「くそぉ、こうなったらちゃんと塗って3人でステージ上がるか!」
黒沢薫、まさかのポジティブ発言。
「・・・お前ら、ホントにやりたかったんだな、ゴスペラッツ・・・」
リーダーも呆れている。
「当たり前じゃん。ね〜?」
「ね〜。」
ホクさんとヤスが顔を見合わせて言っている。
「いっそのこと、3人で顔塗ってデビューしようか。」
「それいい!」
「デビュー曲は『オッパイ吸わせて』で決まりだよな。」
「え゛・・・」
安岡、顔真っ赤だぞ・・・ちょっと気の毒・・・。
「『ハリケーン』の替え歌でデビューとか。」
「間違ってこっちに営業入ってきたりするかもよ。」
「adidasかと思って買ったらajidasだった、みたいな感じでね。」
「『♪俺の〜胸は〜バリK〜ん〜』みたいな感じでね。」
「わはは!バリK〜んの頭みたいに胸毛がモサッとある感じでね。」
「ぎゃはははは!」
「ゴスペラーズのゴスとペを抜いて、3人で『ラーズ』ってグループ名はどう?」
「先生それいいね!」
「マーシーさん加えて『ラーズ&スター』!」
「お前らっ!それ絶対ラッツさんの前で言うなよ!破門にされるぞ!」
禁断のNGワードまで飛び出し、さすがのリーダーも真っ青だ。
いや、顔塗ってるから真意のほどは定かじゃないが。
「ゴスペラッツさん、スタンバイお願いしま〜す!」
「はっ!はいっ、ただ今〜!」
俺は声を大にして言いたい・・・
今日の公演、俺とリーダーの顔の塗りが甘かったとしたら、間違いなくあいつら3人のせいだぁ〜っ!!(エコー)
(終)