Sweet
Million Candies 7 〜幸せ〜 今や自分達の家と呼べる場所に帰ってきて、早速二人は服やら何やらを広げていた。購入した服は、どれも実にアルフォンスに似合っていた。 さて、色々突っ込みどころはあるのだが、今のところ国家錬金術師資格をこのまま持ち続けることにしたエドワードは、当面は大佐の司令室へと勤務をすることになった。そうしてアルフォンスが留守番をして、エドワードが軍に働きに行くという生活パターンができてきた。何か大きく状況が変わらない限り、この生活が続くのだろう。家もアルフォンスとエドワードが協力して錬成しただけあって、小さくとも住み心地のよい家になっていた。でも、ちゃっかりエドワードが家の中にウォークインクローゼットなんか作ってしまっていて、(もちろんアルフォンスにと買った洋服たちを入れるためだけのスペースだ)アルフォンスに呆れられたりする毎日だった。 「おかえりなさい、兄さん。」 これからまた、エドワードの右手を取り戻すか戻さないかで人騒動あるだろう。それに国家資格をどうするか、アルフォンスのことをどう説明するかなど問題は山積みだった。しかしそれでも、順風満帆とまではいかないものの、キャンディよりもずっと甘い二人の生活がこれからも続いていく予感が二人の間を風となって通り抜けた・・・
つづく |