神様なんてこわくない!
兄さんに逢いたい
ただそれだけで過ごしてきた この歳月
ボクは今日も一人で歩いている
兄さんがくれた この身体と一緒に
兄さんに逢いたい
そう言うたび 皆はどこか苦しそうな視線を遣した
ボクはそれでも歩いていく
兄さんを探すために この魂が呼ぶ限り
ある老人がボクに言った事がある
姿も思想もボクとは違う人だったけれど
その言葉はいつもボクを追いかけ続けている
お前たちのした事は この世の全てに逆らっている
お前のしようとしている事は 神の怒りをかうだろう
でもボクは 兄さんに逢いたい
神様なんてこわくない ボクの気持ちは止められない
神様だって知っているはず ボクの気持ちはそんな言葉じゃ縛られない
記憶のないこの歳月 何があったのかは分からない
そう言うたび 皆は寂しそうな目をボクから逸らした
でもボクはどこかで感じるんだ
苦しかった想い 悲しかった出来事 そして兄さんの存在を
なぜだろう 兄さんはどこかにいる ボクの何かが叫ぶ
どうしてなんだろう 兄さんにまたきっと逢える ボクの中で何かが響く
その声が聞こえる限り ボクは決して止めはしない
どこにいるのかも分からない兄さんを探すことを
その声が聞こえる限り ボクは決して恐れない
どこにいるのかも分からないボクを叱る神様を
兄さんに逢いたい ただそれだけの事
ただ それだけの事
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