題「今年の干支は?」
 正月、剣八の元にやちるから、
「剣ちゃ〜ん!これあたしからお年玉だよ!」
とでかい箱が渡された。中で何かが動いては唸っている様だ。
「なんだこりゃ・・・」
「あのねぇ、らんちゃんとね、剣ちゃんが喜ぶものって何かなぁって考えてね、これになったの!」
と満面の笑みで言うとその場から消えた。
「何なんだ・・・?」
と箱を見ていると一角と弓親がやって来た。
「何やってんすか?隊長」
「大きな箱ですね」
「やちるから年玉だってよ」
と説明すると、ガタッガタッと箱が動いた。
「うをっ!なんだこりゃ!」
と一角が驚いている。
「取りあえず開けたほうが良いんじゃ?」
と弓親が言うので開けてみた。

中から出て来たのは・・・、寝巻のような物を羽織っただけの一護だった。
ただ・・・、その頭には獣の耳が生えていた。そのうち、しゅるり、と縞模様の尻尾まで出てきた。
「コレって・・・、虎、ですかね・・・」
と弓親が言うと、
「ぐるる・・・」
と一護が鳴いた。
「みたいだな・・・」
と俺が言うと一護は箱から出て来て俺により掛かって来た。
「お・・・」
すりっすりっと顔を擦り寄せ、ぺろぺろと耳を舐めてくる。
うっとりと潤んだ目で見つめて来ては、
「うるるるる・・・るあぁああ・・・」
と鳴いた。そのうち邪魔になったのか寝巻を脱ごうとして一角に止められた。
「バッ!何やってんだ!こんなとこで!」
と身体に触れると、
「ぐうるあぁああ!」
と鼻に横皺を刻んで唸り、その爪で引っ掻いた。
ガリ、ではなく、ごりっと音がした。
「〜〜!いってぇ!何しやがんだ!一護!」
見事な3本の赤い筋から血を流しながらも怒鳴る一角。それでも一護は唸る事をやめなかった。
「うるぅあぁあ〜〜!ぐるるるる」
尻尾は獲物を狩る獣の如く間合いを測るように動いている。
まるで自分に触れて良いのは剣八だけだと言っているかの様だ。
「こら、もうやめとけ一護」
と後ろから手を伸ばし、喉を撫でてやると、嬉しそうに気持ち良さそうに目を細め、喉をゴロゴロと鳴らした。
「うるるる・・・、るああ、るあぁ・・・」
「弓親、一角の手当てしてやれ」
「あ、はい」
「それと・・・」
「人払いですね。分かってますよ」
と部下の二人は部屋から出て行った。

「ったく、やちるのヤツ・・・」
目の前の一護を見ると肩を肌蹴て、挑発的とも取れるような笑みを浮かべていた。



「・・・一護、来い・・・」
と手を差し伸べると、ゆっくりと近づいて来た。
「んるるる・・・」
くすくすと笑っては剣八の耳朶を甘く噛んでは舐め上げた。
「ちッ!どこで覚えやがった?」
「くすくす・・・」
ぴちゃぴちゃと音を立て唇を舐めていると、その舌を絡め取られ深く口付けられた。
「んんう!くふぅ!ンッ!んッ!うああ!」
「は!今日はいつもより大胆だな。これからどうするつもりだ?」
と先を促せば自分に圧し掛かり死覇装の袷を開いて胸を舐め始めた。
「ん、ん、うるぁ、うるぁ・・・」
と必死に舐め続け、遂には袴の帯にまで到達した。しゅるりと帯を解きそこにある褌に包まれたモノを口に含んだ。
かふっと口に含むとそのままちゅっちゅっと吸いつき、唾液で濡れそぼるそこを何度も舐め続ける。
一護の唾液でびしょびしょになった褌の中で剣八の中心は熱く硬くなり、濡れた布を押し上げていた。
「あ、んるるる・・・」
と嬉しそうな声を出し、布を引き剥がし直接口に含もうとする一護を剣八が押し倒した。
「うあ?」
「今度は俺がやってやるよ・・・」
と既に裸の一護の中心を口に含むと性急に追い上げて行った。
「あっ!ああっ!あうっ!あうっ!ううっ!うーっ!」
びくんっ!びくんっ!とその口に吐精した一護。
はあ、はあ、と乱れる息が整う前に一護の身体を反転させると腰を掴んで持ち上げるとひっそりと息づく蕾に舌を這わせた。
「やああう!あうう!うんッ!うんっ!」
ピチャピチャ、ぷちゅっ!くちゅ!ちゅるる!ぷちゃ!
「や・・、あ、あ、ひいっ!」
ぷちゅん!と舌が中に入って来た。長い舌はどんどん奥まで這入っては、ゆっくりと出るを繰り返した。
「ひんん・・・ひっ、ひっ・・・」
嗚咽の様な声が聞こえ、一護の顔を覗いてみると涙が止めどなく溢れ、手はシーツをきつく握り締めていた。
「くくっ!一護入れるか?」
「うるるぁあん・・・」
強請るような甘い声と揺れる尻尾。
剣八は一護を組み敷くと熱く滾った自身をヒクつく蕾に宛がうと一気に奥まで貫いた。
「ンッ!あーーっ!!あーっ!あーっ!ああん!あああん!やうぅっ!」
余りの快感に一護は剣八の背中に爪を立て引っ掻いていた。
「あっ!あうっ!ぅうんっ!くうう!」
ざくざくと自分の背中が一護の爪によって切り裂かれている事に苦笑を浮かべる剣八。きっと今頃血まみれだろう。
その手を掴んで蒲団へと縫いとめた。
「痛えんだよ、いい加減よ・・・」
「あ、あうう・・・」
剣八はその血にまみれた一護の指を口に含んでは丁寧に血を舐め取ってやった。
「や、やあん・・・」
「感じるか・・・?」
「くふうん・・・」
「一護・・・」
剣八は丸みを帯びている耳を口に含むと一護の中を堪能した。
突きあげたり、掻き混ぜるように腰を動かしたり。その度に一護は鼻に掛かった甘い声を出し、繋がった所はぐちゅぐちゅと音を立てていた。
そのうち、一護の中が規則的にきゅっきゅっと締まりだし、ああ、もうすぐだなと剣八に教えた。
「おら、一護行くぞ!お前の中に出してやるから、お前も一緒にイッちまえ!」
グンッ!と最奥を穿ち、前立腺を抉って一護はイカせた。
「んぁあっ!ああぁあーーっ!」
きゅうぅうと締め付ける一護の中に剣八が己の熱を注ぎ込んだ。
「くう!」
どくどくと断続的に叩きつけられる熱に一護がびくびくと痙攣した。
「ん!んあああ!」
くたり、とそのまま気を失った一護。尻尾の先がピクッ、ピクッと揺れていた。

取りあえず風呂だなと一護と風呂に入り、新しくなっている蒲団で眠る剣八。
朝方、背中がくすぐったくて目が覚めた。
「・・・あん?」
温かい、柔らかい物が背中を行き来しているのが分かった。

ピチャ、ピチャ、と微かに音も聞こえる。
「・・・一護か?」
「あう・・・」
自分が付けた背中の傷が気になって舐めて治そうとしていたようだ。
剣八は寝がえりを打つと一護と向かい合わせになり、抱き寄せた。
「気にすんじゃねえよ、こりゃお前からの勲章って事にしといてやるよ」
と囁いて、一護の背中をぽんぽん叩いて寝かしつけてやった。

正月三が日が過ぎるまで一護はその姿のままだった。

剣八の勲章は爪跡と歯型が増えた。







10/01/14作 第130作目です。寅年に因んで虎一護でした。
イラストはもちろんみすず御大です!いつもありがとうございます!
みすずさんに捧げます。よろしければ貰ってください。



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