あぁ？　何だよ、お前……まだ寝てなかったのか？
眠れない？　羊を数えて欲しいだあ？
チッ、ふざけたこと言ってんじゃねえよ。俺がンな恥ずかしいマネする訳ねえだろうが。目ぇ閉じてとっとと寝ろ。

……。…………。
〜っ。チィッ、分かった分かった。何でもやってやるよ。数えりゃいいんだろ、数えりゃ。

羊が一匹……、羊が二匹、羊が三匹、羊が四匹、羊が五匹、羊が六匹、羊が七匹、羊が八匹、羊が九匹、羊が十匹、羊が十一匹、羊が十二匹、羊が十三匹、羊が十四匹、羊が十五匹、羊が十六匹、羊が十七匹、羊が十八匹、羊が十九匹、羊が二十匹、羊が二十一匹、羊が二十二匹、羊が二十三匹、羊が二十四匹、羊が二十五匹、羊が二十六匹、羊が二十七匹、羊が二十八匹、羊が二十九匹、羊が三十匹、羊が三十一匹、羊が三十二匹、羊が三十三匹、羊が三十四匹、羊が三十五匹、羊が三十六匹、羊が三十七匹、羊が三十八匹、羊が三十九匹、羊が四十匹、羊が四十一匹、羊が四十二匹、羊が四十五匹、羊が四十六匹、羊が四十七匹、羊が四十八匹、羊が四十九匹、羊が五十匹。

どうだ？　ちったあ眠くなってきたんだろうな？
……もう少しで眠れそうか？　フン……まあいい。百まで数えてやるから、それまでには寝ろよ。

羊が五十一匹、羊が五十二匹、羊が五十三匹、羊が五十四匹、羊が五十五匹、羊が五十六匹、羊が五十七匹、羊が五十八匹、羊が五十九匹、羊が六十匹、羊が六十一匹、羊が六十二匹、羊が六十三匹、羊が六十四匹、羊が六十五匹、羊が六十六匹、羊が六十七匹、羊が六十八匹、羊が六十九匹、羊が七十匹、羊が七十一匹、羊が七十二匹、羊が七十三匹、羊が七十四匹、羊が七十五匹、羊が七十六匹、羊が七十七匹、羊が羊が七十八匹、羊が七十九匹、羊が八十匹、羊が八十一匹、羊が八十二匹、羊が八十三匹、羊が八十四匹、羊が八十五匹、羊が八十六匹、羊が八十七匹、羊が八十八匹、羊が八十九匹、羊が九十匹、羊が九十一匹、羊が九十二匹、羊が九十三匹、羊が九十四匹、羊が九十五匹、羊が九十六匹、羊が九十七匹、羊が九十八匹、羊が九十九匹、羊が百匹。

ふぅ。ようやく寝やがったか。
……幸せそうな顔してんな。……。

ってお前、なに目ぇ開けんだよ。
ああ？　俺が笑った？
ばっ……そ、それは、お前のアホ面が目に入ったからで、別にそういう訳じゃねえ。
どういうって、そういう……クソ、お前分かっててわざと言ってやがるな。馬鹿な事言ってると先に寝ちまうぞ。

……本当に、今度はちゃんと寝るんだろうな？
分かったって。ほら、数えてやるからこっち来い。目は閉じろ。枕敷け。あんまりくっつくな、暑苦しい。手は握っててやるからそれで我慢しとけ。
あー……何匹目からだ？　そう、百匹まで数えたんだったな。じゃあ続きからだ。

羊が百一匹、羊が百二匹、羊が百三匹、羊が百四匹、羊が百五匹、羊が百六匹、羊が百七匹、羊が百八匹、羊が百九匹、羊が百十匹、羊が百十一匹、羊が百十二匹、羊が百十三匹、羊が百十四匹、羊が百十五匹、羊が百十六匹、羊が百十七匹、羊が百十八匹、羊が百十九匹、羊が百二十匹、羊が百二十一匹、羊が百二十二匹、羊が百二十三匹、羊が百二十四匹、羊が百二十五匹、羊が百二十六匹、羊が百二十七匹、羊が百二十八匹、羊が百二十九匹、羊が百三十匹、羊が百三十一匹、羊が百三十二匹、羊が百三十三匹、羊が百三十四匹、羊が百三十五匹、羊が百三十六匹、羊が百三十七匹、羊が百三十八匹、羊が百三十九匹、羊が百四十匹、羊が百四十一匹、羊が百四十二匹、羊が百四十五匹、羊が百四十六匹、羊が百四十七匹、羊が百四十八匹、羊が百四十九匹、羊が百五十匹。

……だいぶ眠くなってきたみたいだな。
。その顔は俺以外の誰にも見せんじゃねえぞ。分かってんだろうな？
フン……、ならいい。ああ、続きだったな。百五十一からか。二百まで数えたら今度こそ終わりにするからな。ちゃんと寝とけよ？

羊が百五十一匹、羊が百五十二匹、羊が百五十三匹、羊が百五十四匹、羊が百五十五匹、羊が百五十六匹、羊が百五十七匹、羊が百五十八匹、羊が百五十九匹、羊が百六十匹、羊が百六十一匹、羊が百六十二匹、羊が百六十三匹、羊が百六十四匹、羊が百六十五匹、羊が百六十六匹、羊が百六十七匹、羊が百六十八匹、羊が百六十九匹、羊が百七十匹、羊が百七十一匹、羊が百七十二匹、羊が百七十三匹、羊が百七十四匹、羊が百七十五匹、羊が百七十六匹、羊が百七十七匹、羊が百羊が百七十八匹、羊が百七十九匹、羊が百八十匹、羊が百八十一匹、羊が百八十二匹、羊が百八十三匹、羊が百八十四匹、羊が百八十五匹、羊が百八十六匹、羊が百八十七匹、羊が百八十八匹、羊が百八十九匹、羊が百九十匹、羊が百九十一匹、羊が百九十二匹、羊が百九十三匹、羊が百九十四匹、羊が百九十五匹、羊が百九十六匹、羊が百九十七匹、羊が百九十八匹、羊が百九十九匹、羊が二百匹。

そろそろ寝たか？
今度は狸寝入りじゃねえみたいだな。

……覚えておけよ。俺がこんな事をしてやるのは、お前だけだからな。