「黒い」
開口一番、耕ちゃんはそう言ってボクの乳首を指で弾きました。
「いたっ、なにするのー」
「オメー何なんだよそりゃあ!?二三日見ない間になんでそんなドス黒乳首になってるワケ!?」
「なんでって……なんにもしてないよー」
この三日間、耕ちゃんは修学旅行へ行っていました。ボクもほんとはみんなや耕ちゃんと
たのしく旅行がしたかったのですが、お母さんに「おふろや寝るときに恥をかくから」と止められて
ひとりだけ学校で補習を受けていたのです。それまで毎日のように耕ちゃんとえっちをしていたボクは
ひとりのふとんが妙に冷たくて、とてもさびしい気持ちでなりませんでした。うれしいことに
耕ちゃんもそれは同じみたいで、こっそりお手洗いで撮ったらしいおちんちんの写真とともに
「旅行クソつまんねえ。早く帰ってマンコしてえ」等々のメールを送って来てくれていました。
だからきょうは奮発してホテルも高い部屋をとって、女の子の下着をつけてきたのに。
「自分で鏡で見てみろって!場末の旅館で女体盛りの皿んなってるオバハンみてえだぞ」
そんなに言われると気になってしまいます。ボクはベッドわきのおおきな鏡におっぱいをうつして
よく見てみました。
「んー、そう言われるとそうかも……でも、こんなもんだよ?きゅうに黒くなったりしてないと
 おもうけどなー」
「……待てよ、ちょっと……コレ見ろ」
耕ちゃんはケータイの画面をボクにつきつけました。
「わー、やだ。はずかしー。耕ちゃんとはじめてえっちしたときのしゃしんだ」
いつのまに撮られていたんでしょうか。そこにはびりびりになったシャツと、ひろげたお股から血と精子を
たらしてうつろな目つきをしたボクがうつっていました。そうそう、はじめてのときは耕ちゃんが
ちょっぴり強引で、びっくりしてしまったんだっけ。
「はずかしー、じゃなくて乳首!ぜんぜん違うだろ!!」
……たしかに。ボクのちくびも乳輪もきれいなピンクいろをしていました。あらためてむなもとに目をおとすと、
この色は……そうそう、ココア味の生キャラメルにそっくりです。
「ほんとだー。なんでだろ」
「人ごとみたいに言いやがって。だいたいなんだよその腹も。今見比べたらブクブク太りやがって、
 半年とちょっとで腹だけなんでそんなに……太………………」
あれ。どうしたのかな。
耕ちゃんはきゅうに口ごもるとボクのお腹とおっぱいをじーっと見つめています。
「あはは、それは言われてもしかたないかも……ボクなんだかこのごろすごくおなかがすいてねー、
 ごはんたくさん食べちゃうんだ。いちじきはずっときもちわるくて、グレープフルーツくらいしか
 食べられなかったんだけど」
「ちょ、ちょ、待」
ボクの言葉を手で制する耕ちゃん。
「どしたの、すごい汗。ぐあい悪いの?」
「…………………………」
「きゃ!?」
すると突然、耕ちゃんはボクをだきよせておなかに耳をつけたのです。
「どど、どうしたの!?はずかしいよう、うれしいけど……っ」
「黙れ」
ぺちんと、低い位置からのでこぴんをくらいます。
しぱらくそうしていた耕ちゃんの表情が、こんどはなんともいえない奇妙なゆがみかたをしました。
びっくりしてるのと、おこってるのと、いろいろがミックスジュースになったみたいな。
「……つーか美玻璃。妊娠してんだろ」
「え?」
目が点。…というのは、こういうことを言うんでしょうか。
「動いてんだよ、ガキがよ!!いくら馬鹿でも自分でわかんだろ!!?」
ボクには耕ちゃんがなにを言ってるのか、一瞬わかりませんでした。……けど。
「え……あ、ああー!そっかー。そーなのかー」
そうだとしたらいろいろとっても合点がいくのです。おなかがおっきくなったのも、ちくびが
黒くなったのも、おなかのなかでごにゅごにゅなにかがうごいているのも。
ボクはぽろぽろこぼれる涙をおさえることができませんでした。だって。
「うれしい……うれしいよう!あかちゃんがうまれるんだー!」
「……あ゛?」
こんなにうれしいことって、ほかにあるでしょうか。できそこないの男の子であるボクのおなかに
あかちゃんが居るなんて。だいすきなひとのあかちゃんが。世界中のしあわせがボクのなかに
おりてきたみたいなきもちです。なのに耕ちゃんはぽかんと口をあけてこっちをみています。
へんなの。
「嬉しいって……お前、正気か?」
「? ボク、ばかだけど、へんじゃないよ」
「本当に嬉しいのか?本当に?」
「へんな耕ちゃん。うれしくないわけないじゃない。あかちゃんがうまれるんだよ、
 ちっちゃくてふわふわなんだよ」
「いや……その…………
 無理矢理レイプされて……自分をまんこ人形扱いする野郎のザー汁で孕まされて……
 だいたい、高校生だろ?お前んとこのお袋、ムチャクチャうるせーんじゃなかったのか?」
「おかあさんはおかあさんだよ。それに、高校生がどうかしたの?
 すきなひとのあかちゃんがうめるのって、せかいいち幸せなことだよ?」
ほんとにボクはそう思っているのです。耕ちゃんは呆れたようなかおになって、それから笑い出しました。
「はぁ……幸せ、か。バカはほんとに幸せだな」
「むー。ばかっていわないでよ。きにしてるんだよう」
「うるせえ、バーカ」
ぐしゃぐしゃとボクのかみのけをなでる耕ちゃん。
「ま、お前がいいならいーか。オレは一切責任とらねえからな」
「そんなのあたりまえじゃない、へんな耕ちゃん」
どうして耕ちゃんのせきにんとかいうはなしになるの?ボクがおちんぽをうけいれたからあかちゃんができたのに。
「よし、こうなったらこれで面白ぇかもな。産むときはオレの目の前で産むんだぞ。マンコから赤ん坊が
 出て来るとこ、一部始終記録しといてやる。赤ん坊が出て来る直前までチンポハメてやっぞ」
「わあーい♪」
それを考えるだけでわっくわくして、ちゃいろくなった乳首がうずいてしまいます。
 ボクはシャワーをたんねんにあびて、ベッドのうえにお股をひらいてすわりました。
「オレの家畜が腹ボテになりました〜。きょうから毎日みっともない裸を記録してやりまーす。
 ほら美玻璃、ピースピース」
「はいー、ぴーすぅ〜♪」
ふくらんだおなかとおまんことちくびを撮られながら、ボクはめいっぱいの笑顔をしてみせました。
あかちゃんがうまれたら、まいにち見せてあげようっと。


■Back■
ああっ!!しまった、ついいつもの癖でピンクに塗っちまったあぁぁ