題「父、帰る」
 一護が目を覚ますと剣八の腕の中だった。
ああ・・・ちゃんと帰って来たんだ。良かった・・・。とその胸に甘えた。

 ちゅん、ちゅん、チチチ!と小鳥の声で朝だと分かったが、この温もりから出るのが惜しくてゆっくりしていた。
不意に昨日の自分の痴態を思い出し、顔が熱くなった。
(け、剣八が悪いんだ、俺をほったらかすから、い、意地悪するから・・・!)
「ん?」
一護の足に熱い物が当たった。
「あ、剣八の・・・」
熱く、雄々しく自己主張するそれを感じていると、一護も腰の辺りにずくん、とした熱が集まりだしたのを感じた。
「あ・・・」
いつもはこんな事ないのに・・・。蒲団の中でもじもじしながらも剣八にくっついた。
「ん・・・どうしよ・・・」
朝からなんて出来ないし・・・。恥ずかしい・・・。でも・・・。ちょっとだけ・・・ならいいよね。
剣八の頬を突ついてちゃんと寝ているか確かめた。
目は固く閉じたままだった。
「よ、よし・・・!じゃ、ちょっとだけ・・・」
一護は自分の寝巻きと剣八の寝巻きの裾を広げた。そこにはお互い何も着けていない下肢が露わになった。
「ん・・・」
二人の熱塊を一緒に握りこむと、あまりの快感にフルフル震えた。
「あ、ああ・・・剣、八・・・。あつい・・・」
剣八に自身を擦り付けていると、くちゅくちゅと音が響きだした。
「ん!ん!きもち、い!」
そんな行為に没頭している一護をいつ起きたのか剣八が見ていた。
口の端だけで笑い、中指を口に含み唾液で濡らすと一護の蕾に這わせた。
「んあ!あっ!剣八・・・!いつ、起きて・・・!」
「御挨拶だな、こんなコトしといてよ・・・」
一護の手の上からギュッと握りこんで耳元で囁いた。
「ああっん!」
後ろの蕾をカリ、と引っ掻くとつぷりと中に指を入れた。
「ああん!だめ!だめ!」
前に逃げると、握りこまれた自身が擦れた。その快感に腰を引けば、指が奥深く入ってきて、もうどうにも逃げられなかった。
「あ・・あ・・だめ、もう・・・!」
「イクか?なら俺もイッテやるよ・・・」
扱く速さを強め、指で中の前立腺を押し上げ、絶頂に導いた。
「んああーー・・・っ!」
「くっ!」
お互いの腹に熱を撒き散らし果てた二人。ぐったりしている一護の中から指を抜き、寝巻きで汚れた腹を拭いてやった。
「風邪ひくぞ」
「ばかぁ、いつ起きてたんだ・・」
「お前が俺のほっぺた突ついた時から」
しれっと答える剣八。
「最初からじゃねーか!」
枕を投げつけるとボスッと簡単に弾かれた。
「ふん、洗濯機に放り込んどくゼ」
「フン!」
剣八が出ていくと着替えた一護。

キッチンへ行くと朝食を作り始めた。味噌汁と、卵焼きにご飯と焼き海苔に漬物。
味噌汁の薬味のネギを刻んでいると剣八が入って来た。一護が用意していた鶯色の着物に焦げ茶色の帯を締めていた。
「おう、美味そうな匂いだな」
「すぐ出来るよ、座って待・・・」
後ろから抱きしめられた。
「あ!危ねえな!指切ったらどうしてくれんだ!」
「一護・・・」
怒る一護の耳元で囁くと、耳朶をねっとり舐め上げた。
「ひう!やあ・・・、あぶないから・・・」
剣八は包丁をシンクに置くと、一護のズボンの前を掴んで刺激を与えた。
「あ!あん!ダメ!こんなとこじゃ・・・!」
「駄目だ・・・、今すぐ喰いてぇ・・・」
項に吸いつき跡を付け、そこを舌でねろりと舐めた。
「だ、駄目・・・、ご飯、冷めちゃう・・・剣八に食べて欲しくて、ん!作ったのに・・・」
ちら、とテーブルの上にある、ほこほこと湯気の上がる朝食に目をやる。
「ちっ、しょうがねえな、喰ったらヤるぞ」
と言うと、
「食休みは入れて、くれ・・・」
と赤くなって呟いた。

ずず・・・と味噌汁をすする剣八が、
「ん、美味い」
と言ったのを聞いた一護。
「ほ、ホントか?変な味してないか?」
「はん?いつも通りの味だが?どうした」
「や、なんかグリとウルがさ、俺がおかしいから料理はするなって言ったんだよ」
「へえ・・・」
ぽりぽりと漬物を齧りながら、
(おかしくなってる自覚はねえんだろうな、しょうがねえ奴だ・・・)
と愛おしそうに目を細める剣八だった。

食後のお茶を二人でゆっくり飲みながら、
「なぁ、やちるはどうしたんだ?怪我はないか?」
「ああ、ピンピンしてらあ。今頃あっちで兄貴達と遊んでるだろうよ」
「ふうん?あいつらもあっちに行ったのかぁ」
どうりで静かな筈だと思った一護。
「大方、弓親の野郎に気ぃ使えとでも言われたんだろうよ」
「気ぃって・・・?」
「久し振りだから激しくなるって分かってたんだろうさ」
そう言うとひょいっと一護を抱きあげた。
「あ、ばか・・・!」
「食休みは終わりだ・・・、昨日の続きだ・・・一護・・・」
「あ・・・うん・・・」
するりと剣八の首に腕を絡ませ甘える一護。

部屋に着いて、蒲団の上に下ろされても離さないでいると、胡坐の中に納められキスの雨を降らされた。
「ん、ん、あ、ぁん、ふぅ、ん」
唇に、頬に、額に、瞼に、米神にと、余すことなく口付けは降らされた。その間にも耳への愛撫は施されていた。
「んん!ふうっん!あ!あ!剣!八ぃ!」
「・・・足りねえか?討伐に行く前にあんなに注いでやったろ?」
「足りない・・・!全然足りないよ・・・!お前は?お前は、俺が足りてるのか?」
「いいやぁ・・・、食っても喰っても足りやしねえよ・・・」
と貪る様な深い口付けをしてきた剣八。
「ん、んふ・・・、あふ、あぁ・・・ん、ん・・」
キスをしながら一護の服を脱がせていく剣八。カチャカチャとズボンのジッパーを開けて下着ごと脱がすと、
「一護、上はテメェで脱ぎな・・」
「んふ、あ、う、うん・・・」
ゆっくりではあるが自分で脱いだ一護。生まれたままの姿になった一護に覆いかぶさる剣八。
「あ・・・、剣八・・・」
「一護・・・」
ちゅ、と鎖骨にキスを一つ落とすと首筋に吸いついて紅い跡を残す。
「んあ」
ちりり、とした甘さを伴う痛みに身を捩る一護。その姿がもっと見たくてあちこちに跡を付ける剣八。
「ん、あ、あ、んん、あん!」
ちゅう、と乳首を吸うと声を上げた。
「あ!ああ!やあ!あっ!あっ!」
ちゅっちゅっと吸っては犬歯を引っかけた。
「あう!ん・・・」
ぺろ、と舐め上げると、両の乳首を指で摘まみながら、口付けを下肢へ下肢へと進めた。
「ふっ!く、あ、ん!ああっ!剣八ぃ・・・」
腰骨を軽く噛まれては、舌を這わされた。そのすぐ下ではトロリとした蜜を垂らした一護の中心が早く触ってくれと言わんばかりにぴくぴくと震えていた。
それを掴むとすぐに口へと含んだ剣八。
「ひい!ああ、熱い、け、剣八のお口、熱い・・・」
剣八は喉の奥で低く笑うと軽く吸い上げた。雁首の所に歯を立て、鈴口を舌で抉じ開け、蠢かせた。
「ひいん!だめ!だめ!それ・・!そんなにしちゃだめえ!」
びくん!びくん!と吐精した一護。それを全て飲み干し、さらに吸い上げる剣八。
「うあ・・・、ん、ばかぁ・・・」
「一護・・・」
ぺろりと口の端を舐める剣八を見て一護が身体を起こした。
「どうした・・・」
「ん、あ・・、俺、も・・・・」
剣八の怒張に手を添え、自分の口へと導いた。くちゅ・・・、と舐めると後から後から先走りが溢れて、それらを飲み込んでいく一護。
「ん・・、んふ、あ、剣八、ああ、ん、ん、くちゅ、くちゅ、ぴちゅっ」
「もういい・・・」
「や・・・!出して?飲みたい、剣八の・・・」
潤んだ瞳で見上げられ、根負けする剣八。
「好きにしろ・・・」
「うん・・・」
ちゅっ、ちゅっ、と吸いつき、咥えては舐め上げる。
「あ、はあ、ん、剣八、剣八・・・」
「出る、ぞ!一護」
「ん!んぐ!んふ、んく、んく、んくん・・・」
こぷっと飲みきれなかった分が口の端から溢れた。
「あ、ふ!ああ・・・」
恍惚とした一護の口の周りに付いた精液を拭うと、蕾へと塗り付けた。
「あ!ん・・・!」
「一護・・・」
剣八は一護を押し倒すと、足を胸に付くほどに折り曲げ、腰の下に枕を宛がった。そしてヒクつく蕾に舌を這わせた。
くちゅくちゅと音を立てて舐め上げる。柔らかく解れたそこへ舌を差し入れる。
「あ!ああ!ダメ!そ・・な!舌入れちゃだめえ!」
ちゅぷちゅぷ、ぴちゅぴちゅと唾液を滴らせながら、出入りする舌によって追い詰められる一護。
「け、剣八!も、入れて・・・!お願いだからぁ!」
「くく!いくぜ、一護・・・」
ヒクつく一護の蕾へと自身を宛がうと体重を掛け中へと這入っていった。
ぐぷん、と一番太い雁首が這入ると後はゆっくりと奥まで埋めていった。
「うあ!ああ・・ん、ん、ん!」
ぴったりと全部が埋まるとジッとしている剣八。動かない事でより一層、剣八の存在を感じる一護。
「ん、うあ、は、び、びくびくしてる・・・」
どくんどくんと自分の中で脈打つ剣八が徐に動き出した。
「うああ!あ、あ、ああ!ん!」
ギリギリまで抜いて奥を穿った。
「ああん!あ!あ!剣八!いい!いい!もっと!もっと奥まで!きて!」
「くっくっ!可愛いおねだりだな、一護」
どんどん奥まで突いて来た剣八。
「あーーっ!あっ!あっ!ンッ!善い!ああ!すごっ!ああっ!奥ぅ!奥がぁ!ああ!ああ!イク!イク!」
「好きにイケ!何回でもイカせてやる!」
「ああ!ああ!あーーっ!」
ぴゅく!ぴゅくん!と達した一護。それでも剣八の動きは止まらなかった。ガツガツと一護の最奥を穿った。
「あーーっ!あーーっ!ああっ!ああっ!やああっ!だめ!だめ!ダメなのぉ!またイッちゃう!」
「イけ!」
「イク!イッちゃう!イッちゃう!ううっ!ううっ!あううー・・・っ!」
きゅううぅと締め付ける中に注ぎ込む剣八。
「くっ!」
「あうう、あつぅい・・・、奥に・・・」
出された熱にも感じてぴゅくぴゅくと吐き出していく一護。
「は!は!一護・・・、一護・・・」
「んああ、剣八・・・、ん、すき・・・」
かくんと気絶した一護を抱きあげ風呂に連れていった剣八。一緒に洗い清めて蒲団に入った。

「ん・・・」
「起きたか?一護・・・」
「あ・・・」
ひどく掠れた声が出てびっくりした。
「泣かせ過ぎたな、他は痛くねえか?」
「・・・分かってるくせに・・・」
「くく!違えねえ」
さら・・・、と一護の髪を梳くと、
「はあん!」
と過敏な反応が返って来た。
「なんだぁ?」
「あ・・・ん、わ、わかんない・・・」
ふるっふるっと身体を震わせる一護。
「・・・・・・」
ちょん、と頬をつついてみても声を上げる一護。
「ふうん・・・」
「な、なに?」
「いや、スイッチみたいなモンが入ったんだろ・・・、久し振りに激しかったからな・・・」
と一人納得する剣八。
「ど、どうすんだよ!」
「あん?別に困んねえだろ?」
「こ、子供ら帰って来た時、とか・・・」
腕の中でもじもじとする一護を見て、我慢の糸が切れた。
「あっ!ん!んん!」
噛みつくような口付けをされた。熱く長い舌で口腔内を蹂躙され、唾液を流し込まれた。
「ん、んふ、こく、こく・・・」
と互いに混ざり合った唾液を飲み干した。
「あ・・はあ・・・甘い・・・」
「お前もな・・・」
と折角着せた寝巻を脱がせて言った。
「あ、また・・・?」
「ん、喰わせろ」
「ふふ、気の済むまで・・・旦那様・・・」


その頃の子供達。
「おお、なんだかんだ言って似合うじゃねえか、着物」
「なんか、スースーするんだけど?」
「慣れればどってことないよ!グリ兄!ウル兄は?」
「む、俺も袴がいいな」
「それよりお袋の方は大丈夫なのかよ?」
「大丈夫だよ!剣ちゃんが居るもん!すぐ元気になるよ!」
「なら良いけどよ・・・で、どこ行くんだって?」
「えっとねー、あたしのお勧めの甘味処だよ!」
そう言って両手に兄を従えると甘味処へと出掛けていった。

「んあっ!ああっ、あっ!」
「一護?入れただけだぜ?イクの早すぎだ・・・」
グチュグチュと白濁にまみれた一護の中心を弄った。背面座位で抱かれている一護。
「あっ!あっ!だって!」
「しょうがねえなぁ」
剣八が一護の膝裏に手を入れ、身体を持ち上げた。
「あ、ああ!なにするの・・・」
「この間、見つけたお前の善いところ、たくさん擦ってやるよ・・・」
「ひっ!あ!ああ!やっ!だめ!だめぇ!」
聞く耳持たず、そのまま入り口辺りで出入りを繰り返す剣八。
ぐぷぐぷ、ぐぷん!ぷちゅ!くぷん!と音を立てる度に仰け反る一護。
「んあ!ああ!あっ!あんっ!も!もうダメェ!剣八ぃ!イッチャウ!イッチャウよぅ!」
剣八の腕に爪を立て、嫌々をするように泣きながら頭を振った。
「一護、奥まで突いて欲しいか?それともこのままでイカされたいか?どっちだ?」
「あん!んん!んん!お、奥ぅ!奥まで来てぇ!」
「一護・・・!」
剣八は一護の身体を向かい合わせにすると、限界まで足を開かせた。
「ああう!け、けんぱちぃ・・・」
「いくぜ・・・、壊れんなよ一護・・・」
そのまま持ち上げると奥まで貫いた。
「っあーーっ!あっ!あっ!いっ!あっ!あはっ!ああうっ!ううっ!うぅっ!あぐうっ!ううんっ!ああンッ!熱い!熱いよぉ!焼けちゃうぅ!」
「ああ?熱い?ここか一護!熱いのはよ!」
剣八を飲み込み、出入りの度にめくれ上がる襞をぐるりと撫でた。
「ひいぃ!ああっ!もうだめえ!イク!イク!イックうぅ!」
ぎゅうぅう!と締め付け、さらに奥へ奥へと食んでいくように収縮する一護の中。
「あ・・・くああぁあ・・・・!はあ!はあ!んあああ、何にも、でない・・・?」
「珍しいな、ドライオルガズムかよ、一護・・・」
「ひん!」
髪を梳かれただけで跳ねる一護の身体。
「あ、あ、う・・・も、もう・・・」
「安心しろや、俺ももうすぐだ、これが終わったら寝かせてやるよ・・・」
どさりと一護を押し倒し、ガツガツと奥を突く。
「あ!あん!あひっ!ひぐ!ああ!出る!出ちゃう!剣八!イク!イッチャウ!」
「イケよ!ハッ!俺もイクぜ・・・!」
ピッチを上げる剣八。
「んあーーっ!あー!あーっ!ああっ!ああっ!あひ!あひい!んん!っあーー・・・っ!」
ぴゅくぴゅくと薄くなった精を吐き出す一護。その締め付けで中に注ぎ込む剣八。
「う、く!」
「んああ、熱、い・・・」
ずるりと中から抜き取ると、ごぽ、と溢れ出た白濁。
「やらしい眺めだな・・・、お前のココがヒクつく度に中から出てくるぜ?」
「んあ!見!見んなぁ!」
「くく!ほれ、風呂に連れてってやるよ」
と一護を風呂に連れていくついでに、汚れたシーツやらを洗濯した。
「乾燥機付きの買っといて良かった・・・」
「あ?そうだな」

風呂からあがり、新しいシーツに変わった蒲団で一緒に寝る二人。
翌日の朝に、
「腰が痛くて立てねえ・・・」
「今日一日寝てろ」
「うー、でも子供ら・・・」
「よちよち歩きのガキじゃねえんだ、ほっとけ」
「うー・・・、ん」
とそんな会話をしている二人だった。

子供達は帰ってくると、おさんどんをしている剣八に目を丸くして驚いた。
「お、おふくろは?」
「寝てる」
「は?また熱でも出したのか?!」
「違う、起きれねえだけだ」
「何言ってんだ!お袋!」
一護の部屋に行こうとするグリの襟首を掴んでその場に止める。
「何すんだよ!」
はあ・・・、と溜息を吐くと、
「良いか?ガキ。一護は起きれねえだけだ。病気じゃあねえ、寝かせとけ」
と凄むと漸く理解した。
「あ・・・あぁ・・・」
「分かったらさっさと飯喰って学校行け!」
「わあったよ・・・」
渋々言う事を聞くグリとウル。
「剣ちゃん、いっちーのご飯は?」
「さっき喰った、味噌汁はあいつが作ったヤツだ」
「わーい!たくさん食ーべよ!」
おそるおそる口を付ける二人の息子。
「あ・・・、いつもの味だ・・・」
「戻っている・・・」
少し安心した二人だった。

一護があんな風になるのなら、父に出張にはあまり出てほしくないと思ってしまう息子達だった。







09/11/11作 第123作目です。
多分明日の朝には復活してんじゃないでしょうか(笑)
最初から最後までエロでした!




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