虜囚人
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―――体が重い ――――緋色の闇であるということ
そこは真っ暗な闇だった。 まだ寝てるのか? いや、目はしっかり覚めている。 証拠にだんだん目がこなれてきた。 そこは周りを石の壁に包まれた小さな部屋だった。 「何・・・」 チャラ・・・・・・ 立ち上がろうとして始めて気づいた。 手首に、鎖が嵌められている。 鎖をたどると壁に繋がっている事が解かった。 これでは立ち上がる事は出来てもドアの所まで行く事は出来ない。 「なんなんだ・・・これは」 覚えている最後の記憶は町の中。 買い物の帰り、 近道をしようとして路地裏に入ったらいきなり、 空から、 目の前に、 一片の、 紅い・・・ 「目覚めたか」 きぃと錆びた音を立て扉が開く。 突然の光に暫く顔を背けていたが、扉が閉まると視線を元に戻した。 そこには。 「お前は・・・十賢者の・・・」 「覚えていたのか・・・」 忘れたくとも忘れられない。 凄絶な美しさをもつ堕天使は、歌うような声音で呟いた・・・ 「なぜ。お前が・・・」 驚愕の表情を隠せず、クロードは問う。 「覚えていないか?お前を囚らえたのは私だ」 「!!」 かっと血が上る。 ルシフェルの元へ走りよろうとしたが、 鎖が邪魔をし相手の目前で倒れこむ。 ルシフェルはゆっくりとクロードの肩と頬に手を添え、 立ち上がらせた。 自然クロードはルシフェルにひざまずく形となる。 「どういうことだ!」 目線より高い愉しげな相手の顔を睨みつける。 屈辱で顔が焼ける。 奥歯がギリリとなった。 「・・・サンプルだよ」 「なにっ!?」 「お前たちはシンを倒し、なおかつメタトロンとも若干だが渡り合った。 人間ごときに何故そこまでの力があるのか。興味が湧いてな」 くすくすと笑いを零しながら続ける。 「暇つぶしには最適の玩具だ」 「っ!ふざけるなっ!!」 ばしぃっ! 繰り出された拳は易々と相手の手中に納まった。 目の前が怒りで真っ赤に染まる。 至近距離で睨みつけても、相手は笑みを崩さなかった。 「加えてお前は」 端整な顔が近付く。 「あの中でもっとも美しい・・・」
―――子供は既に囚われた。 |
あとがき
はいっ!1444HIT有難うございま〜ス!!!
じゃ、そーゆーわけで!(逃)
・・・れる訳ないですよね。
すいません。どのへんがルシクロなんでしょうか・・・ね?(お前が聞くな)
監禁ネタですね〜。一歩間違えれば裏行き決定!
それを押し留めたのは理性です(多分)
この時点でルシフェルはクロードに愛情はありませんが独占欲はバリバリあります。
か〜な〜リ微妙ですが。これからどうなるのか?
それは誰にもわかりませんv(爆)
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