2、浮き橋
「ぐッ……脚、いっ、てぇよ……!…も、やめ……ろ…」
「………!!も、申し訳ない…!」
大学生の政宗と高校生の幸村の二人は互いにレポートやら定期試験やらに追われ時間が合わず、気付けば今回は一月ぶりの逢瀬であった。
その期間の分の温もりを取り戻すが如く濃厚に愛し合っていた。
若さに任せ容赦なく穿ち来る幸村を最初こそ愛しく思いその熱に溺れていた政宗であったが、腸壁は未だ歓喜を示すよう収縮しているものの開きっ放しにしている脚の筋肉も三時間も経てばいい加減悲鳴をあげ始める。
眉間へ皺を刻み無言で苦痛を訴えてみたがそれも火のついた幸村には通じず、とうとう言葉にしたという顛末である。
正面から政宗の体を抱き締め唇では肌を舐め遣りながら余裕もなくひたすらに腰を動かしていた幸村は、それを聞いて漸く政宗の傍らへ腕をついて上体を起こす。
そしてゆっくりと腰を引いて中に埋まったものを抜き出す。
「……あ、ック…………はあぁ〜…。アンタ、どんだけお盛んなんだ……」
「無理をさせてしまいました、……な…」
行為を始めてからずっとペニスの収まっていたそこは、それの大きさと同じ位にくぱりと口を開いていた。
政宗が横へ丸まるように寝転べばくちゅ、と湿った音を立てその口は双丘の奥へ埋もれた。
しかし今日はコンドームをつける余裕もなく行為へ没頭していたので、見えなくなったそこからからは幸村の精液が溢れ尻を伝う。
窓から差し込む朝日に照らされ柔く光る白濁がまた何とも卑猥で、幸村はごくりと唾を飲み込む。
その股間のものは既に幾度となく精を放ったにも関わらずまた頭を擡げ始める。
が、当の政宗はそれに気付かず腰をさすっている。
「……政宗殿、脚が痛いのですな?」
「あぁ、アンタが散々股間擦り付けてくるからよ…」
「では脚を閉じたままならば構わぬ、と」
「は……ああぁ!!?アンタ馬鹿じゃ…ちょ…っ待、て……あああぁッ…!!!」
幸村は片手で政宗の尻の上になっている側を押さえもう一方で膝を一層曲げさせ再度尻穴を露わにさせると、そこへ雄を宛てがいずぶりと突き入れた。
散々拡げられたそこはいとも簡単にそれを飲み込み、奥へ導くように収縮する。
「あ……っあ、…ま、まだする気かよ…!?」
「すみません……政宗殿のおまんこが垂れ流す某のザーメンを見ていたら、つい」
「死ね!死んで煩悩減らして来いアホ……っぁ…!!」
怒鳴ったことで政宗の中はきゅうと窄み、ただでさえ屈強な大殿筋によって狭められているアナルは更にきつく幸村の男根を締め付ける。
とはいえ酷使された下半身はもう抗う力を残しておらず押さえつけられるがままで、政宗は腰を捻り上半身だけをベッドへ伏せてぎゅっとシーツを掴む。
していれば中に在る幸村の陰茎がまた質量を増すのを感じた。
「うあ、ぁ……も、それ以上チンポでかくすんじゃ、ね……」
「…斯様に気持ち良い粘膜に包まれて、大きくするなというのは無理というもの」
「ぅく……ン、…あ、う、あ、あ、ゆきっ……」
その格好のまま早速ピストンを始めた幸村に、政宗は罵声を浴びせる気力も奪われる。
あとは奥を突かれるリズムに合わせ弱弱しく疲弊しきった嬌声をあげるしかなかった。
―解説―
・浮き橋
バックの一種。
女性は横向きになって両足を男性にゆだね、男性が自在にコントロールする。
ふたりが前後に動く様は、まるで浮き橋ようにゆらゆら。
いつもよりちょっと恥ずかしがりではない政宗殿。
コも良いけれど、政宗殿ならポと言ってもいいかなとか思いながら書きました。
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