題「略奪と奪還」後日談 | |
お互い激しく愛し合った翌朝。 「ん・・・」 「目が覚めた?おはよう、白」 目を開けると京楽が白を覗きこんでいた。その目はとても優しく、慈愛に満ちていて白はうっとりと見惚れてしまった。 「しゅんすい・・・あ!痛!」 身動ぎした瞬間、腰に激痛が走った。 「大丈夫かい?ごめんね、手加減出来なくて」 と困った様に眉を下げ、白の腰を擦ってやる京楽。 「ん・・・」 その手が気持ち良くてウトウトしてきた白は京楽の胸元に鼻を擦り寄せ甘えた。 酷使した身体は鉛の様に重く、起きる気にならなかったので白は蒲団の中で京楽に身を任せていた。 京楽はそんな白の背中を腰と同じ様に優しく撫でてやった。 数時間が経ち、もうすぐ昼になろうという頃に剣八が訪れた。 「おい、京楽いるか」 と縁側から声が聞こえたので出て行く。 「どうしたの?なんかあったのかい?」 まだ寝間着のままの京楽を見て、 「何だお楽しみか?」 とからかう剣八。 「ふふ、まぁね。で、何か用?」 「ああ、夕月だけどよ、今日はうちで預かるって話だ」 「え〜?なんで?」 「別におめえが我慢出来んなら良いけどよ」 と顎をしゃくって寝室を示す。 「ああ・・・無理だねぇ」 と苦笑する。 話を終え、部屋に戻ると白が蒲団の中から、 「剣八だろ。なんだった?」 と聞いて来た。 「うん、夕月ね、今日は一護君の所に泊まるんだって」 「なんで?」 「なんでってそりゃあ・・・僕が君を隣りにして我慢なんて出来ないからさ」 と白の腰に手を回し、撫でながら鬼道で治療していく。 「ちょっ!腰が痛ぇって言ってんじゃ・・あれ?」 先程まで激痛が走っていた腰も、鉛の様に重かった身体も嘘の様に軽くなっていた。 「しゅ、春水・・・?」 「なあに?白」 「まさか、その・・・もしかして?」 「うん」 「む!無理だって!無理無理無理!俺もう!」 「ね・・・白。昨日は僕、自分を抑えられなくて激しくしちゃったから今日は優しくしたいんだ」 逃げを打つ白の寝乱れた髪を梳きながら、優しい声でそう囁くと白の額に口付けた。 「ん!・・・春水・・・」 「白・・・愛してる」 艶のあるバリトンで甘く囁き、恭しく白の足の甲に口付けるとそのまま、ちゅ、と親指の爪先に口付ける京楽に、 「や・・!最初はクチって言った、もん・・・」 と真っ赤になった白が言った。 「そうだね、ゴメン」 そう言うと優しく、深く口付けた。 「ん・・んふ、ん、ん、くふぅん・・・」 覆い被さる京楽の首に腕を絡ませ、自分から口付けを深めていく白。 「ん、ん、ふ、あ、はぁ・・・」 京楽の髪をぐしゃぐしゃにしながら、もっともっとと角度を変えては口付けを深めていく。 深い口付けから解放された白は頬を上気させ、潤んだ瞳で京楽を見つめる。 「しゅんすい・・・」 「白・・・愛してるよ・・・」 と囁くと白い首筋に吸い付き、赤い跡を付けていく。 「んあ・・・!」 「白、白・・・」 ちゅ、ちゅ、と跡を付けては甘く噛んでいく。 「ひぁ・・・んん!」 歯を通して伝わる皮膚の弾力や脈動を堪能しながら、鎖骨まで辿るとキシリと少し強く歯を立てた。 「ああぅ!」 その痛みに背を反らす白が京楽の背に爪を立てた。 「白・・・もっと僕にも君の跡を付けて・・・」 そう囁きながら白の首筋に頬を擦り寄せる京楽。 「しゅん、すい・・・!」 そんな京楽の背を抱きしめ口付けを強請る白。 「ん、ん、しゅん、すい、ん、すき、はぁ、すき、すき、春水が好き・・・!」 「白・・・!」 甘える声で好きと繰り返す白の耳朶を食み、舌を這わせ耳穴に舌を差し入れる。 「んやぁああ!それ、やあ!」 じゅぷじゅぷと直接鼓膜に響く水音に身を捩る白。大きな手の平は胸を這い、小粒を探り当て両方摘まみあげる。 「ひゃあん!」 くりくりと指先で摘まれ、甘ったるい声を上げる白。 「ふふ・・・」 耳元で低く笑うともう片方の小粒を口にと含んだ。 「あ、ああ!しゅんすいぃ・・・!」 ちゅ、ちゅう!と吸ってはカリリと噛んだ。 「きゃうっ!あ、あ、春水ぃ・・・」 「白、白・・・」 白の名を呼びながら愛撫を続けていく。 ちゅ、ちゅ、と紅い跡を付けながら下肢へと向かう愛撫。さらさらと白の身体を擽る長い髪。 「ふ、ふぁ、ああ!しゅんすいぃ」 白の中心はゆるゆると頭を擡げ、先端からはぷくりと蜜を溢れさせていた。 「ふふ、白のここ、可愛い・・・」 するすると下腹部を撫で、薄い茂みに手を這わすとそこはふるりと震え蜜を零した。 「や、やあぁ・・・」 トロリとした蜜が幹を伝うのを舐め取るとキュ、と掴んだ京楽。 「ああ・・・っ!ん・・!」 寝間着を掴んで噛み締める白。 「我慢しないで、声を聞かせて?」 「んん!ん!」 いやいやと首を振る白の涙を零す中心を口に含んだ京楽。 「ふああっ!しゅ!春水!あっ!あっ!」 あっと言う間に京楽の口内で達し、あまつさえそれを一滴零さず飲み干した京楽。 「んふふ、ごちそうさま」 ぺろりと唇を舐める京楽に両手を伸ばす白。 「ん、あ・・・春水・・・」 「ん?どうしたの?」 伸ばされた手を取り、抱き起こすと、 「俺、も・・・」 と囁き、京楽の中心に手を添え唇を寄せた。 「んっ!白・・・」 ぴちゃり、と密やかな水音が京楽の耳に届き、グングン雄々しく育つ雄。 「ん、あ、春水、春水、おっきい、んく・・・」 「ああ・・・白・・・」 夢中で自身を愛撫する白の髪を撫でると少しずつ身体を移動させる京楽。 「んっ!ひゃぁンッ!しゅ!春水!い、いつの間に・・・!」 気が付くと白の身体の下になった京楽が白の双丘を揉みしだいていた。 「ふふ、どうせなら二人一緒に気持ち良くなろうよ、ね・・・?」 ちゅ、と秘めやかに息づく白の蕾に口付ける京楽。 「あ!んん!ばか!」 「馬鹿で幸せ。白、お口がお留守になってるよ」 ぺろりと蕾を舐める。 「あっ!ん、も!ばか・・・!ん・・・」 そう言うと目の前の屹立に舌を這わせる白。 くちゅくちゅ、ぴちゃぴちゃと濡れた音が部屋中に響いている。 「ん、ん、春水、ああ・・・!」 「んん、白、白・・・くう・・・!」 とぷりと溢れる蜜を啜り飲む白。そんな白の蕾の皺を一本一本数える様に舌を這わせると、尖らせた舌をくにゅっと挿入した。 「ああ・・・っ!春水!そんな、しちゃだめぇ・・・!」 ぬぷっ!ぬぷっ!と繰り返し出し入れされると揺れてしまう腰を掴まれると指が入ってきた。 「んああ!しゅ!しゅんすいぃ・・・!」 「ああ・・・、綺麗だ。白の此処はなんて綺麗なんだろうね。桃色から紅色になって蕩けてる・・・」 と二本の指で中を広げながら舐め上げる。 「ん!ん!しゅんすい、あ、ああ!もう、もう!」 きゅん、きゅん、とそこがヒク付いて早く繋がりたいと強請る。 「ん?」 舌と指で存分に白の蕾を蕩かせている最中の京楽が意地悪そうに返事をした。 「もう入れて・・・!春水のが欲しい・・・!おねがい・・・」 ポタポタと京楽の胸に先走りの水溜まりを作る白が懇願した。 「んふふ、どうしようかな・・・。もうちょっと・・・」 「や・・いや・・・!いじわるしないで・・繋がりたい、春水と・・・一番奥で・・繋がりたいの・・・!」 「白・・・!」 「おねがい・・・」 ふわんっ!と柔らかい物で顔を撫でられた京楽がそれを良く見ると白の尻尾だった。 「し・・・ろ・・・!」 見れば耳も出現し、横に倒れ、ぴるぴると震えている。 「しゅん・・・あっ・・・!」 京楽が白の身体を反転させ、仰向けにするとその腰を抱え、痛いほど滾っている自身を蕾に宛がった。 「あ・・・」 期待に満ちた声が甘い吐息と共に京楽の耳に届いた。 「白・・・!」 一気に白の胎内に侵入を果たした京楽。 「っあーー!あ、あ、あ・・・!」 その衝撃でぴゅくぴゅくと吐精する白。 「ん、白、白・・・」 そんな白にキスの雨を降らせる京楽。大きな手で白の身体を撫でさすり、耳元で愛を囁いた。 「ああ・・・!白、白、愛してる、君だけを・・・、とても愛してるよ・・・」 「ん、ん、春水、しゅんすい、おれ、も、俺も・・・!春水が好き!愛、愛してる・・・!」 白い手を伸ばして京楽の顔を包むとぺろペろと肉厚な唇を舐めては首筋を舐めていく。 「んああ・・・!しゅ、春水の、背中、おっきい・・・」 両手を背に回してぎゅうぎゅうと抱き付く白。 「白・・・!」 そんな白の可愛い仕種にドクン!と自身に血が集まるのを感じた。 「ん、あ!しゅ、春水の、おっきくなった・・・!」 「もう駄目だ・・・!」 「え・・・?」 「今日は、優しくしようと思ってたのに!そんな可愛いコトされたら!そんな可愛いコト言われたら!」 京楽は白の腰を掴み直すと一転して激しく奥を穿った。 「ああぁあん!しゅっ!春水!春水!あっ!あッ!ひっ!んああっ!」 既にトロトロに蕩けていた白の其処は貪欲に京楽を欲しがった。 「んんっ!ンンッ!あっ!ンクッ!もっと!春水、もっと!きてぇ・・・!」 「ああっ!白!白!くっ!ふっ!ううっ!」 きゅ、きゅうう!と京楽を締め付ける白に持って行かれまいと必死に耐える京楽。 「ひんっ!あっああっ!もっ!イク!春水!イク!」 きゅううう!と中を締め付け自分と京楽の腹に吐精する白。 「あ・・はあぁあ・・・、ひあ!ああ!ちょ!待って!春!んん!」 達したばかりで敏感になっている白を責め立てる京楽。 「だって!僕!まだイッて!ないもの!」 「だ!だからって!ひっ!ああっ!また!やあっ!ああっ!あっ!あーーっ!」 「くうぅうっ!」 二人同時に達した。 「ん、んあ・・・しゅ、しゅんすいの、おく、いっぱい・・・」 「ハッ!ハァッ!はあ!白、白・・・」 汗で張り付いた髪を梳きながら額に口付ける京楽。 「しゅんすい・・・」 「ん・・・?」 「もっと・・・しよ?」 「うん、沢山愛し合おう」 くったりと力の抜けた白の身体を抱き寄せ胡坐を掻くと向かい合わせで抱き合った。 「ん、んああ・・・ふかぁい・・・」 「ん、もっと君と奥深くまで繋がりたいんだ・・・」 ちゅ、ちゅ、と口付ける。 「ん、ん、俺も・・・」 白は京楽の首に両腕を、腰に両足を巻き付け離れまいとした。 京楽は白の膝裏に手を入れるとその身体を上下に揺り動かした。 「あ、ああっ!んん、んあっ!ああンッ!」 リズムに合わせ艶めいた声を上げる白。 「ンッ、んっ!春水、ちゅう、ちゅうしてぇ・・・!」 「白!ん・・・っ!」 深く深く、舌を絡め合い口付け合う。 上も下も繋がってお互いの境界線が曖昧になって一つに溶け合ったような錯覚に陥った。 「んああ・・・しゅんすい、あいしてる・・・」 「僕も君を愛してるよ、白」 愛してると囁く度、名前を囁く度、頭の耳がぴく、ぴく、と反応する。まるで一言も聞き逃すまいとするかのように・・・。 「白、白、僕を呼んで・・・僕の名前を呼んで・・・」 「あ・・・春水、春水・・・ん、あ、好き、好き・・・!しゅん、すい!あ、愛してる!ああ・・・っ!」 「白・・・!」 「くうっん!あ!あ!イク、イッちゃう・・・!ふあ!ああぁああーッ!」 「クッ!し、ろ・・・!」 達する瞬間に自分の奥で京楽の熱が弾けるのを感じ、至福の笑みを浮かべ意識を手放した白。 「ふふふ・・・可愛い寝顔・・・」 京楽も名残惜しそうに白の中から自身を引き抜くと風呂へと向かった。 翌日、限界まで愛し合ったせいか、白は一日中目を覚まさなかった。 それを一護や剣八に伝えに行くと何故か兄夫婦が其処に居た。 「どしたの?二人とも?」 「お訊きしましてよ、春水様。ズルイですわ、私達も夕月ちゃんとお泊りしたいですのに」 とぷっくりと頬を膨らまして抗議する義姉。 「え〜と、ごめんね?え?」 「朽木様の所でもお泊りしたのでしょう?次は私達の番ですわよね?」 ね?夕月ちゃん?と訊く義姉。 「お泊りしに行っても良いですか?」 「勿論ですわ!大歓迎致しますわ!」 とにっこり笑う。 「夕月、大丈夫かい?」 「はいです!」 「ん〜、じゃあお願いしようかなぁ。白も疲れてるし・・・」 と顎ひげを擦る京楽。 「ママ、お疲れですか?」 「うん?ああ、大丈夫だよ。心配しなさんな。明日ママと一緒に迎えに行くからね」 「はいです!待ってます!」 そうして本家の方にお泊りする事になった夕月。 屋敷に帰った京楽は夕方に起き出した白に説明し、 「明日一緒にお迎えに行こうね」 「うん・・・」 まだ本調子ではないのか素直に返事をした白は京楽の腕の中でまどろみ始めた。 本家に夕月を迎えに行く白と京楽。 義姉が出迎えると白の姿を見た途端、走り寄り白を抱きしめる義姉。 「白さん!良かった!ご無事で!」 「姉様・・・!」 「もうお身体は・・・大丈夫ですの?」 と白の体と心を心配する義姉。抱き締められたまま、義姉の胸の中で、 「ん、春水がずっと傍に居てくれたから・・・」 と義姉にだけ聞こえるように答えた。 「本当に良かった・・・」 「ママ!」 「夕月!ごめんなぁ。迎えに来るのが遅くなっちまって」 「夕月頑張ったです!ちゃんと泣かなかったです!ママ!ママ!ひっく、ママぁ〜!」 感極まった夕月。幼い身体に溜めこんでいた物を母の胸で吐き出す様に泣き出した。 大粒の涙をぽろぽろと、まるで目が溶けるのではと心配になるくらい流して泣いた。 「夕月・・・良い子だな。良い子だ。俺はここに居る、とと様も此処に居るから・・・もう大丈夫だから・・・」 夕月の背中や髪を撫でながら言い聞かせ、 「もっと泣いて良いんだよ」 と抱きしめた。 泣き疲れて寝てしまった夕月を抱っこして本家を後にした京楽と白。 「夕月には色々と我慢させちゃったねぇ」 「ああ・・・」 よいしょっと、と腕の中の愛し子を抱き直すと目を覚ました。 「ん、ん〜・・・ママ?パパ?」 「此処に居るぞ」 「どうしたの?」 「ううん、何でもないです!」 「なんだそりゃ。お、春水」 くいくい、と指差す白。 「ん?ああ・・・」 白が見つけたのは呉服屋。 中に入ると夕月に髪飾りを買ってやった。 大好きな兎の絵が描かれた髪飾りを二つ。ツインテールに飾られてご機嫌な夕月。 「そういや夕月は髪飾りは初めてだったな」 「はいです!可愛いです!ママ!パパ!ありがとうです!」 朝月と白の分も買い求めた京楽。 色違いのお揃いに夕月は言わずもがな、朝月も白も喜んだ。 終 12/11/04作 一応後日談です。夕ちゃんはやっぱ寂しかったと思うんですよね。 でも白ちゃんも京楽さん不足だし京楽さんも白ちゃん不足だし。 朝月は学院です。 |
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