題「貴方と聖夜を」 | |
その日一護は女性死神メンバー達と一緒に朽木邸の中にある秘密基地に誘われ、手製のお菓子を持ってやちると一緒に遊びに来ていた。 そこでは現世の雑誌がたくさん有り、冬の一大イベントであるクリスマス特集を扱っている物が多かった。 「この雑誌はどこから?」 「ああこれはね、修兵の所から拝借したのよ。九番隊って瀞霊廷通信も編集してるでしょ?だから結構現世の雑誌とか置いてあるのよね〜」 と乱菊が説明した。 「なるほど・・・」 その内の一冊を読んでいく一護。雑誌の中では恋人であろう男女が仲睦まじくデートをしている写真でいっぱいだった。 尸魂界とはまるで違う現世の景色。おススメのデートスポットや夜景の見えるホテル等がたくさん載っていた。 「わあ、綺麗・・・!」 始めのうちこそニコニコと雑誌を見ていた一護。だんだんその顔の笑みは引っ込んでいった。 (そういえば・・・剣八様は一ヶ月現世に居た・・・。女の人と・・・。こういう所にも行ったのでしょうか・・・) そんな一護の様子に気付いた乱菊が声を掛けた。 「どうしたの一護?急に暗くなっちゃって」 「え、いえ!なんでも、ありません」 「そうお?」 「はい、あの、今日はもう帰りますね・・・」 「え?さっき来たばかりじゃない」 「でも・・・色々、食事の用意もお風呂の用意もありますし・・」 「そうね、また来なさいよ?一護」 「じゃぁあたしも帰るー!」 とやちるが一護と手を繋いで一緒に帰って行く。 帰る道すがら、心に燻ぶるモヤモヤを抱えている一護の表情は不機嫌そのものだ。一緒に手を繋いで歩くやちるは何となくだが原因が分かった。 不機嫌なまま家に帰ると剣八が玄関まで出迎えた。 「ただいま帰りました・・・」 「たっだいまー!」 「おう、早かったな。ん?なんだ?何かあったのか?」 「いいえ・・・。夕飯の用意をして来ます」 いつもなら『ただいまのキス』をするのに逃げる様に台所へ消える一護。 その後ろ姿を見送りながら剣八は傍に居たやちるに訊ねた。 「どうしたんだ?あいつ」 「なんかねー、この間の現世任務思い出しちゃったみたいだよー」 それを聞いた剣八は顔を顰めた。 「まだあの女のこと気にしてやがんのか」 「しょうがないよ〜、だっていっちーはまだ剣ちゃんと現世でデートした事ないんだもん」 「おい、俺は遊びに行ってたんじゃねえぞ」 「分かってるよ。でもさ」 「ああ」 首の後ろを掻きながら一護が居る台所の方向へ目をやる剣八。 夕食も済み、一護が風呂から上がり寝室へ入ると有無を言わせず腕を引かれ背後から抱きすくめられた。 「あっ!剣八様!?」 「おう・・・どうしたよ今日のお前おかしいぞ?何隠してる?」 耳元で低く静かに問い掛ける剣八。 「あ・・・なにも・・」 「俺に嘘付けると思うなよ・・・」 剣八の指が寝間着の袷を弛めると、そこから手を差し入れてきた。 滑らかな肌を堪能するように手を這わせる剣八。その指先が胸の小粒を掠めた。 「あ!」 「ん・・・?一護・・・」 赤くなった顔を隠す様に俯いた一護。その項に浮いた骨に吸い付き、軽く歯を立てる。 「っあ!や・・・」 ビクッ!と過敏に反応する体。 「一護・・・」 後ろから一護の顔をこちらに向け深く口付ける。 「ん、ふ、ぁあ、ん、ん・・・」 足に力が入らなくなってぶるぶると震えている。 きゅうっと舌を強く吸い上げるとカクンと膝から崩れた一護。そんな一護を抱きあげると剣八は蒲団の上へと横たえた。 いつもと同じ、それ以上に丁寧に執拗に愛撫される一護は胸への刺激だけで吐精しそうだった。 「ん、あ、は、はあ、はあ・・ん、あ!」 四つん這いの格好にされ、蕾に舌を這わされる一護。 丁寧に皺の一本一本を数えられると中へと差し入れられた。 「んあっ!」 ぷちゅ、ぷちゅ、と唾液を送り込む様に舌を挿入され、にゅぐぐ、と限界まで入れては抜き差しされた。 「や、んっ!も、やぁ・・・!」 ちゅぷ、と指が入って来た。二本、三本と増えていき一護の蕾を解していく。 「ひ!ああっ!」 剣八の指が前立腺に当たると甲高い声が上がる。剣八はそこを指の腹でやんわりと刺激するだけに止め、入口と浅い所を舌で責めていく。 いつもならもうとっくに繋がっているのに今日の剣八は執拗に其処を愛撫した。 さんざ指と舌で焦らされ、とろとろに蕩かされたそこを震える自分の指で開き、甘えた声で一護が懇願した。 「あ・・・あ・・・あ・・・、けん、ぱち、さま・・・ぁ、おね、がい・・・しま・・・!ここ・・・に!」 熱く熟れた其処から、くちゅりと淫らな音が聞こえた。 「ここに?・・・なんだ?一護」 ぷちゅ、と人差し指を第一関節だけ入れた。 「ああ・・・!や、や!いじ!いじわる、しな・・で!おねが、い!」 其処は熱く、誘うかの様にヒクヒクとひく付いていた。 「分かんねえよ、きちんと言え」 ぐるりと入口を掻き回すと、 「け、剣八様の!剣八さまを・・・俺の ほろほろと涙を零しながら一護が口にすれば、揺れるその腰を掴んで先程から痛いほどに滾っている自身を蕩けている蕾に擦り付ける。 くちゅっくちゅっと音を響かせながら、まだ入れてくれない剣八を恨めしげに振り返る一護。 「ど、して・・・?」 「一護、お前今日俺に隠し事してるだろ?」 「・・・あ・・・」 「言わなきゃ、入れてやんねえ・・・」 ぬ、ぬぷ、と先だけ出し入れして焦らしていく。 「あ、ああ!や!もう!」 顔をぶんぶん横に振る度に涙もポロポロと零れていく。 「なら言っちまえ・・・!」 「あ!ああ!だって!剣八様、俺じゃない女の人と居ました!一ヶ月!現世に!」 「それだけか・・・ッ?」 「嫌!いやです!ど、して!俺じゃない人と!そ、なの、イヤ!ッああぁああ!」 イヤと言った瞬間に最奥まで貫いた剣八。その衝撃で一護は白濁を撒き散らした。 「あ・・・あ・・・あ・・・」 ガクッガクッと震える一護の腰を掴み直すと本格的に抽挿を始めた。 「うっ!あ!ああっ!」 「この・・・!馬鹿が・・・ッ!」 こんなに可愛い嫉妬をされて抑えなど効く筈もない。その夜も一護は気絶するまで離してはもらえなかった。 次に一護が目を覚ました時、既に湯に入れられ蒲団の中で剣八の腕の中に居た。 「起きたのか・・・?まだ夜も明けてねえ、寝てろ」 優しく髪と背中を撫でてやりながら寝かしつけようとする剣八におずおずと、 「あの・・・剣八様・・・。一ヶ月とは言いません。一日、いいえ数時間で良いのです。一緒に、その、現世に行きたいのです」 と上目遣いに強請る一護に口の端を持ち上げた剣八。 「そんな事で良いのか?数時間で何すんだ?泊まりで行きゃあ良いじゃねえか」 「良いの、ですか・・・?」 「お前は俺の女房だろうが、ちったぁ我儘言いやがれ」 「ありがとうございます・・・、嬉しい・・・!」 いつが良いかと決めていると一護が、 「24日がいいです。なんでも現世のお祭りで恋人達がデートをする日の様なのです。その次の日は家族で過ごすそうですので、剣八様とやちる様と一緒に過ごしたいです」 とこれまた可愛い事を言って来たので断ることなど出来ない剣八だった。 クリスマスに現世で過ごす事が出来ると弓親達に報告する一護。すると、 「現世でデートするんなら女の格好の方が都合が良いんじゃないか」 と言われた。 一護はその事を乱菊達に相談した。 「剣八様と現世でデートをするんです!それには女の方の身体の方が都合が良いと言われたのですが、どんな格好が良いんでしょうか?」 うるうると目を潤ませて必死に縋って来る一護に、 「誰がそんな事言ったの?更木隊長?」 「いえ、他の隊士の方ですけれど・・・」 「ふぅ〜ん、そおねぇ、ま、見た目では都合が良いわね」 とネムに一護の女体義骸を急いで作る様に言うと、 「それじゃ女の子の服を用意しなくちゃね!ああ腕が鳴るわぁ〜!」 もう既に七緒や勇音に清音がスタンバっていた。 女4人が、あーでもないこーでもないと一護をコーディネイトしていく。そして決まったのが、 ベージュのフェイクムートンのコート。 白地に濃いピンクの花柄を一面にあしらったワンピース。 寒さ対策に少し厚手の黒地に赤いチェック柄のタイツ。 焦げ茶色のロングブーツ。 そして手頃なハンドバッグ。 「「「か〜わ〜い〜い〜っ!!!」」」 「さ!後は髪を整えてっと!」 少しぼさぼさになってしまった一護の髪をブラシで梳いて行く。 「当日までに義骸を届ける様にするから、あんたは義骸に入ってこの服に着替えなさい」 「はい!ありがとうございます!」 「所で、更木隊長は?」 「あ、先程綾瀬川様の所に行くと仰っていました」 「なるほどね・・・」 一護の為・・・ね。その場に居た全員が当日を楽しみにしていた。 24日クリスマス・イブ。 ネムから義骸を受け取り、乱菊達が選んでくれた洋服を着ていく一護。 「あんたは化粧しない方が良いわ」 と乱菊達に言われた一護は唇に荒れ止めのリップクリームだけを塗った。 「お、お待たせしました!・・・あの、変ではないですか・・・?」 息せき切って現れた一護を見た男達は皆例外なく生唾をゴクリと飲み込んだ。勿論剣八も。 「あ・・・」 一護は剣八の姿を見て目を奪われてしまった。 いつも立ち上げている髪は下ろされ、後ろに束ねられている。そして左目を両断する勢いで存在している筈の傷跡が消えていた。 そしてその身を包む衣装は・・・。 黒い革靴に皮パン。臙脂色のシャツに黒いトレンチコート。 「なんだ?何か付いてるか?」 にやりと笑いながら言う剣八にハッと我に返る一護。 「いえ、剣八様があんまり格好良いので見惚れてしまいました・・・」 「お前も良く似合ってる」 未だに頬を染めている一護の頭を小突く剣八。 「あ〜あっついあっつい・・・」 其処に居た弓親から乱菊までが顔を手で扇いでそっぽを向いた。 「さ!早く現世に行ってくださいよ!一護君との初デートでしょ!」 二人を追いたてる様に急かすと漸く穿界門をくぐり現世へと降り立った剣八と一護だった。 「まったくもう・・・!所構わずイチャついて・・・」 「新婚なんだからしょうがないわよ。それより見た?」 「え?ああ、アレですか?見ましたよ、薬指でしょ?」 二人の左薬指にはキラリと光る指輪が確かにあったのだ。 現世では、いきなり路上に人が現れては騒ぎになるので目立たない路地に門が出された。 「ちっ!狭ぇな」 「早く出ましょう」 路地から出た二人を怪しむ者は居なかった。 「あのぅ剣八様、どうしてお顔の傷跡が無いのですか?」 「ああ?弓親がよぉ、現世じゃ悪目立ちするつって消す様に言いやがったんだとよ」 「そう言うものなのですね」 道を歩いていると二人の方をちらちらと見てくる者達が居た。いや、正確には一護をだ。 その事に気付くと機嫌が一気に悪くなった事を自覚する剣八。 「おい、行きてえトコあんだろうがよ。行くぞ」 とその手を掴んで足早に歩くがその手の小ささに内心驚いていた。 (ちっせえな・・・) 「あ、はい!ここに行きたいのです!」 と修兵の持っていた雑誌に載っているカフェを指差した。 「ココのケーキセットが美味しいそうなんです」 「ふーん、じゃあ行くぞ」 「はい!」 「お客様がたくさんですね」 「待ちゃあ良いだろうが」 「剣八様退屈ではありませんか?」 「お前が居りゃ退屈でもねえよ」 漸く一護達の番になり、カフェに入ると一護はケーキセットを頼み、剣八はコーヒーとサンドイッチのセットを頼んだ。 「美味しいです。剣八様はいかがです?」 「あ?・・・お前が作った方が美味えな」 と一口で食べていく。 「・・・ありがとうございます」 はにかんだ笑みを浮かべてケーキを食べる一護。その頬に手を伸ばす剣八。 「?」 「付いてんぞ・・・」 ツイ、と口の端に付いたクリームを取るとそのまま舐め取った。 「ありがとうございます」 「ああ」 その一部始終を店員から客までが見ていた。男は一護に見惚れ、女は二人の雰囲気に頬を染めていた。 「ここ出たら次はどこに行くんだ?」 「えっと、明日のクリスマスに家族でプレゼント交換をするらしいのでやちる様と剣八様にプレゼントを買おうかと思っております」 「ふうん」 「何が良いでしょうか?」 「お前からだったら何でも喜ぶだろうよ」 「そうですか?う〜ん・・・」 「今から見に行くんだろうがよ。ここで悩んでもしょうがねえ、おら出るぞ」 「あ、はい」 カフェを出ると色んな雑貨屋を覗いていく二人。 アクセサリーを見たり、ヌイグルミを見たりしていたがある雑貨屋に入った時、目に入ったオルゴールに手を伸ばした一護。 木で出来た箱は蓋を開けると中は赤いベルベットが敷かれ、いくつかの仕切りで仕切られていた。 (あ、これ良いな・・・。指輪とか入れるのにぴったっりだ) やちるにそれを選んだ一護。プレゼント用に包んでもらう。 「見つかったのか?」 「はい!とても良い物が見つかりました」 「良かったじゃねえか」 「はい、後は剣八様のですね」 「俺は別にお前が居れば良いがなぁ」 「え?あ、そ!えと!」 「あ?どうした」 「いえ!実は剣八様の分はもう決めてあるのです。もう家に置いてあるんですよ」 「んじゃもう良いな。宿に行くぞ」 「あ、はい」 さっきから不躾な視線が一護を見ている事が気に入らない剣八。 予約していたホテルに着くとコートを脱いだ剣八と一護。 「寒かったですね」 「お、おう・・・」 コートを脱いだ一護は更に可愛かった。 「お食事はどうされますか?下にレストランがあるそうです」 「あ〜、お前は?腹減ってんなら行くか?」 「はい」 レストランでクリスマスのコースを食べ、ワインを少し堪能すると部屋へと帰る二人。 部屋に着くと剣八は、 「お前先に風呂に入れ」 と一護に風呂を促した。 「あ、はい」 ホテル備え付けの寝巻きを持ってバスルームに行く一護。 シャワーを浴びながら自分の裸を鏡で見る。 「あんまり大きくない・・・やちる様は俺の身体を綺麗だと言ってくれたけど、剣八様はどう思うのかな・・・」 乱菊の様に豊満な身体ではない事に落胆しないだろうか? 「ふう・・・」 考えても仕方のない事だと身体を洗うと寝間着に着替えた。 「お待たせしました。お先にお湯頂きました」 「ああ」 ソファに座って待っていた剣八はやはり格好良かった。 (こんなに、俺ばっかりドキドキしてる。剣八様ずるい・・・) 「なんだ?」 「いいえ・・・」 入れ違いにバスルームに入るとさっさと髪と身体を洗う剣八。 (大丈夫か?今日一日ぐれぇ我慢出来るよな。なんであいつあんなに細っこいんだよ!) 寝間着の上からでも一護の身体のラインは良く分かった。すらりとした身体なのに出ている所は程良く実っている。 ウエストのラインもいつもより括れている。 「保つのか?俺・・・」 バスルームから出ると一護はソファで水を飲んでいた。 「あ、剣八様・・・」 「何やってんだ、湯冷めすんぞ・・・」 「喉が渇いて・・・」 両手でコップを包みこむ様に持ち、水を飲む一護。 「ッ!もう寝るぞ・・・!」 「そうですね。明日には帰らなければいけませんから」 部屋の灯りを落とし、二人でベッドに入ると剣八は無言のまま寝ようと必死だった。 (剣八様・・・?) 「剣八様・・・もうおやすみですか?」 「・・・・・・」 なぜ、今日は何もして来ないのだろう?やっぱり貧相な身体だと思っているのだろうか? 一護は震える声で剣八に問い掛けた。 「剣八様・・・女の俺はお嫌ですか・・・?それともこの様な貧相な身体ではお嫌ですか?」 それを聞いた途端、ガバッと身を起こし怒鳴ってしまった。 「阿呆!お前その身体じゃ初めてだろうが!大体男ン時でも慣らしても痛かっただろーが!」 「あ、申し訳ありません!・・・でも俺は貴方の妻なのですから、我慢できます!だから・・・!」 抱いてくれとその胸に身を預けた。 「ん、んふ、あ、あふ・・・んく」 深い口付けを交わし、一護の寝巻きの袷を寛げていく。 「あ・・・」 「柔らけぇな・・・」 その手の平に納まってしまう乳房を優しく揉みしだくうち、頂点にある小粒が剣八の手の平に存在を主張しだした。 「あ・・・ん、んん・・・」 「一護・・・」 それをぺろりと舐めると、 「ひゃう!」 と甲高い声を上げる一護。その声に気を良くした剣八がもう片方を指で挟んで揉みこんだ。 「あっ!やあっ!あっ!あっ!」 身を捩り、快感を逃がそうとする一護の腰帯を解くと前を完全に開いた。 「あ!あ!ど、しよ!今日、変!こ、こんな!ああっ!」 いつもより快感が強くてどうして良いか分からない一護。 ちゅ、ちゅう、と胸を吸われる度に下肢が痺れる様な、電流の様な物が走る。 「一護・・・綺麗だ、一護、一護・・・」 そんな一護を安心させる様に大きな手で撫でさすった。 「ん・・・あ・・・」 熱く大きな手の平が胸から脇腹、腰へと順に下へと下りてくる。指が肌を辿る度にひくひくと反応する一護。 「ひあッ!」 淡い茂みに到達すると其処は既にぬかるんでいた。 「濡れてんな」 「や、いや、言わな、で・・・」 「なんでだよ、嬉しいぜ?」 「う、嬉しい?あ、ああ!」 気を緩めた瞬間、其処へ顔を埋める剣八が蜜壷を舐め上げた。 「ひっ!あ、ンッ!あ!や!んあ!あ!あ!」 ふっくらした肉唇を舐められ、肉芽を舌で転がされ、何度も達した一護。 「・・・っは!はぁ、はぁ、も、だめ・・・」 とろとろに蕩けた蜜壷に舌を奥まで差し入れた。 「あ!うあぁん!」 ビクッ!ビクッ!と慄き達した其処へ今度は指を入れた。 「は・・・っ!ああぁあ!」 立て続けに襲い来る快感の波に翻弄される一護。 「一護、入れるぞ・・・」 「はぁい・・・」 くたくたと力の入らない一護の足を抱え上げ、とろとろにぬかるむ秘所へと滾る自身を宛がった。 「んあ・・・熱い・・・」 グッ!と腰を押し進めると、 「いっ!痛っ!あ!」 一護が声を上げた。 「・・・やめるか?」 「・・・めない、で・・・」 「あ?」 「やめ、ないで・・・!」 剣八の首に腕を絡ませ、抱きつく一護。 「!・・・ああ、そうやって掴まってろよ?」 「は、い・・・ッアーーッ!」 一気に中へと押し進めた。ギリリと背に爪を立てる一護。 「う・・・く!うう、痛い・・・!」 それでも時間を掛けるよりはまだマシだろうとギチギチと締め付けるその中を奥へと進んでいく。 「う、うう・・・」 ボロボロと涙を零す一護の顔中にキスの雨を降らせ宥める。 「く!全部、入った、ぞ!」 「あ・・・はぁっ!」 コクコクと頷く一護の目元に口付けてやる。 「動く、ぞ」 未だギチギチと締め付ける中でゆるゆると動きだす剣八。 「あ・・・っ、あ・・・っ!剣八、様!あ!あ!」 「一護、一護!」 固く締め付けていた其処も何度か絶頂を迎え今では剣八を包みこむ様に絡み付く。 「一護・・・」 汗で張り付いた髪を梳いてやり、額に口付ける。 「け、けんぱちさま・・・、も、も、だめ、です・・・これ、いじょ、は・・・あん!」 「ああ・・・俺がイッたら終いだ・・・ゆっくり寝ろ・・・」 「ふ、ふあ!あ、ああ!あっ!ああぁああぁああ・・・っ!」 きゅうぅうと蠢く襞に全てを持って行かれた剣八は何度目かも分からぬ熱をその最奥へと注ぎ込んだ。 達した後も一護の中から出るのが惜しく、そのままで髪を梳いてはキスを繰り返していた。 意識を飛ばしていた一護が気付くと湯船の中で剣八の胸に背を預けていた。 「ん、あ!痛・・・」 下肢に疼痛と染みる様な痛みが走り目を覚ました。 「起きたか。無理させちまったな」 ちゃぷ、と湯を肩に掛けてやる。 「いいえ、俺も望んだ事です、抱いて下さって嬉しかった・・・」 「一護・・・」 肩を撫でていた剣八の手が一護の乳房を触って来た。 「あ、あの・・・」 「ん?」 「まだ・・・?」 「いや・・・、綺麗なもんだなと思ってよ。丁度良い大きさだし、柔らけぇ」 ふにふにと揉みしだく。 「・・・・くそ」 「?」 「やちるは毎日見てたんだろ」 乱菊からの飴で女性化した時の事だろう。 「え、まぁお風呂に入る時は・・・ひゃん!」 突然キュ!と両乳首を抓られた。 「剣八様?」 後ろを振り向くと拗ねているのか、唇を歪めている剣八が一護の肩に顎を乗せて来た。 「でも、こんな風に触らせるのは剣八様だけです・・・」 「・・・当たり前だ」 その後はゆっくりベッドで眠った二人。 チェックアウトの時、昨日より色香が増している一護にホテルマンもその場に居る客も目を奪われた。 「一護・・・」 「はい」 「こっち来い・・・」 一護に自分の腕に掴まる様に言うとホテルを出た。 「まだ歩くのツライだろ」 「・・・はい」 ごうっ!と冷たい風が吹いた。 「さむ・・・」 と呟いた一護の身体を少し離すと着ているコートの中に入れてやった。 「これで寒くねぇだろ」 「は、はい・・・」 剣八の腕を掴みながら、はにかむ様に頬を染めた一護。 「帰ったら、御馳走を沢山作りますね。ケーキも焼いてお酒も用意して・・・」 「お前の身体は大丈夫なのかよ?」 「はい!やちる様に沢山食べて頂かないと!それに料理は冷蔵庫に準備してあるんです。後は焼いたりするだけです」 「ふうん・・・」 瀞霊廷。 「帰ったぞ」 「ただいま帰りました。やちる様」 「おかえりー!剣ちゃん!いっちー!」 玄関に入るなり、抱きついて来たやちるを受け止め、 「お留守番ありがとうございます。これから御馳走を作りますからね!」 「うん!」 大きなチキンを主役とした御馳走をほとんどを食べたやちる。メインのクリスマスケーキも食べ、一護とプレゼントを交換した。 「はい!いっちー!これあげる!」 渡されたのはお揃いの髪飾りだった。 「まぁありがとうございます。お揃いですね」 「うん!剣ちゃんのもあるんだー!」 「へえ・・・」 と受け取る剣八。 「剣八様、俺のも受け取ってくださいね」 と綺麗に包装されたプレゼント。中身は上等な絹の襟巻と簪だった。 「これから寒くなるそうですし、剣八様の長い御髪を纏めるのに良さそうな簪があったもので・・・」 「ああ・・・」 微妙な空気が漂ったのに気付いたやちるが、 「あたしお腹いっぱいで眠くなっちゃったからもう寝るね〜!」 と自分の部屋に帰って行った。 「あ、おやすみなさいませ」 「ちっ!下手に気ぃ利かせやがって・・・」 「あ、あの、俺、片付けて来ます」 と台所に消える一護。 カチャカチャと食器を洗っていると後ろから声を掛けられた。 「おい、一護」 「あ、剣八様、どうかされましたか?」 「これやる」 とテーブルの上に置かれたのは箱。 「なんですか?」 洗い物を終え、手を拭きながらその箱の前に来た。 「良いから・・・」 箱を開けると中に入っていたのは3客のカップ&ソーサー。 「これって!」 以前一護が欲しがっていた物。家族の分が欲しいと言っていたのを覚えていたのか。 「あのようにつまらない話・・・!」 「欲しかったんだろうがよ。ちゃんとそれで茶ぁ淹れろよ」 と言うと帰っていった。残ったのは苺模様のティーカップが3客。 翌日のおやつの時間にはそれに香り高い紅茶が注がれていた。 終 12/02/13作 クリスマスデートでした。義骸はキスマークが消えてから返してます。家に戻ったらすぐに男に戻ってますよ。 ティーカップは言わずと知れた、ウェッジ/ウッドのワイルドストロベリー。欲しいのよね。 |
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