June Bride 後編


















小十郎の足音が聞こえなくなった辺りで、政宗はドレスの上から遠慮なく幸村を殴りつける。



「いでっ!ま、政宗殿!!あて!やめ、ぐおぉっ…!!」

「幸村テメェエエエエ!!!何してくれるんだ!!小十郎の前でよぉ…!!アンタ、本当に俺と結婚してぇのか!!?」

「無論!!悪いのは全て、某の心を掻き乱して止まぬ政宗殿のお美しさ…」

「……あああ〜もうアンタって奴は!何でもいいから、とっとと終わらせんぞ!!ドレス汚したら承知しねぇ!!」

「それは大丈夫です!白いのでさしてわからぬのではないかと!!」

「いっぺん死ねよ!!!っあ……は、あ、っく……!」



幸村は、政宗の罵声を遮るように中に在る指を抜き差しする。
突き上げるは、先程政宗が大声を漏らしてしまったのと同じ場所。
脚を強制的に閉じさせられているがゆえ普段よりも指が内壁を強かに擦り、政宗の得る悦感は高まるばかりであった。
鏡に手をついて、がくがくと膝が震え崩れ落ちそうになるのを防ぐ。
ふと顔を上げれば、清純なベールやドレスとは対照的に紅潮し雄を欲する己の面が在った。
それを見に、政宗のペニスはどくりと大きく脈打つ。
また、幸村の姿が見えないのも興奮を煽る一因となる。
今ドレスの中ではどのような顔で、どのように己の恥ずかしい部分へ愛撫を施しているのだろうか。
それを想像するのを引き金として、政宗は近付く絶頂に体を震わせる。



「っはぁ……あ、おい、も、出る…!!ちゃんと、っン…受け止めろ!!!」

「…仰せのままに。では、どうぞ…?」

「……あ!?ちょ、アンタ、これ…何……あ、あッ、……ンあああぁ―――――ッ…!!」



限界を訴えるや否や、政宗の肉棒には何やら布の袋のようなものが被せられた。
それが何かを訊ねる暇もなく、幸村は前立腺を容赦なくぐ、ぐと指先にて押し上げながらペニスをその布ごと擦る。
堪えられなくなった政宗は、膝を震わせ尻穴をきゅう、と強く窄ませながらその中へ精液を注ぎ込んだ。





息が整うのを待つ間も無く幸村が脚を解放すると、政宗は力尽きたようにそこへ崩れ落ちた。
ドレスの脇から這い出た幸村を、肩で息を整えながら恨めしげに見遣る。



「はぁ、っは………おい、今何被せやがった」

「…これ、のことでしょうか?」

「アンタ、それ………!!!」



幸村の手に在り示されたものは、式で新郎のつけるはずの白いグローブであった。
幸村はこれ見よがしに、中へ指を差し入れてはドロついた白濁に塗れたそれを抜き出す。
それを見に政宗は、いたたまれないとばかりに視線を逸らす。



「マジで、馬鹿じゃねぇのアンタ……。どうすんだ、それ」

「こんなものの代わりなどいくらでもありまする。…それよりも、政宗殿……某も気持ち良うして頂けませんか?」



幸村は化粧台の前にある小さなスツールを政宗の傍まで運び、腰を下ろしてタキシードの前を寛げる。
するとタキシードの白とはまた随分と掛け離れた、赤黒く勃起したペニスが姿を現した。
幸村は雄の根元を掴み、恥ずかしげも無く政宗へそれを見せる。
政宗は己の体を常からひたすらに悦ばせる性器を視界に収めれば、条件反射のようにごくりと唾を飲み込む。



「…ったく、仕方ねぇな。口で、だからな」

「かたじけない!政宗殿のお口は、おまんこに劣らないくらい心地良い」

「アホ、恥ずかしいこと言ってんな」



政宗はボリュームのあるドレスゆえに少々不自由な格好ながらも四つん這いになり、両腕を覆うグローブを外し傍らへ置き眼前のベールを捲り上げると幸村の下肢へと手を伸ばす。
そしていきり立ったペニスの根元を両手で支え、先端へちゅう、と口づけを落とす。
政宗の咥内には、一気に青臭い雄の味が広がる。
赤黒い粘膜はてらてらと光り、もう随分と先走り液に濡れていた。
カリを唇の中に浅く咥え込んだだけで、それはまたグンと大きさを増した。



「…政宗殿、もっと……奥まで咥えて下さいませ」

「……ん……、っ…」



幸村に髪を撫でられ更なる愛撫を促されると、政宗は陰茎の半ばまでを口の中へ迎え入れた。
頭を軽く上下させながら口を窄めて口腔粘膜と幸村の雄の表面を擦り合わせ、舌では裏筋をちろちろと擽る。
口淫を進めるにつれどんどんと咥内の雄の味の濃度が増し、政宗は眉を寄せながらも決して嫌いではないその風味を舌の上で転がす。
幸村の手がくしゃりと己の髪を掴むのを感じ、政宗は目線だけを上げて幸村の表情を仰ぎ見る。
するとそこでは幸村がぎゅっと目を閉じながら唇を噛み締めていた。
その最愛の相手の感じ入っている表情に、政宗は再度下半身がずくりと疼くのを感じた。

そして政宗は標準より幾分も大きい男性器をより深くまで口中へ含む一方で、片手を幸村から離し、彼にはばれないように気遣っているか

のようにその手をそろりそろりと己の下肢へと持って行く。



「はっ……、……あっ…」

「ッく……政宗殿…?何を、しておられるので?」

「…っせぇよ。俺の勝手だろ……ンンッ…」



不自然な衣擦れの音を耳聡く聞き取った幸村は、薄目を開けて政宗が己の前で自慰をしている様を目にした。
幸か不幸か政宗の後ろには大きな姿見があり、政宗がドレスをたくし上げ指先を自身の雄に絡ませる様は幸村からは丸見えであった。
政宗は頭を上下させながら、自らの雄をしゅ、しゅと摩擦する。
その様に興奮しないはずのない幸村のペニスは、また一層の硬度を得る。



「政宗殿……、某のものを舐めて興奮しておられるのか?何と愛らしい…」

「ンッ、アンタが…煽るのが、悪い……」

「は………では、折角なのですからおまんこも弄ってもっと気持ち良うなったら如何でしょう?」

「……バーカ。…………今日、だけだかんな……」



政宗は幸村のペニスの裏筋をちろちろと舐め辿りながら、己の指を尻穴の入り口まで運ぶ。
人差し指と薬指で口をくぱりと開き、中指をゆっくりと内部へ挿入していく。
幸村の視線は、白いドレスと白肌の中に咲いた鮮やかな粘膜の色に一心に注がれる。
そして政宗がおずおずと自身の指で穴をピストンし、それによりこの上なく気持ち良さそうに眉尻を下げ目を細めたところで幸村の高揚は頂点に達した。



「っハ、く……政宗殿っ…!」

「ちょ、ゆき……んっ!!」



幸村は何の前触れもなく政宗の頭を股間へと強く引き寄せ、その喉奥に多量の精液を注ぎ込んだ。
ビュク、ビュクと精が管を通る微かな音を鼓膜が捉え、政宗は急な射精に最初こそ驚き目を見開いたものの、喉奥を突かれ覚える吐き気を堪え精液を搾り取らんとばかりに唇を窄める。

二度、三度と分けて噴出される精を口へ含み終え幸村のペニスから唇を離すと、政宗は苦い精子を一滴残さず飲み込む。
しかし口淫の余韻に浸る暇もなく、幸村は未だ雄を膨張させたまま腰を上げて政宗の背後に回り込む。
そしてドレスを踏み付けぬよう気を遣いながらその場に屈み、政宗の腰を掴み指の入ったままのそこへ楔の先端を押し付けた。
政宗は抵抗の気力も無く、最早呆れを宿した視線を背後へと向ける。



「………おい、マジかよアンタ…」

「申し訳ない……、ドレスは汚さぬよう努めます故」

「………………あーあーあー、もう、勝手にしろ……っは、あぁ――――――ッ…!!!」






















一時間程経ち、挙式は始まった。
二人は大勢の祝福を受けながら無事誓いを交わした。

白いバージンロードにぽたぽたと何やら白い液体が滴り落ちていたのには、新郎新婦以外は幸い誰も気付かなかったという。

































この長さを書いたのは久々ですいやはや。
ウエディング+自分で口淫して感じちゃう政宗殿という素敵過ぎるネタはサナダテの神様、maki様の提供よるものにござります!!
書かせて頂き有難うございました…!!楽しかったです!
この小説はmaki様に捧げ奉る心意気で!!!

ああぁしかしウエディングドレスや結婚式に関しては本当に無知なので、調べながら書きはしたのですが色々間違っていたらすみませぬ!!
設定を生かしきるのは本当に難しいですね……!!
何かオチも下品で申し訳ないです。
下品なのは全部真田のせいです。
政宗殿がノーパンで式を迎えたのか、ぐしょぐしょのインナーを履いて式に出たのかはご想像にお任せします。
お好みで。
お粗末でした…!!



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