君が好き。 零れ出る思いを言葉に変えたら、こんな言葉になりました。 君が好き。 君が好き。 君が好き。
ほら、たとえばこんな時。
宿から一歩出たところで絶句。 休日の街はまるでおもちゃ箱。 色々な人が色々な格好でひしめいている。 「人、多いね〜」 「どうしよう・・・」 このまま行ったら二人ともはぐれる事は必至。 かといってこれからの予定をぶち壊しにするのもイヤ。 ちらりと隣を盗み見ると、相手も困ったみたいに頭を掻いてる。 「しょうがないな・・・」 そう言って、突然手をとられた。 「えっ?」 「はぐれないように」 にっこりと、はにかんだような笑顔。 私もつられて笑顔になる。 今、顔赤くなってないかな? 俯き加減で歩き出す。 ナビゲーターは暖かくて大きな手。 ずぅっとこうしていたいななんて、ちょっとわがまま?
他にも、こんな瞬間。
ショッピングの途中に突然雨。 さっきまであんなに晴れてたのに、なんてぼやいてみても仕方なくって。 近くのお店の軒に緊急避難。 さっき買った洋服だけは濡らさないようにぎゅっと抱き締める。 叩きつけるような雨の中、目の前で人が走ってく。 誰も彼もが迷惑顔。 本当に、こんな日くらい天気でいて欲しかった。 しかめっ面してると、いきなり彼が場所を変わろうって言い出した。 何で?なんて聞いてみても答えてくれなくって、思わず膨れっ面。 ちょっと機嫌の悪い中、何気なく彼を見て気がついた。 さっきまで立っていた場所はちょうど屋根の終わりになっていて。 雨垂れが落っこちて彼の肩を濡らしてる。 それならそうと言ってくれればいいのに、なんて思いながら、気づかれないように彼を見つめる。 雨にぬれた髪をかきあげる仕草はいつもより大人っぽくて。 思わずどきどきと心臓が鳴る。 この音が気づかれませんように。 通り雨が過ぎると空には真っ青な青と綺麗な虹。 「雨も捨てたもんじゃないよね」 その言葉に、私はしっかりと頷いた。
でもやっぱり一番はこんな時。
やっと帰ってきた時にはもう夕方。 「結構散々になっちゃったね」 なんて苦笑するから、私は首を横にふって、 「いろいろあったけど楽しかった!」 って力説した。 「また一緒にいこうね!!」 「うん」 それから指きり代わりに約束のキス。 誰にも見つからないように、気づかれないように。 キスが終わった時、彼の顔が真っ赤だったのは、多分夕陽だけのせいじゃないよね?
君が好き。 君が好き。 君が好き。 たった四文字の言葉に詰め込まれた想い。
「君が好き」
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