セロリ

「…そうだな…見る奴が違えば違うだろうが…」
 肺胞の隅々まで満たした煙をゆっくり吐く。
「人懐っこそうで実はけっこう淋しがり屋かもしれないところとか、無邪気に遊んでいるところだけを見れば、確かに犬っぽいかもしれないが…気紛れで気分屋でひとつ所にじっとしていられなくてワガママでけっこう短気かもしれないようなあたりは、モロに猫だろうな」
「……褒めてないだろう、それ」
「正確には猫の皮をかぶった野生の虎だと、俺は思うがね」
 ニヤリと笑い、煙を吸いこむ。
 シャンクスは半分以上納得いかないような声で反芻した。
「猫の皮をかぶった虎、ね…褒めてんのか、ソレ?」
「猫だ、かわいいと思って油断していると、いつのまにか首根っこをガップリやられているんだ。それに…」
「それに?」
「戦ってる時のあんたは誰が見ても虎だと思うぜ。相手を睨みすえる眼の鋭さ、剣を扱う動作のしなやかさ、無駄のない剣さばき。
 …戦いの真っ只中でも、つい、見惚れちまいそうになる」
「………………………」
「どうした? 俺は褒めているんだぞ?」
 くつくつと笑う黒い男から顔をそらす。
「オマエ…そりゃ、褒めすぎってもんじゃねェか?」
「事実だからかまわないだろう、別に」
 惚れた欲目も入ってるかもな、と言って黒髪を揺らして笑う男に、赤髪は赤面。
「…ンっとに…ハズカシー奴だな、オマエは…」
「恥かしい奴は嫌いだったか?」
「そーゆーことはゆってねェよ」
「じゃあいいじゃねえか。あんた普段『オレって愛されるタイプだから〜』とか言ってるだろうが」
「ソレとコレとは別ってゆーか…」
 ぶつぶつ言うシャンクスの頭をぐしゃぐしゃと撫でる。髪をくしゃくしゃにされて赤髪はは抗議の声をあげたが、黒髪はそれを無視して目の前まで近づき、人の悪い笑みを見せた。
「―――――あんたけっこう、テレ屋だよな」
「なッ…!!!」
 黒髪は何本目だったかわからない煙草を消し、わめく赤髪の声を笑いながら聞き流し、椅子から立ち上がる。
 また頭を撫でようとして今度は振り払われた手をひらひらさせて、
「こういうトコ、ほんとカワイイよな。あんたって人は」
「カワイイってゆうな! バカ副!!」
 さっさと背をむける男にいっそう悪口雑言をわめきたてたが、それすら黒髪は無視をしてドアに向かう。――――数歩行った所で立ち止まり、ちらりと振り返って。

「……俺は、あんたのそういう所も大好きだぜ? シャンクス」

 意地悪く笑いながら、飛んできた本を身軽な動きでかわした。
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旧カウント71hitはRinさんでした。リクは「甘々副シャン」。
お頭は猫だけど副は犬だと断固主張。(笑)
ジャーマンシェパードとか、グレートデンとかボクサーとか。デッカイ犬。
土佐犬はデカイけど強暴なので(何しろ闘犬用の犬)却下。
血統書はあってもなくてもいい。スッキリスマートでデカイ犬希望。