NOVEL / COMMENT

堂森食品(株)について

2005/04/27 (WED)

 このシリーズの発端は、実話です。私が短大を卒業し、初めて入社し、配属された課では、毎朝毎晩(気が向けばそれ以外の時間帯でも)若手の男性社員が互いの股間を揉み合って挨拶・談笑していました。初日にソレを見てしまった時、危うく外へ飛び出して逃げ帰りたくなりましたが、必死に堪え、耐えました(^_^;)。が、思わず凝視し、固まってしまった私に、彼らはコ○コーラか歯磨き粉のCMに出てくるような爽やかな笑顔で、「よっ! おはよう。新入社員? ん? 何、どうしたの? え? もしかして混ざりたい? 混ぜてあげようか?」「あははっ! よせよせ。……おはよう、初めまして。今日から一緒に仕事頑張ろうな! って初日から見られちゃった♪ イヤン♥ はずかし〜っ」みたいな事を言われたワケです。心の中で「助けてお母さん!」を三十回くらい叫んでしまいました。しかも、一人二人かと思ったら、課長とその補佐役の主任以外は全員ソレを慣例行事に(^_^;)。二十数名いたので、圧巻でした。しかもサービス(?)で嬌声上げるヤツやら、「あっ! ダメだってば!! 先輩!! ソレ以上はヤバイって!!」「ははは、これだから童貞はイカンなぁ。俺がもっと鍛えてやろうか」みたいな会話がそこかしこで聞こえてくるワケで。すぐさま友人に電話をかけまくって「大丈夫! ソレあんたの会社だけだから!!」というお墨付きを、男女双方から確認して、一瞬ほっとしかけたわけですが、考えてみればコレがこれからずっと続くワケです。「ちょっと待て!! 入社・配属されたばかりで絶対異動できないのに、コレが何年も続くのか!?」と愕然としました。そこで、私はここで初めてBLに興味を抱いたワケです。たまたま読んだ小説がBL要素があったせい(「炎の蜃気楼」)かもです。とりあえず、逃げられないのなら、この状況を楽しむべきだ、つうかソレ以外に方策など無い!というワケで、頑張って慣れました。慣れてみると楽しいものです。幸い、ノリと慣例はアレですが、見目カタチのよろしい御仁が揃っていたので、妄想も楽しかったです。つうか君タチ、男同士でそんなに何を楽しんでるんですか、と言いたくなる事もありましたが、彼らは彼らで人生を謳歌しているワケで、一部の男性社員は、慰安旅行先で私が一人で寝ていたら布団に潜り込んで抱きついてくる等不届きな事をやってくれましたが、寝惚けていた私が反射的に肘鉄と裏拳を力加減なしに叩き込んだため、あっさり退散してくれたりしました。が、寝惚けていたので、私はほとんど記憶無し(←なんとなくうっすら記憶にはあったが、夢かと思った)。男性社員がソレを言いふらしていたため、事実を知りました。つうか、寝ている女性の布団の中に忍び込むのは、アナタソレ犯罪では?と思いましたが。
  というワケで、神田川、都倉、黒崎、灘、篠田、根上には実在モデルがいます。たぶん根上のモデルになった青年は、単に股間揉みなどの慣例行事が意に添わなくて辞めただけではないだろうかと思うのですが。スマン、と思いつつネタにしてしまいました。が、元の人物とは大幅に変えてあるので、本人を知っている人でも、モデルは判らないハズです。
  とりあえずBLを良く知らない私が、「週末は命懸け」があまりにBLぽくないので、BLチックな小説を書こう!と思って最初に思いついたのは、そういう事情からです。アレから三年以上経った現在ならば、当時よりもBL読書量が増えているので、もうちょい違うものが書けるハズだと思いますが、とりあえず先にこいつを完結させてスッキリさせておこうかな、と思っています。

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