だ か ら
 私 相 手 に
 愛 な ど 
 さ さ や く な
 糞 野 郎。

 ものすごく萎えた。約束が違う。黙ってお金だけよこせばいいのに。
 これだけがんばったのに最初の約束の額しかくれないし。
 あーむかつく。金で繋がった相手に愛語るって恥ずかしくない? ただ乗りしたいだけか?
 仕事でなければ誰がお前なんかと会うもんか鏡見ろ体重計れ。
 さっさと帰れバカ。もう今後は会いたくない。

 そんなこと思ってもおくびにも出さず、ニコニコして見送る私。
 もちろんその後は、どーっと疲れに襲われる。
 やっぱり不幸せだよ、神様不公平。こんなことしないと食べていけないなんて。
 私はただ、誰か私を本当に愛してくれる恋人と、ささやかに幸せになりたいだけなのに。

 愛がほしい、それだけなのに、なんで、そんなこともかなわないんだろう?
 どこかに私をわかってくれる人もいるかも、なんて思ったけど、やっぱり難しいのかな。
 わかったふりして、ただHしたいだけ。男なんてみんなそうなんだ。
 間違ったといえそんなものに一応は生まれてしまった自分が恨めしい。

 毒婦になってやる悪女になってやる。
 ちゃんと女の子になれたら、綺麗になって可愛くなって、私をボロクズのようにした奴らに仕返ししてやるんだ。それから帰ってきても遅いよ門前払いだよ。
 私相手にくだらない説教なんかした奴もそうだ。何が元気になってだ落ち着いてだ私はいつだって冷静だそりゃ少し熱くなることもあるけどついカッとなって殺人とかする連中よりよっぽどましなはずだふざけんな何も知らないお前が私を支えられると思っているのか何が支えになりたいだ相談しろだ医者にでもなったつもりか高卒の分際で私は一応大学には入ったんだ身の程知らずが上から物言いやがってムカつくきっと綺麗になったらお前みたいなクズも舞い戻って来るんだろうな寄るな汚らわしい。

 どうせそんなもんでしょう? 私がもっと綺麗になれば、幸せなんか向こうからやってくるに決まってる。

 うん、絶対に、幸せになってやる。
 私はそう誓った。

To be continued

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