甘え上手には敵わない


「星巡る方舟」ではバーガー少佐に衝撃の事実発覚!でしたがゲトバガ好きには美味しいシーンも…
止められないじゃあないですか。今までアップしたSSの過去話などは全部アウトだとしても(笑)
今回はゲトバガ前提でのバガゲト、元ネタは三次さんからいただきました。 (2015.01.18)
              

 俺もやってみてぇな。

 そう言いながら青い瞳がクラルのようにくるくると動き、そして俺を物欲しそうに見上げてきた。

 ベッドの中、二人で過ごす夜にも随分慣れた。はじめこそぎゃあぎゃあとわめき散らし、存分に
こちらの気を削いでくれていたものだったが、馴染んでからはむしろ貪欲に俺を求めてくるようになった。
皆の前では単なる同僚であり古くからの友人、というスタンスを保つよう心がけているが二人きりと
なれば別だ。
男は俺が初めてだと言うバーガーは意外にもよく甘えてくる。図々しさと愛らしさの絶妙なさじ加減に、
元々は狭量であるはずの俺が随分と寛大になったような気がするくらい、バーガーに対して何もかも
許してしまっていた。


「なぁ、だから、いいだろ?」
生意気にも俺を組み伏せ、乳首をぺろりと舐めその舌先で弄びながらバーガーは俺の了解を意外にも
大人しく待っているが、どうせ俺が首を縦に振るまで絶対に挫けはしないのだ。
「それともさ、もしかして処女なワケ?」
「……それは、違うが」
「じゃあいいじゃん。俺もさ、あんたが俺の腹の下であんあん啼くのを見たいんだ」
ぬう、と顔を上げ「ライル」と呼ぶ声がどこかサディスティックな響きを帯びて俺の体の芯をざらりと撫でる。
待ちくたびれたのか、俺が拒絶しないことをいいことに、バーガーはさっさと手を股間にのばしその奥へと
指を這わせていった。
待て、と言いたいところだが次第に鼻息の荒くなってきたバーガーを止めることも出来ず、また、久々の
感覚に密かな誘惑を感じるのも事実だ。
「ここ……だよな」
しばらく固く閉じた肛門を指で撫でていたが女じゃあるまいし濡れるわけもない。
「バーガー。ローションを…」
とそっと促すと、「あ、そうか」とバーガーは落ち着かない様子でベッド脇に置いていたローションのボトル
を手に取った。

改めて右手にローションを取り「なんか、ドキドキするぜ」と興奮を露わにしながらバーガーは俺の股間
にもトロトロと液体を垂らしてきた。冷えた液体の感触にビクン、と体が震える。

「なぁ、誰にヤらせたの?昔の男ってどんな奴だったんだ?」
くちゅ、くちゅ、と水音を立てながら窄まりを弄び、ほぐしていきながらバーガーは俺の耳に唇を押しつけ
鼓膜へと直に息を吹き付けるように囁く。
「言えない?」
指先が入ってきた。思わず「ん、」と声が出る。懐かしい感触。
「お前には、関係ないから、……」
遠慮無しに指を突っ込まれ、俺は慌てて腹の力を抜いた。俺はこの男に対してこんな性急な真似などした
ことが無いのに、こいつはお構いなしだ。しかし、俺にそれをたしなめる心の余裕は無い。
「指、増やしていい?」
「あ、あぁ……」
先に挿入されていた人差し指に沿わせるように中指も入ってきた。開かれてゆく感覚に思わず足が開いて
しまうのは無駄に体を傷つけない為だ。
「すげぇ、……ほんと、女の子みたいになるんだな」
ぷぷ、とか、ぐぷ、と下品な音を響かせながらバーガーは指を抜き差しし、「もっと入る?」と俺の返答を
待たず薬指をも挿入してきた。拓かれ、満たされる。のけぞった喉にバーガーが歯を立てた。

「いやらしい顔……こっちも見せて」
指で弄びながら俺の腰を持ちあげ、秘所をのぞき込む。「へえ、意外に綺麗なもんなんだな。毛も無い」
なんてあけすけに言うと、「いつもあんたがやるようにやってやるよ、な」と大きく開かされた内腿をぺろり
と舐め甘噛みしてきた。
「うっ」
「お、締まるな。あんたも此所、感じるんだ?」
「くっ、……あ、あぁ…あ……バーガー、……」
股間近くまで這い寄ってきたかと思うと遠ざかる。ちゅく、ちゅく、と肌の柔らかく敏感な部分を啄まれ
気が遠くなる。俺のペニスはすっかり男であることを忘れたかのように萎え、久しぶりに体を拓かれる
喜びに小さく震えていた。
「あぁ、ライル、いい声」
バーガーは楽しそうに言いつつ俺の下腹部にも幾度も口づけを落とすと、「もう、挿れる」と我慢の限界と
ばかりに勝手に宣言し、指を性急に抜きいきなり猛ったペニスを押し入れてきた。
「っ、ちょ、ちょっと待てっ、あ……あぁっ!」

「ライル…入っちまったよ……」

正直、痛かった。こいつは痛くないんだろうか?自分のペニスにもローションをしっかりまぶしつけてくれ。
経験があろうが、指が三本入ろうが、尻の穴は女性器とは違う。女性相手だって濡れ具合が足りない
ときはそっとローションを足したり、一層優しく挿入するものだ。少なくとも俺はそうしてきた。
なのにこいつときたら10代の餓鬼みたいに突っ込んできやがった。しかも思ったよりも大きいし、硬い。

「ねえ、……すっげぇ締まる……」

 当然だ、

「無茶苦茶気持ち好い」

 一寸待て、まだ腰を振るな。

「ああ、ライル、あんた最高」

 五月蠅いっ、だから一寸待てって、ああ!


 バーガーは痛みに腰を退く俺を逃さずしっかりと上半身を抱きしめ、「ライル、ライル」と名を呼びながら
腰を振りはじめた。がっつかれるのは悪い気はしないがこれでは最後まで保たない。俺は何とかバーガーの
頭を抱きかかえ、その耳に
「ちょっと……じっとしろ……」
と、息を絶やしつつ囁いた。
「ん…?」
「もっと、お前を中で感じたいんだ。静かにしてくれ」
「……ん……」
大人しくなったバーガーの頬を両手に包み込み、見つめ合う。バーガーはこういう状況に弱い。
「ライル」
「ん?」
「キスして」
「……ああ……」
唇を合わせ、舌を絡める。ほんのりと、抱き合う前に呑んだ酒の味がする。
キスによって引かれあうように体が密着してゆく。バーガーの肌が乳首に当たるだけで下腹が熱くなる。

長く合わせていた唇を離すと、明るい青い瞳が俺をうっとりと見つめて「好きだよ」と言った。
「俺もだよ」
そう答え、ようやく言えた。
「だがな、好きでも……俺は女じゃないから濡れないんだ。ローションを足してくれ」


あ、ごめんな、痛かった?などと慌ててボトルを取り結合部に液体を垂らすと、案の定また
「動かして、馴染ませなきゃな」
ともぞもぞと腰を動かし始める。
「あ、さっきよりも気持ちいい……」

今度は俺も快感を得られるようになっていた。
「なあ、どう?」
「あ、あ……うん、……い……ぃ……」
「何だ、可愛いな、ライル……」
互いの体を抱きしめあう。今二人の間にあるのは底知れぬ淫らな欲望だけだ。
もっと、もっと欲しいと求め合う。
後先なんて、見えなくていい。



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