Whenever, Wherever, Whatever


先日、ツイッターでお付き合いさせていただいている、ねこうなこさんにお会いした際
無理矢理ガミラスのイラストを描いていただきました。うるわしいエロイラストより一点ほど、SSを付けさせていただきます。
不思議時空での旧ドメル×2199アベルト・デスラーです。うなこさん、イラストありがとうございました!(2014.10.17)
              
いただいたイラストはこちら(18禁注意/クリックすると画像全体が表示されます)

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 その夜、私の呼びつけに対してやってきたのはエルクではなかった。
いや、エルク・ドメルのはずだが、どう見てもエルクとは似て非なる人物だった。

「君は誰だ?」
私が問うと、彼は嘲笑をその無駄な肉の無い頬に浮かべ、
「ドメルです。閣下」
と、言葉少なに答えた。
「嘘を言うな。君は私の知るドメルでは無い」
私の否定に微塵も怯むこと無く、彼はニヤニヤと笑ったままこちらに近づいてくる。
「嘘かどうか、貴方がそのお体で確かめるといい」
「止せ……っ、!」

 制止など聞くような男では無い。明らかにエルクとは違う男だ。
絡め取ろうとしてくる腕を邪険に払おうとしたものの、彼の腕は予想以上に強く私を手繰り寄せ、
手首を掴むと乱暴に引きずり寝台へと押し倒してきた。
「俺の身体が欲しいのでしょう?淫乱な総統閣下」
エルクは酒に酔っていたとしてもこんなあけすけにモノを言う男ではない。
「だま、れ、……」
手は慣れたふうに私の衣服を剥ぎ取ってゆく。
「いやだ」
私は怯えた子どものようにいやいやをしたが、エルクはふん、と笑うだけで私のベルトを外すと
ズボンも下着ごと引きずり下ろし、寝台の外に放り捨てた。
「いやな訳が無い。貴方は抱かれたくて俺を呼んだのだ」
屈辱に震える私の裸体を抱き寄せ、エルクは「疼いているはずですよ、…総統」と私の素肌を
逞しい掌でなぞり頬に唇を這わせる。
「っ、……」
肌の感触はエルクだ。太い指が私の乳首を摘まみ、ぐい、と捻る。「あうっ!」 たまらず悲鳴を
上げる私の口を己の口で塞いだ。薄い胸板を揉み、「貴方が求めるからここに来た」と低く囁く。
エルクの愛撫とは全然違った。この男は何一つ優しくなどしない。むしろ、私を泣かせることだけを
考えているのではないかと恐れるほどだ。
「どうなさったのです、借りてきた猫のように押し黙って。ふふ、こちらも随分と奥ゆかしい」
そう言い、ドメルは私の萎えた性器を指で弾き、笑う。私は口惜しさに唇を噛んだ。
「可愛いお方だ」
大きな手は絶妙な力加減で私の性器を揉む。「うっ……んっ……や、ぁ……」
感触は確かにエルクの掌だ。でも違う。エルクは何の遠慮も無く私を好きなようには扱わない。
男は向かい合わせだった私をあちらに向け、上半身を敷布にぐい、と押しつけ尻を高く掲げさせた。
「さあて、総統閣下の後孔は役に立ちますかな?」
「……ひっ、!」
尻の上から垂らされた、トロリとした潤滑剤が股間を滑り落ちてゆく。ぬめりを帯びた会陰を
意外にも優しく押しながら、男の太い指は潤みをまとい淫らに蠢く。
「や、止め、……」
得体の知れぬ恐怖に、思わず腰を引こうとしても動かない。知った身体のはずなのに、中身はまるで
別人なのだ。
「あ、……はぁっ!」
ぐちゅ、という音と共に指が侵入してきた。
「ふふ、容易いものだ。嬉しそうに咥え込んでいるじゃないか」
直ぐに挿入される指が増え、より内奥をかき乱してくる。のけぞりたくても男が私の頭を押さえつけて
いるので動けない。男の指は巧みだった。私の羞恥を煽るように尻をより一層高く掲げさせ、言葉を弄し、
まるで触手生物のように体内で指をうねらせる。
乱暴だが的確な愛撫に私は思わず精を垂らしていた。触れられもせず、ただだらしなく垂れていた性器の
先から白い雫が零れ落ちる様を見、彼は嗤った。
「おやおや、尻を弄られて達するとは!可愛い顔をなさって随分と慣れておいでだ」
太い指が三本、私の中を出入りし続け、そして容赦無く広げてゆく。
「足りないでしょう。総統」
背後から覆い被さるように、男は私の耳を囓りながら囁いた。痛みに私の身体が収縮するのを愉しんで
いるのだ。
「物欲しそうに締め付けて。このような指如きでご満足かな?」
「……あ、あ、……」
男の身体はずっしりと重く私の背にのしかかる。覚えのある、エルクの肉体。スーツの下で怒張して
いるものもエルクのものだ。
「お答えください。総統閣下」
耳を弄っていた唇が頬に、そして私の唇を求め来る。私は顔を背けた。が、男はこのときばかりは手を使い、
強引に彼の側を向かせ、唇を重ねた。私は思わず目を閉じる。
彼は無力な私の唇をこじあけ、肉厚の舌で私の口内を這い回る。
荒い息、私を圧迫する逞しい胸板、私を犯し続ける太い指。
「これが、欲しいのでしょう」
離れた唇の隙間から彼は誘惑の言葉を紡ぐ。脇腹に押しつけられる、硬く、欲望に漲るペニスが
欲しくてしようがない。私はうっすらと目を開いた。視線の先で、野獣のような男が僅かに口角を上げ
こちらを見ている。獲物を屠る狼の目。
「……エルク……」
エルクではないことは分かっていた。でも、獲物を前にした彼の容貌、その瞳はまさにエルクのそれと同じだった。
「……全て、貴方の御意のままに」
エルクの指で、私は再び達した。下半身ががくがくと揺れ、僅かながらの精を吐く。
尻を上げたままの姿勢で、私はぐったりと俯せていた。二度も達したにもかかわらず、彼は私から指を
抜こうとしない。
「いや」
汗に濡れた私の髪の毛を整え、見つめる彼の瞳は心なしか優しさが浮かんでいるように見えた。
「総統。貴方が欲しい」

その熱情に抗う術など、今の私にあるはずもなかった。


私は彼の身体に跨がり、のろのろと彼のスーツを脱がせてゆく。汗に濡れた肌から立ち上る匂いは
エルクの匂いだ。彼の首筋に顔を埋めたくなりながら、私は慣れぬ手つきで男を裸にしてゆくのだった。
その間、彼はずっと私のペニスを愛撫してくれた。過敏になっている私を宥めるように、しかし萎えぬ
ようじんわりと。
執拗な愛撫に息も絶え絶えになりながら、やっとの思いで男を全裸にする。その裸体はエルクの
ようでもあり、私の知らない肉体のようにも思えた。いや、もうどうでもよかった。私の空虚を埋めて
くれるものが目の前にあった。

 不様に視線をうろうろさせる私の頬を撫で、そのまま彼は私の頭を己の股間へと導いて行く。
「舌を出して」
大人しく従うと、屹立した男根が私の舌に押しつけられた。
「こちらを見て」
上目遣いにエルクを見上げる。傲慢な表情。彼は主人で、私は奴隷だ。舌をくねらせ、あたかも蛇が
大樹に絡みつくかのように舐める。熱の塊のようなペニスは私の愛撫に僅かに震えたかと思うと、
その先端から突如白い精を飛ばした。避けられず顔にかかる。
「……わざとやったな」
粘液を顔に散らしたまま私はエルクを睨み付けた。案の定、彼はニヤニヤと笑っている。
「ふふ。いい気味だ」
「何だと」
「いつも貴方は我々を弄んで高みから見下しておいででしょう。たまには我々愚民の視点に立ち、
汚濁を被るのも一興かと思いましてね」
「言ってくれるではないか」
さすがに腹を立てた私はその場から立ち上がろうとした。エルクとは真反対の傍若無人なこの男の
頬を打たねば気が済まなかった。


 しかし振り上げた手を、彼はいともたやすく片手で掴んだ。にやついた表情を一切変えることなく。
「おっと、お気に障りましたかな?」
そのまま易々と私は組み伏せられ、起き上がる間も無く、背後から男がのしかかってきた。
「これが欲しいなら」
ぐい、と屹立したままの男根を尻に押しつけてくる。
「大人しくせがんだらどうなんです。ふふ、しかし強気なのは良いことだ」
まるで私を無力なこどもの様に彼は扱う。見くびられたもので、彼は押さえつけていた手首を離すと
悠々と私の腰を掴み、その中心へと性器をあてがった。
「あ」
抗う間も無い。男は荒々しく侵入してきた。
息をつく間も無く揺さぶられる。痛覚と快楽がない交ぜになり私を狂わせる。男は粗暴だった。
だが、私という人間を見抜き、そして確実に壊す術を心得ていることに私は恐れながらも興奮した。
私に乱暴を働く人間はいなかった。このように、背後から頭髪を掴み、馬をいなすように犯す男など
存在しなかった。
「や、ぁ、…あ、」
「嫌では無いのでしょう? ほら、また勃ってきた」
乱暴を働かれたことで興奮した私の一部を片手に携え、男は嗤いながら性器の先端を指の腹で捏ねる。
「あ、ああーっ、あああ!」
私は狂ったように身体を捩り嬌声を上げた。
身体に楔を打ち込まれ、敏感な箇所を擦られ私は顔が歪むのも、口から涎を垂らすのも構わず泣いた。
「煩い総統閣下だ」
男は吐き捨てるように言うと私の腰を掴んだまま身を起こし、今度は己がベッドに横たわった。
私は彼に背を向けた状態で彼のペニスを腹に収めている。
「ほら、尻を振って」
背中に投げつけられる言葉は命令だ。エルクが私に何かを命じるなど、あってはならないことなのに。
「ぼうっと跨がられても、先ほどのようには好くはなりませんよ」
そう言い、彼は私の尻たぶを抓る。
「あうっ」
「痛いのも好いのか、淫乱だな。さあ、自分でもっと好くなさりなさい。今更恥じるものなど無いはずだ」
しかし私は動けなかった。体内におさまったペニスが丁度心地良い部分に当たり、私は気を失いそうな
ほど感じ入っていたのだ。動けば即、達してしまいそうだった。

「世話の焼ける総統閣下だ」
彼は嘲笑い震える私の腰を両脇から掴むとぐい、と押し下げ、そしてぐりぐりとねじった。
「……く、……っ……」
私の体重もかかるためより一層奥へと挿入を許したペニスが、腸を突き破らんばかりに体内で暴れる。


「ああああっ!」
更に私の腕を掴み、私の身体が浮き上がるのを許さない。
「やっ、……やめ、……こわ、れ……、る、……っ」
頑丈な寝台が大きく軋む。反動が下腹に響く。
「あっ、あ、ああっ、で、出る、……っ、出、……っ……あ、ぁ、っ」
どろり、と勢い無く精液が性器を伝い落ちてゆく様を、私は何か映像を見ているような感覚で眺めていた。
そんな静かな一瞬の後、再び激しく下から突き上げられ私は大きくのけぞった。
もう声も出なかった。この男のペニスが私を下から脳天まで貫いた、そんな想像すらした。


「……あ、……ひぃ、……あ……あぁ……」
下半身の感覚はまともなものではなかった。尻から全身へと戦慄きが幾度も拡がってゆく。
彼が突き上げる度にペニスの先からは歯止めを失ったようにトロトロと白濁が零れ敷布を濡らす。
「どうしましたか、総統」
さすがに荒い息をついている。だが腰の動きに疲れは感じられなかった。
まだ犯されるのだ、と思った。
それは恐怖であるはずながら、私は期待していた。
もっと拓かれることに。


もっと。もっと。

「……っ、と……して……もっと、……ドメル、」

「ご命令とあらば」

 その力強い声は私を蕩かせた。たとえ彼が私を愛してなくとも、彼になら壊されていいと思った。
涙と汗と、唾液に濡れた頬を優しく撫でる大きな手のぬくもりに瞳を閉じる。
腰が揺れ、私の身体を抉ってゆく。
もう恐怖は感じなかった。ただ身を委ね、拓かれてゆく悦びに身を浸す。

「ドメル」

私の股間を温かい液体が濡らしてゆく。それは間歇的に、まるで泉から水が湧き出るように、男に
突かれる度に噴出し続けた。

「総統、……デスラー総統、」
正気を失った私を抱き留め、ドメルは唇を求めて来た。熱く燃える唇に唇を重ねる。待ちかねたように
舌が蠢く。手は私のペニスを扱き続け、精が枯れるほど幾度も達することを私に強いた。
「総統、私は、……あなたを………」

ドメルはやはり躊躇うこと無く私の中に全てを放った。そして放った後も、凶暴なペニスが柔らかく
萎えるまで私の中にとどまっていた。私たちは繋がりながら、飽きること無く口づけ、抱き合っていた。


身体を清め、ゆったりとしたソファで私たちは事後のくつろぎの時を過ごした。
「君はどこから来たのだ」
私は問うた。
「……言ったはずです。貴方が私をここに呼んだと」
「君は確かにドメルだ。だが、……エルクでは無い。私の知っているエルク・ドメルでは無い」
ドメルは私の言葉を肯定するかのように、輪郭のくっきりとした目で瞬きをして見せた。
「貴方はデスラー総統です。エルク・ドメルの。そして、私のデスラー総統だ」
彼は小さく、しかしはっきりと告げた。

一体何が起こったのか、そんなことは最早どうでもよいことだった。
私は彼の腕に抱き取られ、幸せを感じていた。やがてまどろみ、すう、と意識の谷間に落ちて行く。

「おやすみなさい、総統」

優しい声を聞いた。
ドメルの心臓の鼓動が聞こえてくる。その心地良い定期的な拍動は私を眠りに誘うには丁度良い。
「……ドメル、……」

深く沈みゆく意識の遙か上空から、ドメルの声を聞いたような気がした。



このドメルはただ総統閣下一人だけを、何処に有れどもお慕い申し上げます、と。




────終────