題「祝言」 | |
剣八の誕生日も無事に済み、平穏な日々が続いていたある日。 剣八が卯ノ花隊長の元を訪れてこう言った。 「近々一護との祝言挙げてぇんだけどよ。いつぐらいが良い?」 「そうですわね。十二月に入ると年末調整で手間取りそうですからね・・・。今度の日曜日では?」 「27日か?」 「ええ、その後に新婚旅行なり、休暇なりお取りになればよろしいのでは?」 「そうだな。たっぷり貰うとするか」 「一護には祝言の事は?」 「昨日の晩に言った」 「一護はなんと?」 「なぁ〜んか慌ててたな。男なのになんたら言いやがるから押し切った」 「一護らしい、更木隊長らしいですわね」 昨晩。 睦みあった後、剣八の腕枕でうとうとしていた一護の髪を梳きながら剣八が言った。 「なぁ一護。お前もう俺の傍から離れねえんだよな?」 「ん・・・、あ、はい。剣八様がお傍に置いて下さる限り居たいです」 それが?と上目使いに見上げてくる。 「じゃあよぉ、お前俺と一緒になれ」 「一緒?」 「ああ、祝言挙げて連れ合いになって傍に居ろ」 「あの、でも、俺は男で、あの・・・」 「関係ねぇ。お前は俺と 「俺で良いんですか・・・?」 「お前じゃなきゃ駄目だって何回言わせんだ。何回でも言ってやるがな」 にやり、と笑うと一護の髪をぐしゃぐしゃと掻き回した。 一護は嬉しそうに笑うと剣八の胸に擦り寄り、眠ったのだ。 「では報告は隊首会でなさるので?」 「ああそうだな。明日の隊首会で言っとくか」 「そうですわね」 と二人頷き合い、剣八は帰って行った。 そして隊首会。 「これで儂からの報告は終いじゃ。他に何かあるか?」 と見回すと剣八がズイ、と身を乗り出した。 「なんじゃい、更木」 「今度の日曜に一護と祝言挙げるからよ。休み寄越せ、じいさん」 と言うと周りの者がザワつき、 「まあ!おめでとうございます更木隊長!」 とにこやかに言う卯ノ花隊長。 「おう。取りあえずよ、式の服とかはおめえに任せて良いか?費用やらはこっちで何とかするからよ」 「そうですわね。色々と段取りもありますでしょうから、一護をお借りしてもよろしいですか?」 「構わねえよ」 「それに費用についても大丈夫だと思いますわ。ね?総隊長殿・・・?」 凄みの効いた笑顔でこちらを見る卯ノ花隊長に冷や汗が出る総隊長。 「・・・好きにせい」 半ば自棄になって言うと、 「ならば会場はこちらで提供しよう」 と白哉が提案した。 「我が朽木家が経営している料亭がある。そこを貸し切りにすればよい」 とんとん拍子に話は進んでいき、隊首会の後、剣八は一護を連れてどこかへ出かけていった。 「おい一護」 「お帰りなさいませ、剣八様」 「おう、今から出掛けるから一緒に来い」 「はい」 と二人で出ていく。 「良い物が見つかるといいのですが」 「まあな」 と到着したのは瀞霊廷でも五本の指に入る高級宝飾品店だった。 暖簾をくぐり、中に入ると指輪のコーナーに行く。 「わぁ!綺麗ですね!」 「そうか、ほれ、指のサイズ測ってもらえ」 「あ、はい」 と左手を店員に差し出し測ってもらうと一護は指輪のコーナーに行く。 「2月の誕生石は、と」 美しいアメジストの指輪を色々と見るがなんだかしっくり来ない。 「ん〜、あ・・!」 次の瞬間、目に入った物はピンクダイヤの指輪だった。 「あ、やちる様と同じ・・・」 一目で気に入ったそれはやちるの髪と同じピンクでプラチナの台に埋め込まれたシンプルな物だった。 「これにしよう。やちる様喜んでくれるでしょうか?」 一護はその指輪を注文し、内側に『K&I to Y』(剣八と一護より、やちるへ)と彫ってもらった。 剣八は、サファイアとプラチナの婚約指輪と結婚指輪を購入していた。 「おい一護、そっちも俺が払うから持って来い」 と手招きする。 「え?いえ、こちらは俺が払いますので」 と言った一護。 「なんでだよ?一緒に買えばいいだろうが」 「いいえ。これは俺が買うのです」 「頑固だな。まぁ良い。さっさと払っちまえよ」 「はい!」 にこにことその指輪の代金を払う一護。3ヶ月分の給料並みの価格で貯金のほとんどを使った。 綺麗にラッピングされた小さな箱を持って店を出る一護と剣八だった。 十一番隊。 「ただいま帰りました。やちる様、いらっしゃいますか?」 「おかえり!いっちー!剣ちゃん!」 「やちる様にお渡ししたい物があるのです。縁側へ行きませんか?」 「うん!いいよ〜!」 と快諾するやちると一緒に縁側へ行く一護。 「あたしにくれる物ってなぁに〜?」 「これを・・・」 スッと小さな手に小箱を乗せる一護。 「開けてもいい?」 「勿論です」 いつもより丁寧に箱を開けるやちる。中から出て来た指輪を見て、 「これ・・・!どうしたの?」 「現世では『ベビーリング』と言う物があると聞きました。大事な子供に贈るんだそうです」 「大事な・・・」 「はい、まだやちる様の指には合わないと思いますのでペンダントトップに出来る様に鎖も付いています」 「ほ、ホントに良いの!?あたしこんな!良いの?」 「やちる様、俺は貴女と家族になりたいです。剣八様とやちる様、どちらも大切でなくてはならない存在です。受け取って下さいますか?」 「ッうん!うん!嬉しい!嬉しい!ありがとう!いっちー!剣ちゃん!わあ〜!わあ〜!きれいだなぁ!」 とはしゃぐやちる。ぴょんぴょん!とその場で飛び跳ね、一護に抱き付いて身体中で喜びを表した。 「いっちーは?どんな指輪買って貰ったの?」 「まだ見てませんね、そう言えば」 と話していると剣八がやって来た。 「おう、ここに居たか」 二人の横に座ると一護の手を取った。 左手薬指にサファイアの付いた指輪を填めると、 「キツくねえか」 と訊いて来た。 「はい、丁度良いです」 「わぁ〜!いっちーの指輪も綺麗だね!剣ちゃんは付けないの?」 やちるの言葉に一護も剣八を見ている。 「今だけだぞ」 と自身の左手薬指に指輪を填めた。 「剣ちゃんカッコいい〜!」 「綺麗です、剣八様」 その日一日は指輪を填めていた剣八。 午後になり、卯ノ花を筆頭に女性メンバーが一護を誘いに来た。目敏く二人の薬指に気付き、黄色い声を上げるメンバー達。 何の用だと聞くと一護のウェデイングドレスを見に行くのだそうだ。 剣八がメンバーと出掛ける一護と一緒に行こうとすると乱菊が、 「駄目ですよぉ!更木隊長は当日までのお楽しみです!」 「あん?」 「え?剣八様は来て下さらないのですか?」 眉根を寄せ、見上げてくる一護を見て、無理矢理付いて行ってやろうかと考えた所で乱菊が、 「駄目よぉ、一護!当日まで内緒にした方が楽しいでしょ?」 「そうでしょうか?」 「そうよ!ね!良いですよね?」 と聞かれ渋々と承諾した剣八だった。 「あんま遅くなんなよ」 「分かってますって!責任持って送り届けます!」 「ふん」 ドカッと縁側に座ると、 「では行ってまいります」 と出掛ける一護。その後ろ姿を見送るとごろりと横になって昼寝に入った。 護廷でも三本の指に入る呉服屋に出向いた一護とメンバー。 そこでは現世の結婚衣装を取り入れ、ウェデイングドレスも色々揃っていた。 「わぁ・・・色々ありますねぇ」 「ほぉら!主役のあんたが決めないでどうするの!どんなのが良い?フリルがいっぱいのドレスも可愛いわよ〜?」 とマネキンが着ているドレスを示される。 「はあ・・・」 と反応がイマイチだ。 きょろきょろとドレスを見ている一護の眼に留ったのは少しタイトなマーメイドタイプのドレスだった。 「あ、これ、綺麗ですね・・・」 「これ?そうねえ、あんたスタイル良いから似合うわよ」 「では俺はこれが良いです」 「じゃ、後はお色直しのドレスね〜。アタシ達の好みも入れるわよ!」 と一護の好みも入れてドレスを決めていった。 全てのドレスを選び、メンバーが帰路に着くと卯ノ花隊長が一護を呼びとめた。 「一護、ちょっと・・・」 「はい、なんでしょうか。卯ノ花様」 「貴方に渡したい物があります。このまま私の部屋まで来てください」 「はい」 促されるままに卯ノ花隊長の部屋へと向かう一護。 「どうぞ、入って下さいな」 「失礼します」 中へ通され、座って待つように言われ待っていると何やら荷物を持っている。 「貴方にこれを・・・」 カサカサと紙に包まれたそれを一護に差し出す。 「中を見てもよろしいでしょうか?」 「ええ」 真ん中で結ばれていた紐を解き、中を確かめるとそれは白無垢の花嫁衣装だった。 「卯ノ花様!これは・・・!」 「貴方の花嫁衣装です。どうかこれを着て誰よりも幸せな花嫁になってちょうだい」 「卯ノ花様!そんな、俺は!俺は!卯ノ花様!卯ノ花様!」 「ああ、泣かないで」 一護の両目からは真珠の様な涙がポロポロと零れていた。止めようとしても止まらない涙を卯ノ花隊長は一護を抱きしめ、自身の羽織で隠してやった。 「ひっく、ひっく、えっく・・・」 ぽん・・・ぽん・・・と背中を撫でてやり落ち付くまで待ってやる。 すんすんと鼻を啜る一護に、 「この衣装と小物一式は後で十一番隊へと送り届けます。さ、遅くなっては更木隊長が心配しますよ」 「はい。ありがとうございます・・・」 もっと言いたい事があるのに、言葉に出来なくてもどかしく思いながらも剣八の待つ家へと帰る一護だった。 「ただいま帰りました」 玄関に灯りは付いてなく、室内も薄暗い。 「剣八様?おでかけかな?」 廊下を歩いていると縁側で昼寝したまま寝続けている剣八が居た。 「まぁ、お風邪を召しますよ、剣八様」 肩を揺さぶると、 「・・・遅い」 と一言呟かれた。 「申し訳ありません。卯ノ花様と少しお話していました」 「ふぅん・・・目が赤ぇぞ」 大きな手が目元を撫でる。 それが心地よくて目を瞑る一護。先程の出来事を話すと、一角と弓親に四番隊に衣装一式を取りに行く様に命令した。 「ありがとうございます」 「別に」 照れているのかそっぽを向く剣八に微笑む一護が居た。 「剣八様」 「あ?」 振り向くと、居住まいを正す一護が居た。何をするのか見ていると三つ指をついて、 「不束者ですが、よろしくお願いいたします」 と頭を下げた。 「・・・三度目の正直だな」 その頭を撫でて、 「こっちこそな」 と言ってやった。 そして祝言当日。 白哉が用意してくれた料亭を貸し切り、着替える部屋を二つと皆が集まる部屋で祝言と披露宴を取り行う事になった。 一護には卯ノ花、乱菊、七緒が着付けと化粧を施していた。剣八は一角と弓親が頑張っている。 まずは化粧と白無垢の着付けだ。 通常の結婚式の化粧よりも薄い化粧を施され、白無垢を着付けられていく一護。身に付ける物全てが白い。 真綿の綿帽子を被り、部屋から出る一護。丁度剣八も部屋から出て来た所だった。 「あ・・・」 「お・・・」 白無垢の一護と紋つき袴の剣八。お互いを見た瞬間に見惚れてしまった。 「さ、扉を開けますよ」 と卯ノ花隊長に声を掛けられハッと我に返る二人。扉が左右に開くと歩み出す。 真っ直ぐ前を見据える剣八、軽く俯く一護。 薄く化粧を施され、綿帽子で顔の半分が隠れた一護の唇は紅で彩られていた。 あまりの美しさにそこに居た者すべてが感嘆の息を吐いた。 「ほお・・・っ!綺麗ですね、一護君」 「本当に・・・」 三三九度の杯を交わし、夫婦の誓いを立て、晴れて夫婦となった剣八と一護。うっすらと涙が滲んでいる一護。 次はウェデイングドレスの式だ。また二人が着替えに退出した。 「お色直しは何回ぐらいあるんだろうねぇ」 「鼻の下が伸びてるぞ、京楽」 白いタキシードを着た剣八が、 「首回りがキツイ」 と文句を言っている。 「ちょっとの我慢ですよ!今、一護君も着替えてますからね」 「わあってんよ!」 先程の口紅より大人しめの色の口紅と純白のドレス。顔を覆うレースのヴェールにキラキラ光るティアラを身に付けた一護が出て来た。その手にはブーケが握られていた。 「う、お・・・」 ぴたりと身体の線が浮き出るドレスを纏った一護に思わず押し倒したい衝動に駆られた剣八だったが、後ろに控えている卯ノ花の笑顔に踏み留まる。 「さ、腕を組んで下さい」 控えめに剣八の腕に手を添える一護。その横顔は幸せそのものだった。開いた扉から中に入り、上座へと進んでいく。 皆、ここぞとばかりに写真を撮っている。 神父役の雀部が誓いの言葉を言うと、 「誓う」 と剣八。 「・・・誓います」 と一護。 指輪の交換を終え、その顔を隠すヴェールを上げ、誓いのキスをする。 「ん・・・」 二人が離れると一斉に拍手が巻き起こった。 「一護ー!幸せにね〜!」 「お幸せに!お二人とも!」 「綺麗よ!一護!」 「幸せになるんだよ!」 とそこに居る皆から祝福の言葉を貰った。 「一護〜!ブーケ!ブーケ!」 「ちゃんと放ってよ〜!」 「私が貰うからね〜」 女性陣は外で今か今かと待っていた。縁側まで出ると一護はその手に持っていたブーケを空高く放った。 「きゃーーーっ!!」 画してそのブーケは幸運な勝者の手に渡った。 女性陣と一緒に部屋に戻ると一護は卯ノ花の前に来た。 「卯ノ花様」 「どうしました、一護」 「卯ノ花様、俺は貴女に感謝してもし尽くせない程お世話になりました。でも、あの、俺はそれを上手く言葉に出来ません。ですから、お手紙にしたためました。受け取って頂けますか?」 「一護・・・!ええ、喜んで」 親愛なる卯ノ花 烈様 俺は貴女に見いだされて此処へやって来ました。 貴女のおかげで剣八様と出会う事が出来、この身体になることが出来ました。 ヒトになった俺を自分の子の様に可愛がって下さり、愛して下さいました。何度感謝してもし尽くせません。 本当にありがとうございます。 今の俺がここに居るのも、剣八様と一緒に居られるのも全て卯ノ花様のお陰なのです。 俺は幸せです。剣八様と共に居る事が、やちる様と居る事が出来るこの幸せを下さった。 心からこの言葉をお贈り致します。 ありがとうございます。 願わくばこれからも貴女の子で居させてください。 一護より 読んでいるうちに泣いている一護。聞いている卯ノ花も泣いてしまっている。 「ありがとうございます。卯ノ花様」 「私こそ、幸せになってくれてありがとう、一護。末永くこの幸せが続く事を祈っていますよ」 「はい・・・!」 「・・・もう!花嫁がそんなに泣くんじゃないの!さ、お色直しよ!」 明るく言う乱菊の目にも薄らと涙が滲んでいた。 新郎新婦のお色直しの間に食事を始める客。 「やぁ、良い式だねぇ」 と京楽がしみじみと呟いた。 「そうだな。良い式だ」 と浮竹も感慨深げだ。 先に袴に着替えた剣八が上座の席に座る。やや遅れてふんわりとしたレースをふんだんに使ったローズピンクのドレスを身に纏った一護が入って来た。そのドレスはやちるとお揃いだった。 剣八の隣りに座るとやちるがその膝に座った。 聖母の微笑みを浮かべ、優しく髪を撫でる一護にその場に居た全員が見惚れ、一早く我に返った乱菊がシャッターを切ったのを合図にフラッシュが焚かれた。 この後も赤いカクテルドレスや振袖を着ては皆と記念撮影していた。 剣八はその姿を目を細めて眺めている。 「け〜んぱ〜ちさん!」 「なんでぇ」 徳利を傾け、剣八に酒を注ぐ。 「んふふ〜!一護君可愛いね〜!今日は寝れないね」 「はん?誰が寝かすかよ」 それを飲み干し、当たり前だと言わんばかりに言い放つ剣八。一瞬目を見開き、 「おやおや。当てられるねぇ〜」 何やら剣八から不穏な霊圧が漏れているので、お開きとなり引き出物を貰い、2次会に行く者は引き続き騒ぐようだ。 「やちる〜!あんたも来なさいよ〜!金平糖たっくさんあるわよ〜」 と乱菊がやちるを呼ぶ。 「ん〜。・・・うん!分かったぁ!じゃあ行って来るね!剣ちゃん、いっちー!」 「おう、行って来い」 「お早く帰ってきて下さいね?やちる様」 「うん!」 と言って乱菊達に着いて行ったやちる。 白哉がこの料亭に部屋を取ってくれていたのでその部屋まで行く。 そこには既に蒲団が敷かれていた。 「結構疲れるものですね」 苦笑しながら着替える一護。襦袢だけになると、 「風呂に行くぞ・・・・!」 と連れて行かれた。 総檜の温泉で疲れを癒す。 「はぁ〜・・・気持ちいい・・・」 ぱちゃ・・、と揺れる湯船の中で妖しい動きを始める剣八。 「ん、あ!」 ぱちゃん!と大きく揺れる湯。 「一護・・・」 「あ、や!け、剣八、さま!」 項に口付け、浮き出た骨に軽く歯を立てた。 「あぁっ!ん、んん・・・」 ビクビクと跳ねる身体に手を這わせ煽っていく。 「ん!ん!剣!ぱち!様!あの、お部屋、に・・・っ!」 「部屋が良いか?」 こくこく!と頷く一護を抱き上げ、大雑把に身体を拭くと寝巻きを着せた。今だけはこの料亭に部屋を用意してくれた白哉に感謝している剣八。 部屋に着くと蒲団に一護を押し倒す剣八。正直、式の間中煽られ続けて抑えが効かない。 「一護・・・!」 「んむ!ん、ん、ふっ!」 激しく深い口付けで酔わされていく一護。解放された頃にはとろんとした目で剣八を見ていた。 先程の愛撫で兆している中心を軽く握り込むと上下に扱き始めた。 「あ!ああ!ん、んんっ!や!も、イク!」 呆気ないほどに達してしまった一護。達した直後で力の入らない一護の身体を反転させると双丘を割り広げ、蕾に舌を這わせた。 「はっ!はぁあ!やぁっ!だ、め!そこ、は!ああ!」 にゅくにゅくと舌を捻じ込み、唾液を送り込むと指で解していく。 「んあ、あ、う!」 くちゅくちゅ、ぐちゅぐちゅと指が三本入るまで解れると指を抜き、痛いほどに怒張している自身を擦り付ける。 「あ・・・っ!熱い・・・!」 「行くぞ、一護・・・」 「ん・・・きて」 グ、グプププ・・・ッ!と剣八を飲み込んでいく一護。 「く・・うっ!」 「あ、あ、あ、はあ、あ!あうっ!」 腰を掴み直し、ズン!と根元まで埋め込む剣八。 「う、あ、ああ・・・!」 ひくっ!ひくっ!と揺れる背中に吸い付き、赤い華を散らしていく。 「あ、はっ、剣八、さま・・・」 「一護、一護・・・」 ずるる、と際まで抜くと奥を突いた。 「あ・・、ンッ!あ、ああ、あっ!あっ!あっ!」 ぐちゅぐちゅぐちゅと卑猥な音を響かせ、腰を揺らめかせる一護はこの上無く妖艶だった。 「剣八様ぁ・・・!」 後ろに身体を捻って口付けを強請る一護の左薬指に光る指輪を見て口の端を上げる。 苦しい体勢で口付けている一護の身体の向きを変えてやる。 足首を掴んで正面に向かわせると、そのまま腰を抱き込んで更に奥を穿った。 「んっ!あーーーッ!あっ!あっ!やっ!ダメですッ!そこ!は!だめ!やッ!やッ!んああっ!」 「くぅッ!」 二人同時に達し、剣八は一護の最奥へと注ぎ込み、一護は二人の腹に撒き散らした。 「ふっ!ふっ!ふっ!は、はぁー!はぁー!はあ!はあ!あ、はあ、ぁ・・・」 「くそ!収まんねえ!一護!一護!」 ずくん!と自分の胎内で大きく脈動する剣八自身をきゅ、と締め付け耳元で囁いた。 「もっと・・・きて・・・もっと、深く・・・!」 「てめ・・・!」 ぐちッ!と最奥を突くと鼻から甘い声を漏らす一護を余すところなく貪った剣八。 翌日、剣八と一護が家に帰って来たのは夕刻だった。 それから剣八は丸一ヶ月休暇を取り、一護とやちると過ごした。 大体は家や護廷に居るが、時折現世へ出かける事もあるようだ。 終 11/12/24作 やっと書き上がりました〜!長くなりましたね。 引き出物は一護手作りのお菓子とちょっとした食器。あっても困らない感じの物です。 一護は腰が立たなくなるまで愛されましたとさ! |
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