題「ハロウィン!」 | |
定期報告に来たら、何やら浮ついた空気が流れていた。 「なんだぁ?まいっか!」 一護は報告書を出すと十一番隊へと急いだ。 今日は10月31日。ハロウィンだ。 十一番隊舎では、仮装したやちるが一護を出迎えた。 「いっちー!見て見て!可愛い?似合う?」 大きな黒い帽子を被った小さな魔女が大きな竹ぼうきを持って聞いて来た。 「おお!可愛いな、小さな魔女さん」 「えへへー、嬉しいな!あのね、使い魔も居るのー」 「うん?本格的だな、どれどれ?」 一護はどうせ一角辺りが無理矢理に付き合わされてるんだろうと思っていると、 「ちょっと待っててね!」 と奥に引っ込んだやちるが抱えて来たのは、三角の紙で出来たカラフルな帽子を被らされて、えらく不機嫌な猫になった剣八だった。 「使い魔って剣八かよ!?」 「そうだよ!可愛いでしょ!」 当の剣八は毛皮の上からでも分かるくらいにはっきりと眉間にしわを寄せて喉の奥で唸っていた。 「そりゃ、可愛いけどよ・・・」 と言いながら喉や耳の裏を撫でてやった。すると幾らか機嫌は直ったみたいでゴロゴロと喉を鳴らしていた。 「ねえ!今年はいっちーはハロウィンしないの?」 「ん?ああ、剣八と楽しんで来いよ。俺は留守番してるからさ、いっぱいお菓子貰って来い」 「うん!剣ちゃん行こ!みんな待ってるよ!」 渋々と、本当に渋々とやちるを背に乗せ、出掛けて行った。 一方残された一護は、 「さ、て、と!今から間に合うかな?」 と台所を貸してもらっていた。 去年と同じに女性死神協会のメンバーとプラス不機嫌剣八で、 「トリック・オア・トリート!!」 と各隊を襲撃していた。剣八に触れようとしたり、写真を撮ろうとした者は分厚い肉球の猫パンチの餌食となった。(とくに男) 十一番隊では、一護がかぼちゃのクッキーやカップケーキを焼いていた。 「美味しそうな香りだね、何作ってるんだい?」 「あ、弓親、うん、かぼちゃのクッキーとカップケーキ。こっちが剣八用に甘さとか色々控えたやつで、こっちがやちるや皆の分だ」 と可愛い形に形作られたクッキーや一口サイズのカップケーキを袋に入れ包んでいる。 「ありがとう、手伝うよ」 と弓親が袋入れを手伝ってくれた。 「サンキュ」 全部終えると、 「はい、弓親。ハッピー・ハロウィン!」 「ありがとう。お茶にしようか?」 「うん、どうせ、皆で取りに来るんだろうし」 と一角も交えお茶の時間となった。 ややあって十一番隊にも賑やかな声が響いた。 「トリック・オア・トリート!!」 「はいはい。コレどうぞ〜」 「わあい!いっちーからのお菓子だ!」 お菓子を受け取ると引き千切らんばかりに袋を開け、中を見るやちる。 「わあ!かわいい!このクッキー、顔がある!こっちは?こうもり?猫もある!すごい!あ!あ!ちっちゃいケーキもあるよ!」 と頬を紅くさせ、興奮していた。 「気に入ったか?」 「うん!ありがとう!いっちー!じゃ、またね!行こ!剣ちゃん!」 「・・・ぐるるる」 心なしか溜息に聞こえた。そして皆は次の隊舎へと向かった。一護の手元には袋が一つだけ残されていた。 暫くして隣の隊から爆発音が聞こえた。 「今年もか・・・」 と呟いて一護は重い腰を上げ、袋いっぱいのクッキーを持って隣の隊に顔を出した。 「すんませーん。生きてる人います?」 「あ〜、大体な」 と一番被害を受けていない阿近とネムにクッキーを渡した。 「これ、まあ、お茶うけにどうぞ。うちの子が色々やらかしたんでしょ?」 「まあな(うちの、子?)」 「そんじゃ」 とすぐ帰った一護だった。 隊舎の縁側で座って待っていると、 「ぐるるる」 「よう、剣八。お疲れさん!」 縁側まで来るとぽすっ!と一護の膝に顔を埋める剣八の頭を撫でてやると、 「ふう〜、うるるる・・・」 「ほら、剣八、トリック・オア・トリートは?お菓子あんぞ?」 ふん・・・、と鼻で溜息を吐くと、 「ぐるる」 と言ったので、 「はい、お菓子。甘さは控えてみたけど・・。食うか?」 ガサガサと袋を開けながら、やちるが居ないなと気付き、 「やちるは?」 と聞くとお菓子が大量に入ってるであろう袋に顔を突っ込み、何やら咥えている。 「?なんだ?手紙?」 紙を広げてみると、 「一護へ。やちるは寝ちゃったからこっちで預かっとくわ。明日帰すから更木隊長の方お願いね!かなりキテるから。乱菊」 と書いてあった。 「ああ、乱菊さんとこなら安心だな。ほら、クッキーとケーキどっちが良い?」 先にクッキーに口を付けた。サクサクと食べていく。気に入ったようで次はケーキにも鼻を近付ける。 一護が薄紙をはがしてやると、はぐはぐと食べていった。 「うるる・・・」 と先を強請るので、 「あ、ちょっと待ってろ、ミルクも持ってくるよ。クッキーで口の中渇くだろ?」 と猫用のミルクを持ってきてやり、深めの皿に入れてやった。 お菓子もミルクも残すことなく食べ終わると、口の周りをぺろりと舐め、 一護の膝に甘える剣八。 「ほんとに疲れたんだな・・・。御苦労さん・・・」 とずっと撫でていた。 「一護くーん、お風呂あいたよ」 と控えめに弓親が声を掛けて来た。 「ん?あ、ありがと。剣八、風呂どうする?」 起きて、ぐ、ぐぅ〜・・と伸びをするとすりり、と身体をすりよせる剣八。 「じゃ、風呂んとこで待ってろよ」 と言い、一緒に風呂に入った。 「ぷふう!あ〜、いい湯だった!」 「ぐるる・・・」 一護にドライヤーで毛皮を乾かしてもらい、いい気持ちの剣八は目を細めてぐるぐると喉を鳴らしていた。 寝室に行くと一護の後ろから圧し掛かる剣八。 「うあ、重い!こら、どけ!」 「ぐるる」 ふんふん、と耳元で息を吹きかけられてぞくぞくする一護。ヒゲのチクチクした感触にも感じてしまう。 「う〜〜・・・、お、お菓子やっただろ!」 「ふん?」 そんなもの関係ないと言いたげに項にカプリと噛みついた剣八。 「あ!ふ、熱い・・・」 ちゅ、ちゅ、クチュクチュと寝巻を剥ぎながら、背中を舐めたり、吸ったりを繰り返した。 「は、あ、ぁん、ん!」 ぴく!ぴく!と反応を返す一護の身体。 しゅるり・・、と裾から中に入って来た尻尾が素直に反応を返して硬くなっている一護の中心に触れた時、 「ひゃん!あ、あ、だめ・・・」 背を丸め、手で上から押さえつけた一護。それでも器用にくねりくねりと動く尻尾。 「い!や!あっ!あん!ひあッ!」 不意を突いて胸の飾りに舌を這わされた一護は仰け反って達してしまった。 「〜あっ!ばかぁ・・・」 目に涙を溜め、ぐすぐすと泣いてみても獣に火を点けるだけだ。 「ぐるるっ!」 「え!ひゃああぁあ!」 いきなり後ろから覆いかぶさり、熱い杭で刺し貫いた。 「あ・・あ・・あ・・」 慣れてきたとはいえ、いきなりはきつかったらしく一護は剣八を締め付け動けなくなった。 「ぐ、ぐうう・・・」 「あ、あふ!やあ!う、動かないでぇ!」 そんな願いも空しく、情欲に火が点いた剣八は本能のままに突き上げていた。 「ああ!ああ!ダメェ!そん!な!ああうっ!奥!奥がぁ!」 嫌々をするように首を振る一護の胎内奥深くを目指す剣八。 「やぁああん!きっ!ひいいん!やあんっ!そこ!そこダメェ!」 奥と共に前立腺も突き上げられ、追い上げられる一護。 「んぁああ!奥ぅ!すご・・・!ああっ!し、知らない!こんなの!あんっ!あんっ!もうだめえぇ!」 堪らずイッてしまった一護。ぎゅうぅと敷布を握りしめ顔を押し付ける。 「ん、んふうう・・・」 はっ!はっ!と息を整えていると剣八が動き始めた。 「ひ!そんな!まだ・・・」 「っぐるる・・・」 べろりと項から耳までを舐め上げる剣八は当たり前だと言っているようだった。 ずんっ!と奥を突かれる度に背を撓らせ、喉を晒す一護。達したばかりで敏感になっている一護には過ぎた快感だった。 二人の結合部からは、グチュ!グチュ!ぐちゅ!ぷちゅ!ぷちゃ!ぐっ!グシャ!グチュウッ!と淫猥な水音が響いていた。 「あああ!やあ!もう!もう!あ”あ”あ”あ”ん!んん!んん!イク!イク!またイク!いやぁああ!あ”−−!!」 剣八が一護の項にキツめに噛みついて奥に突き進んだ。 「んあああー!あっ!あうっ!あうう!」 「ぐう!」 どくん!どくん!と熱の塊を断続的に奥へと注ぎ込んだ剣八は満足そうに一護を離し、項の噛み跡や髪を舐めていた。 「んああ・・・、あ、熱いの・・・、奥ぅ・・・、あん、出てきたぁ・・・」 とろん、とした目で剣八を探しては見つけると抱きついて離さなかった一護。 一眠りしてからお互いの身体を綺麗にして、深い眠りに就いた二人だった。 終 09/10/31作 ぎりぎりセーフ?滑り込みかな?去年もこんな感じだったような・・・。ちなみに関係ないけど猫に人間が飲む普通の牛乳あげるとお腹下すそうですよ。怖いね。 そんな訳で(どんな訳?)Happy・HALLOWEEN!!お二人さん! |
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