドがサムの涙を見てそう叫んだ声もサムには届きませんでした。
 

「さてさていとこさん、あなたは僕たちに何か話すことがありそうですね。」
サムとフロドのやりとりを眺めていたピピンがそう言いました。メリーは腕を組んでこの状況を考えていましたし、フロドはサムの出て行ったほうを眺めてぼぉっとしています。ピピンはため息をつきました。
「さあ、何があったか話してください。」
フロドはその声にやっと我にかえって元気なく今日の出来事を話し始めました。
 

「なるほど、そういうことでしたか。」
ひととおり話を聞いたメリーがぽんっと手を打ってそう言いました。何がそういう事なのかフロドにはいまひとつ分かりませんでした。
「メリーや、なぜサムはあんな泣きべそをかいてしまったのだと思うかね?」
フロドはまだ元気なくそう言いました。日はもうだいぶ傾いて、春とはいえ少し肌寒くなってきました。
「いとこさん、あなたは本当に分かってないんですかねぇ。」
ピピンでさえそんなことを言いました。その次をメリーが継いで話し始めました。
「フロド、サムはあなたに邪魔にされたと思っているのですよ。あなたがサムでは退屈だから僕たちを呼びに行かせたと、かれはそう思っているんです。それにかれにはあなたが隠し事をしていることも分かっているんですよ、きっと。それにはきっと自分は邪魔だろうと、サムはそう思ってしまったんです。あなたの言い方が悪かったせいでね。」
「そんな!わたしは全然そんなつもりはなかった!」
「ええ、分かってますよ。僕たちはね。でもかれには直接言わないといけないでしょうね。ちゃんとそのわけを。」
フロドは自分の言葉を振り返ってみてはじめてメリーの言っていることが分かりました。確かにサムをのけ者にするような言い方だったのかもしれません。サムのためにしたことが、全て裏目に出てしまったようでした。フロドは、はぁっと悲しそうにため息をつきました。
「わたしが悪かったんだね。ああ!サムは分かってくれるだろうか!」
「ええ、分かってくれますよ。今度こそあなたがしくじらなければね。」
メリーはそう言って片目をつむってみせました。
「実はもう村の工房の親方からサムへのパイプを預かっているんですよ。」
ピピンがそう言ってフロドにパイプを手渡しました。
「それに親方のおかみさんからこんなものまで。」
そこにはきれいな刺繍を施した小さなパイプ草を入れる皮の袋がありました。中にはトビイ爺印のパイプ草がいっぱいつまっています。フロドはそれを見て少し元気になりました。
「これを持ってサムに今から会いに行こう!そうしたらこのいけない主人をあいつは許してくれるだろうか。」
フロドはそう言ってベッドからすくっと立ち上がりました。もうすっかりよくなったようです。
「ええ、大丈夫ですよ。」
「もう暗くなってきましたよ。早く探し出してあげないとね!」
メリーとピピンはそう言ってまたウインクして見せました。そしてフロドの背中を押しました。
「そうだね!」
そう言って部屋を走り去っていくフロドの足取りは軽く、嬉しそうでした。
 

 はっと目が覚めたサムは知らない間に日が暮れてしまったことに気がつきました。それにかまどにはまだりんごのパイが入ったままだということにも気が付きました。サムはフロドが今日落ちてしまった木の根元にうずくまって泣いているうちに眠ってしまったようでした。春の薄い霧がサムのからだをとりまいていました。サムはぶるっと震えましたが、お山へ帰ろうとは思えませんでした。フロドの旦那が恋しくて仕方ありませんでした。それに寂しくて仕方ありませんでした。邪魔なサムワイズなど、このままいなくなってしまったほうがいいのかなぁと思いました。そうしてまた涙があふれそうになったその瞬間です。
「サム!サムや!」
サムはフロドの旦那の声が聞こえてきたように思いました。暖かい、やさしい、いつもの旦那の声でした。
「サム!サムや!返事をしておくれ!」
もう一度聞こえたフロドの声はひどく心配をしているようでした。サムはフロドの旦那に心配をかけさせたくありませんでしたので、
「ここですだよぉ!」
涙をふいてそう言いました。がさがさと草をかきわけ、フロドがサムの方へ近づいてきました。サムは立ち上がったまではよかったのですが、急に不安になってフロドの顔を見れませんでした。
「サム!」
フロドはサムを見つけて目をかがやかせました。そしてうつむいて突っ立っているサムに思いっきり抱きつきました。サムはびっくりしてしまって何も言えず、ついフロドを見てしまいました。
「ああ、わたしのサムや!すまなかった!」
フロドはサムにしがみついたままそう言いました。
「わたしはお前を邪魔にするつもりはなかったのだよ!ただ、お前に誕生祝をこっそりあげたかっただけなんだ!」
そう言ってフロドはサムの首にまわしていた手を引っ込めてそっとパイプと皮のパイプ草入れをサムに手渡しました。サムはそのきれいなプレゼントを見て目を丸くしました。なんてきれいなのでしょう!
「少し早いけどね。誕生日おめでとう、サム。もうお前は一人前なのだね。わたしは嬉しいよ!」
フロドはそう言ってにっこりサムに微笑みかけました。サムは嬉しさに言うべき言葉が一つも出てきませんでした。嬉しさがサムの心からあふれだして、今度は嬉しくてうれしくて涙がほほを伝いました。そしてパイプごとフロドをぎゅっと抱きしめました。もう決してふたりの心が離れないように。フロドの瞳にもうっすらと涙が浮かんでいました。こんなしあわせがいつまでも続いたらいいと、ふたりはそう思いました。
「さあ、お前の焼いてくれたりんごのパイがあるんじゃなかったかい?切って本格的にお祝いといこうか。メリーやピピンもいるしね!」
「はい、おら、しあわせもんですだ!」
サムはそう言って、笑ってフロドを抱えあげました。フロドはびっくりしましたが、同じようにうれしそうに笑ってサムの胸に顔を埋めました。
 

 「まったく、とんだ一日でしたよ、あなたたちのおかげでね!」
お山についたフロドとサムを待っていたのは手を腰に当てたメリーとピピンでした。
「せっかく茸でも(マゴットじいさんの畑に)取りに行こうと思っていたのにね。」
「そうさピピン!それであげくの果てにはこんなしあわせそうなお二人を見るはめになるとはね。せめてこの庭師のご自慢のパイでも食べなきゃやってられないよ!」
メリーとピピンは笑いながらそう言いました。パイはもうとっくのむかしにかまどから発見されて、机の上に食べる用意がしてありました。それに加えて旅籠やのビールやおいしそうなごちそうもたっぷりと用意してありました。
「そうだね、すまなかったね、君たちも。みんなで食べようか。」
フロドは袋小路屋敷の入口でそっとサムに地面に下ろされて照れ臭そうに笑いながらそう言いました。
「さあ、サムの誕生パーティーの始まりだ!」
 

こうして幸せな時間はすぎていきました。もう二度と戻らない大切な時間はフロドとサムの胸に深くしっかりとしまわれ、海を渡った後でも、いきいきと二人の胸によみがえるのでした。永遠に、思い出だけはフロドとサムの胸から薄れる事はありませんでした。目をつむればそこに、あの日があるようでした。もう二度と踏まない中つ国の、ホビット庄でのあの幸せな日々が・・・。

おわり