それいけ!あんぱんまん!! 最終回














「ばいきんまん様!どこにいらっしゃるか!!」

「………!!!」



ばいきんまんを探すどきんちゃんの声だ。
まだ比較的小さくはあるが、長年の勘であろうか。確実にこちらへ近付いてきているのがわかる。

今は不味い。
いくらどきんちゃんでもこんなところは見せられない。


あからさまに焦りだすばいきんまんに対し、あんぱんまんは相手が逃げ場を探すよう辺りを見回しそちらに意識を持っていかれていることに不満そうに眉を寄せたかと思うと背へクッションとしての片腕を回してやりながらその身体を押し倒し、一気にその身を貫いた。
肉棒を根元までアナルへねじ込む。



「…―――っぁ……!!?」

「……は………どうか、今は某だけを見ていて欲しい」

「ぅ……ッは…」



突然の衝撃に目を見開き身を固くし、次いで人が近くに居るにも関わらずの暴挙に文句を言おうと唇を開く。
だが己の上の人物に真剣な眼で見つめられ小声で囁かれれば、まさに絆されるとはこのことであろうその気も削がれて口からは微かな喘ぎしか出なかった。

どちらにしろ今は出ていけない。
ならば結果的に体勢を低め茂みに身を隠すことにもなったので、取り敢えずはこのまま彼が遠ざかるのを待てば良いのではないか。

そんな思考もよぎり、ばいきんまんはあんぱんまんの顔を引き寄せ耳元へ唇を寄せる。



「っ…ここで見付かったら…sexどころじゃねぇじゃねぇか。だからアイツが行くまで動くなよ。な?」

「………」



言い聞かせるような口調で述べるに続きばいきんまんはあんぱんまんへ薄く笑みを投げ掛ける。

本来とは掛け離れた使い方をされている器官から伝わる圧迫感に額は汗ばんで呼気は少々荒い。
頬も上気していて、唇は濡れ何とも艶かしい姿で冷静を振舞う彼は更にあんぱんまんの欲と加虐心を煽る。
通常の大きさの声でも聞こえるであろう近接した場所からどきんちゃんの声が聞こえ出した辺りで、あんぱんまんはばいきんまんの中から楔を半ばまで引き抜きまたずぶりと中へ収めるという緩い律動を始める。
ばいきんまんは信じられぬといった風に目を丸め、咄嗟に両腕を相手から解き己の口許を押さえた。



「ッあ……ぁ、……テメ、ふざけ…っ…」

「…大声を出さなければ大丈夫でしょう」



ごく小さな声で遣り取りしながら、あんぱんまんはばいきんまんの身体を抱き締めながら腰を前後させ粘膜を貪る。
ゆっくりとした律動からは派手な音は生まれることなく偶にクチ、と結合部が小さく鳴くだけ。
それが二人の情欲を更に高めあんぱんまんは肉棒をどくりと震わせ、ばいきんまんはそれをきゅうきゅうと締め付けた。


やがて茂み二つ向こう辺りへどきんちゃんがやって来た時であろうか、緩い刺激では足りなくなったあんぱんまんはあろうことかピストンの勢いを速めだした。
下敷きになっている草からかさかさと音が生まれる。



「……ッ…ふ……!!」

「ばいきんまん様?こちらなのですか?」

「………!!」



そのような声がしても尚、あんぱんまんは笑みさえ浮かべつつばいきんまんの脚間で腰を前後させている。
ガサ、とすぐ向こうからする足音にばいきんまんはもう駄目だと確信し目を瞑る。



が。





「おーいあんぱんの旦那〜?……ってあれ?確か、君は……」



最悪、だ。
更に役者が増えてしまった。
茂みのすぐ向こうに二人も居る。
片方は部下で片方は、敵。
今の内に逃げたい。こんなところを見られるぐらいなら這ってでも逃げたいが、がっちりと抱き締められ内を貪られていてそれも叶わない。

ぐるぐると考える脳とは相反して、ばいきんまんの腰も自然と揺れてきてしまっていた。
あんぱんまんの陰茎のカリ首が偶に前立腺を擦るのが気持ち良くて仕方なく、不自由な体勢ながらがくがくと下肢を動かす。



「っ……ぁ、…ぁ…!」
(駄目だヤバイマジでバレる、やっぱsexしてる場合じゃねぇ!動物かよ俺ら!)

「あぁ?…!テメェは…!!」

「………ぅ…ぁ!」
(けどスッゲェ気持ち良い、コイツの熱くて硬くて……デカい)

「え、あ!そんないきなし怒んないでよ!俺様はあんぱんの旦那探してるだけなんだからさ〜」

「ん……っぁ!」
(ケツにチンコ突っ込まれるってこんな気持ちよかったんだな…)

「……。俺も今、ばいきんまん様を探している」

「ッ、ッ、……は…!!」
(もっと…、もっと思いっきし掻き回して欲しいのに)

「あ?そうなの?じゃあ多分二人は一緒に居ると思うし、どうせなら俺らも一緒に探しましょーよ。空から」

「ぁッ、…はぁ……っ!」
(邪魔なんだよテメェら…!!)

「っおい!気安く触る……んじゃねぇ」

「は……っ、…ぁ……?」
(……………どきんちゃん?)



どきんちゃんの頬が赤く染まっていたか否かはさて知らず、会話と足音と羽音から二人はしょくぱんまんの烏を使いこちらとは反対側へ飛んでいったらしい。
何故最後どきんちゃんの声がやけに弱弱しくなったのか、少々気になるところではあるらしいが、それより何より行為へ没頭出来る状況になり密着した二人の身体の揺れもどんどんと大きくなっていく。



「ッは……漸く、去ってくれましたな…!」

「んァ…っ、も……アンタが…っ急に動くから、バレそうだったじゃね、か…!!」

「しかしばいきんまん殿のおまんこが余りに気持ち良く、…しかも某のおちんちんへ余りに物欲しそうに吸い付いてくるのでっ……」

「はぁ…ッ…、んなこと、ねぇっ…!!」

「ほらまた、おまんこの方は正直だ……今美味しい、と言わんばかりに食いついてきた…。っ、…ク……!!」

「あ、…っこの………バカ…!!あ、あ、っ…も、イク!…ッ、…んああああァ――――…!!」



ペニスへの痛い程の圧にあんぱんまんへ限界が訪れその最奥を抉り射精を始めれば、ばいきんまんも三度目の精の放出をしながら淫穴をぎゅう、と窄ませる。
己の中へ幾度にも分けて放たれる熱いものを、ばいきんまんは相手の腰へ脚を絡ませ局部をまた更に密着させてうっとりと恍惚の表情を浮かべながら受け止める。

そして強く抱き締めあったまま二人で絶頂感とその余韻へ暫しじっと浸った後、またどちらからともなく粘膜同士を摩擦し始めた。
























行為は夕暮れにまで及び、もうそれ以上精の出ない状況に陥るまで貪り抱き合った。
精液や唾液などの様々な体液で汚した二人分の装束を近くの川で洗いながら、あんぱんまんは口を開く。



「ばいきんまん殿………、これからはもう、悪事を働くのは止して下され」

「Ah?………そうだな…アンタが俺をちゃんと構う限りは、な」

「…え………」






















それ以後その森は、あんぱんまんがばいきんまんと喧嘩をした時や彼をほったらかしにしてパトロールばかりしていた時以外に関しては概ね平和になったとかならなかったとか。






























終わったぜ〜い!!
好き勝手政宗殿を虐められて楽しかったです。

どきんちゃんが照れたのはしょくぱんまんに腰を抱えられすごい至近距離でにっこり笑われちゃったからです。
佐助はキザ男でいいね。
それが全部計算であるともっといいね。
こじゅは初めてそんな扱いを受けてツンツンもじもじ。
奥州双竜は当サでは押しに弱い受け主従です。



ここまでお付き合い頂きありがとうございました!



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