題「黒猫と子猫」猫耳ver
 一護が、猫耳&尻尾の姿になったと思ったら今度は、更木隊長がそうなった・・・。
原因は勿論女性死神協会だ。曰く、
「だって一護だけって、可哀そうだし、寂しそうじゃない」
だそうだ。
って目が笑ってんだよ!!面白がってんだろうがよ!てめえら!
「にゃあ」
一護が呑気な声で鳴いて、隊長に擦り寄ってる。一応嬉しいみたいだ。これじゃ文句も言えねえじゃねえか。
「お前ら、隊長が元に戻ったら覚えとけよ」
俺はそれぐらいしか言えなかった。
一護の世話は弓親がしてるから手慣れてるが、俺は初めてだぞ、しかも隊長だ。気に入らないと容赦なく引っ掻かれる。
その日の朝だって、着替えさせるのに一苦労だ。袴なんぞ穿かせてらんねぇから、着流しだけど、もたもたしてたら、頭引っ掻かれた。
ガリリッと嫌な音と痛みに耐えて着替え終わらせる。涙が滲んだ。多分血も滲んでる。くそっ!
「にゃあ?」
「あ?なんだよ、一護」
隊長と部屋から出ると一護が立っていた。首を傾げて俺の頭を見ている、血が気になるらしい。
「あー、なんでもねえ、気にすんな」
と言ってるうちに俺の頭を掴んで下を向かせる。
「イテテテ、何すんだ、一護・・・」
ペロリ。
生温かいナニかが触れた。それが一護の舌だと気付いたのは、数秒たってから。ペロペロ舐めて治そうとしてくれてるらしい。
「ぐるるる」
頭の上から不穏な声が聞こえた。隊長が怒ってる。
「い、一護、もう良いもう良いから、ありがとな」
「にゃあー?」
訝しげだが、俺も嬉しいけど、命が危ない、勿論俺の。
「隊長ー、一護君ー、ご飯出来てるよ」
弓親が声を掛けてきた。助かった。
「ほれ、飯だってよ、行こうぜ」
「にゃあ」
「ぐるる」
ほっとしながら、後ろを付いて行く。しかしこの二人、何故かこの身体になってから着かず離れずだな。常に一緒に居るように思う。
「遅いよ、冷めちゃうじゃないか。一角また隊長にやられたの?」
「うっせ、悪いかよ」
「別に?君も大変だね」
「お前は別にそうでもねえだろ?慣れてんだからよ」
「まあね、はい一護君、あーん」
「あむ」
大人しく差し出された粥を食う一護。
「隊長、どうぞ」
口許に持っていくが、嫌そうな顔をして口を開けない。俺は溜め息をついた。すると一護が俺の持った匙に口を付けた。
「にゃあ」
と鳴きながら口の周りを舐める。隊長の顔を見て首を傾げ、胡坐をかいた足に納まった。
尻尾がパタパタ揺れてる。機嫌が良い。隊長は俺から飯を奪うと飲み込むように食べ終えた。
一護は、弓親から食べさせてもらっている。時折、零して口の周りを汚しては、隊長が舐めとっていた。
「んん、にゃあ」
飯も終わって、漸く解放される。一護は縁側で昼寝だ。隊長もそうだろう。
 
案の定、縁側で丸くなって眠る一護の後ろに隊長が肩肘をついて目を瞑っていた。
そこへ女どもがやって来て、キャイキャイ言い出したもんだから、一護が目を覚まし、あからさまに厭そうな顔をしてもそもそ動くと、隊長の方へ向き直って、寝なおした。隊長も機嫌が悪くなり、眉間に皺を寄せて歯を剥き出しにして唸り出した。
それを機に帰って行く女ども。ざまあみろ。あーあ、いつまで続くんだか、こんな毎日。

 晩飯も無事に終わって、後は風呂なんだけどよ、やっぱ俺が入れんのか?弓親に聞くと、
「じゃあ、二人一緒に入れてみる?」
という訳で、計4人で風呂に入る。俺と弓親は一応衣服は着けてるが、後の二人は当然裸だ。弓親が慣れた手付きで、一護の髪を洗う。
「はい、いい子だね、もう目を開けても良いよ」
ぷるるっと頭を振り、顔を擦る一護。俺は隊長の髪を洗う。
「一角、下手だね」
既に一護の身体を洗っている弓親にズバリ言われた。
「うるせえ!じゃあお前が洗えよ!」
「僕は一護君のお世話担当です。早くしないとまた、引っ掻かれるよ?」
「う・・・」
俺は手早く済ませ、
「隊長、お湯掛けますよ」
と断り泡を流し、今度は身体を洗った。何故か大人しかった。身体の泡も流し終えると、待っていた一護と一緒に湯船に浸かる。
なるほど、それでか。余計な時間、取られたくなかったんだな。はぁ・・・。
風呂から上がって、着替えて部屋に着くと二人ともすぐに寝た。何であんなにも寝れるんだ?取り敢えず解放されてほっとした。
明日の朝まで、何もないだろう。

 翌日の朝、一護の様子がおかしいと弓親が言いにきた。
「どんな風におかしいんだよ?」
俺は欠伸をしながら聞いてみた。
「なんか熱っぽくて、目も潤んでて、いつもみたいな鳴き声じゃないんだよ」
「俺に言われてもなぁ、朝早いけど狛村隊長んとこ行くか?」
「うん、なんかの病気だったらいけないからね」
そう言って、一護を連れて七番隊に押し掛けた。
「すいません朝早くに。狛村隊長いらっしゃいますか?」
弓親が呼びかける。
門が開いて、狛村隊長が立っていた。
「何用だ?斯様な時刻に」
「申し訳ありません。実は一護君の様子がおかしくて、助言を賜りたく参りました」
「ほう、黒崎が?どれ」
顔を覗き込む。ほんのり赤くなった頬に潤んだ瞳。何より先程よりの鳴き声が、
「なぁぁあん、うるああん、うるるるる」
といったものだった。
「これは・・、発情期だな。病ではない故、安心だが更木がな」
「「あっ」」
二人同時にハモった。
「まあ、良いのではないか?先程から更木を呼んでおるしな、一晩ないし二晩あたりで収まるであろう」
「は、あ、ありがとうございます」
安心するやら、拍子ぬけするやら、訳分かんなかったが、これから人払いしなきゃなんねえ事だけは確かだ。気が重い・・・。
隊舎に戻ると鬼の様な顔をした隊長が縁側に座っていた。一護を見つけた途端、立ち上がったがそこから降りては来なかった。
「ぐるるるる」
と唸ってはいるものの、怒ってはいないようだ。心配だっただけみたいだ。助かった。
すぐさま一護を隊長の傍に連れて行く。
「うるるああん」
と一声鳴いて、隊長の顔をペロペロ舐めては、身体を摺りつけていた。
頼むから朝っぱらからおっ始めないでくれよと願いつつ、俺と弓親は人払いに奔走した。

戻ってきた頃には、隊長の膝の上でいちゃついてた。
髪を撫で合ったり、顔をすり寄せ合ったり、また、舐め合ったりしてた。俺はどっと疲れが出た。弓親が、
「隊長、一護君、閨の用意が整いましたから、そちらへどうぞ」
と言って、案内してやがる。一護を抱き上げて部屋に向かう隊長。まあ、良いか。俺らもヒマ貰おう。
部屋に案内されて、弓親が居なくなると剣八は、一護の着物を破かんばかりに脱がしに掛かった。
「なああう」
尻尾をゆらゆら揺らしながら、それに甘んじる一護。蒲団の上で絡み合う橙と黒の尻尾。それだけで昂る二人。
剣八も自分で着ている物を脱ぎ捨てた。
お互い裸になり口付けを交わす。啄むものから、深いものへと変わっていった。
「んん、あ、ふうん、ん、ん」
一護が剣八の頭を抱え込み、もっとと強請る。剣八の手はその間に一護の胸を這い回っていた。
「んあ、ふ、ん!」
胸の小さな突起に触れた時、声が上擦った。剣八は両方の飾りを指で押し潰したり、クリクリと摘んで反応を楽しんだ。
「ん、ん、あ、ううん」
塞がれた口から洩れる声や、淫らに揺れる腰に煽られた。口を離すと涙を湛えた眼で見つめてくる。
剣八が一護の首筋に顔を埋め、吸い付き跡を付ける。チリッとした痛みに一護が、
「ああう」
と声を上げ仰け反る。胸にも吸い付き、跡を残していく。チュッチュッと音を立て、赤い花を散らしていく。
「ん、なあん、あ」
剣八が今まで遊んでいた飾りを口に含むと一層声が上がった。
「なぁあぁあん!あっ!ああっ!」
カリッと歯を立てると身を捩って逃げようとした。
「ああんっ、あっ、あっ、なああん!」
チュッと音を立て離し、もう片方の飾りに歯を立てた時、
「んなぁぁあん!」
と言う鳴き声と共に触ってもいない一護は吐精してしまい、ピクッピクッと身体を震わせていた。
「ぐるるる」
目に溜まった涙を舐めとり、剣八は一護自身に舌を這わした。
「な、なあう!」
敏感になっている一護は、すぐに硬さを取り戻した。剣八の口淫にふるふる震えていると、腕を引っ張って起こされた。
はあ、はあ、と息も荒い一護は何だと言いたげに首を傾げる。口の端を持ち上げ、
「ぐるる・・・」
耳元で低く鳴かれてぞくりとした一護は剣八自身に口付けた。チロチロと舌を這わせたり、口に含んだり一護なりに頑張った。
「ん、ん、っふ、む、んく」
そのうち剣八も手ずから扱いて、一護の顔に吐精した。
「くっ」
「ンッ!ああんっ!」
初めての事で驚いている一護の顔を拭いながら、残滓を舐めとり、口付け、舌を絡ませた。
「んん、あふう」
口付けが終わると剣八は、一護の足を担ぎあげた。そこにはひっそりと息づく蕾がひくひくとヒクついていた。
「な、なあう?」
剣八は先程の一護の名残を指で塗りこめていった。
「あっ、ああんっ」
くちっと音と共に指が一本飲み込まれていった。二本、三本と増やしていく。
「ふっ!くう!んっんっ!」
ずるりと指を抜くと、剣八は、熱く滾った自身を宛がい沈めていった。
「んあ、んなぁぁあんっ!」
「ぐうるるる」
奥まで収めると、すぐに動きだした。
「なあんっ、あん、ううンッ、ん、ん、あっ!ああっ!あっーー!」
一護が達くと同時に剣八も一護の中に熱を吐き出した。
「んん、あ・・・」
息を整える暇もなく、身体を反転された一護。
「あんん・・・、あ・・?」
腰を高く持ち上げられ、再び穿たれる。

「ひあっ!ああんっ!ああっ!あっ!あっ!んんっ!あっーー!」
一護が達した締め付けでまた剣八も吐精する。いつもの様に抑えることなく一護の中に出していく。
ふにゃりと蒲団に突っ伏した一護に覆いかぶさり、その耳朶を食み、舌を這わせてゆく。
「うああん、なああぁん」
首を仰け反らせ、快感に喘ぐ一護。もっと欲しいと強請る様に腰を振る。
「ううああん、ああん」
剣八は、その細い腰を掴みさらに奥まで突いてやる。
今まで来ることの無かった奥を突かれて、一護は気を失わんばかりの快感に、さらに鳴き声を上げた。
「あああんっ!ああっ!あっ!あっ!」
身も世もなく、頭(かぶり)を振り泣き叫んだ。
「んあっ!ああっ!あーー!」
一護がまた果てた。やはり剣八も同時に果てた。ドクリと熱いモノを感じてさらに締め付けた。
「んああ・・・」
剣八の顔が見たくて後ろを振り返る。同時に口付けられ、舌を吸われる度に締め付けてしまい、また硬さを取り戻す剣八。
「あ・・・、ああ、あ・・・」
互いの尻尾を絡め合いながら、口付けを交わす。
グチュリと中から溢れたモノが内腿を伝い落ちる感覚に酔いしれる一護。
「ん、んん、ん」
剣八が動き出した。
「んあっ!ああっあっ!あーー・・・」
ぶるぶる震えながら、背を丸め、果てた。閉じられない口からは、涎が一筋の糸になって落ちた。
はあっ、はあっ、と息を整えていると剣八の両手が胸まで上がってきて、胸の飾りに爪を立てた。
「あああん!んん、ん」
「ぐるるるる」
背中越しに剣八の声がした。度を過ぎた快感に視点の定まらない一護は、手を前に伸ばし空(くう)を掻いた。
その手を取って、指に舌を這わす剣八。
「にゃ、にゃああん・・・」
まだ中には剣八が納まっている。一護は安心するけれど、少し怖かった。

一護は顔が見たいのと、抱き締めてほしい気持ちで一声鳴いた。
「なあぁあん」
剣八は、一護の二の腕を掴んで引き寄せた。
「んああっ!あひっ!ひんっ!ああん!ああっ!ああっ!」
剣八が腰を動かす度に中から溢れた体液が卑猥な音を立てていた。
「やあっ!ああっ!ああっあっー!」
一護が達する。
剣八は一護を抱きしめて果てた。中に出しても一護の締め付けで溢れてきた。
「あっ・・・、はぁあぁぁ」
一護は剣八の腕の中で気絶した。

一護が目を覚ますと剣八に髪を梳かれていた。気持ち良くて寝てしまいそうだった。剣八が、こめかみを舐めてきた。
「ん・・・、なあう・・」
それに応えて一護も剣八の首筋に吸い付き、跡を付けた。
「・・・ん・・」
チリッとした痛みに、ニヤリと笑い一護を見ると自身を押し当てた。
「あ、なあん・・」
赤くなって身じろいだが、その動きで中から剣八の放ったモノが溢れた。
「んんっ!あ・・・」
それほど大量に出されたのかとますます赤くなったが、剣八は離してはくれない。
「ぐるるる」
一護に身体を摺り寄せ、身体を開かせる。力の入らない一護は為すがままにされていた。

「あ、あ、は、んん」
まだ滾るモノを宛がわれ、震える一護。
ぬくくく、とゆっくりではあるが体内に入ってくる感覚に一護は嬌声を上げた。
「あぁぁぁん、うなあああん」
ひくっ、ひくっ、と震えては締め付けてしまう。
手を伸ばし剣八の首に抱き付く。
「あっ、ひっ!あくっ!ひっ、ひんっ!ひいんっ!あうっ!あうっ!ううっうーー!」
いつの間にか背中に爪を立てていた。剣八が胡坐をかき、一護を抱えあげるとぐったりしているのにも構わず、突き上げた。
「っあっーー!!ああっ!ああっ!ひああっ!ひぁぁぁん!あーっあっあっああっん!いあーーっ!!」
一護が叫びながら果てた。もう薄くなった精液しか出なかったが、気を失う寸前に最奥に熱いモノを感じ微かに笑みを浮かべて失神した。
剣八も、満足したのか一護の中から抜くと後から溢れてきたが気にせず、一護を自分の腕に抱きこんで眠りに落ちた。

 二度目に目が覚めた時は、剣八は隣りで眠っていた。下半身が気持ち悪かったから、風呂に行こうとして立とうとしたが立て無かった。
「に、にゃあ・・・」
怖くなって剣八を起こした。
「ぐるる」
「にゃああ・・・」
泣きそうな顔の一護を見て剣八が、一護に着物を渡し、自分もそこらにあった物を羽織り、抱きあげて風呂に連れて行く。
お湯を掛けて、互いを流す。それから一護の処理を施す。
一護は、そんな剣八を見ながら自分で風呂に入れるんだ。などと考えていた。
一護の中から、己の残滓を掻き出す。我ながらと、呆れるぐらい溢れてきた。一護は、剣八の肩口に顔を埋めて声を殺していた。
「く・・・、ふうん、ん、あっ!」
剣八が、立ち上がってしまった一護自身を口に含み、イカせた。
「あっ、はあぁ・・・」
 二人で湯船に浸かり、一護は剣八に背中を預ける形で入っていた。
「ふにゃあ・・・」
すりすりと剣八に擦り寄る一護。剣八も一護の頭に頬を摺り寄せる。

風呂から上がって、部屋に帰ると蒲団が新しくなって、水差しも置かれていた。
一護は喉が渇いていたので、嬉しかった。冷たい水がおいしかった。剣八も飲んでその後一緒に寝た。剣八はちゃんと抱きしめてくれた。

 翌日は腰がだるくて起きれなかったが、剣八がずっと傍に居てくれたので、一日ご機嫌だった一護。
縁側で二人で昼寝をしてたら、また女性メンバーがやってきた。早々に剣八の方に向き直り、寝直す一護。
後からやちるが、
「いっちーと剣ちゃんばっかずるい」
とやってきた。眠い目を開け振り向くと、剣八がやちるの襟首を掴んで、自分たちの間に入れた。一護も場所を開け、また寝直した。

お互いの尻尾は絡みあったまま・・・。





08/09/28作 
諸事情により11/10/27修正、アップ。

11/10/29にイラストアップ。描いて下さったのはみすずさん。いつもありがとうございます。


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