題「おんなのこ」 | |
この地に着いて初めて耳にしたのがこの声だった。 「あー!ノイノイ、また来たんだー!」 桃色の頭の子供。遠慮の欠片も見当たらない態度にノイトラも普通に返す。 「またって言うな。テメエに関係ねえだろーが」 「そんな事言ってー、剣ちゃんに会いに来たんでしょー?」 ぴょいん!と簡単に肩に乗られて少しよろめいた。 「うるっせえな・・!んぐ!」 口に何かを放り込まれた。 「それあげるー!ノイノイ甘いの好きでしょ?」 見てみるとそれはピンク色の飴玉だった。 「嫌いじゃねえけどよ。なんか一言云ってから渡すなりしやがれ。喉に詰まったらどうすんだ」 ころころとアメを口の中で転がしながら呟いた。 「ごっめーん!じゃあ、あたし遊びに行ってくるから剣ちゃんに言っといてー!」 「テメエで言え!」 そう言い残すと一瞬で消えたやちる。 「ちっ、しょうのねえガキだぜ」 と呟きながら十一番隊へと歩を進めるノイトラだった。 ころころ・・、ガリッ!ガリガリと飴をかみ砕くと中からとろっとしたシロップの様なモノが出てきた。 「なんだぁ、あっま!」 水が欲しいなと思いつつ歩いていると、足元が覚束無くなって眠気まで襲ってきた。 (ここで寝る訳にゃぁいかねえし・・・、踏ん張れるか・・・?) ようやく十一番隊に着いて縁側の方に行くと、案の定剣八が昼寝を決め込んでいた。 「・・・おい、おい更木!」 「うるせえな・・・、また来たのか」 「またって言うな・・・、ったく二人揃って同じこと言いやがって・・・」 「あん?二人ってなぁ誰だよ」 「やちるだよ、ここに来る途中で捕まった。ああ、遊びに行くから伝えろってよ。ったく人を伝書鳩の代わりに使うなってんだ」 「どうでもいいが、座るかなんかしろ、首がイテェ。無駄にひょろ長いだからよ」 「あー、その前に水・・・」 と言いかけたノイトラの身体がグラついたと思った次の瞬間には剣八の上に倒れ込み気を失っていた。 「おい!おいノイトラ!」 バシバシ!と頬を叩いてもなんの反応も帰って来なかった。徐々に高まる体温に、 「おい!弓親!氷嚢だ!後、着替えも準備しとけ!」 と怒鳴ると自室にノイトラを抱えて運ぶと、蒲団を敷き寝巻に着替えさせ寝かせた。 「う・・、ううん?つめた・・・」 ノイトラが目を覚ますと蒲団に寝かされた状態で何やら胸が苦しかった。 「おう、目ェ覚めたかよ」 「更木・・・?おれ・・・?」 「ここに来て急に倒れたんだよ・・・、それにしてもお前、乳デケえな・・・」 「・・・は?」 何を言うのかこの男は。一体何度肌を重ねたというのか、お前の目は腐ってんのか?と言おうとした時、 むんず、と掴まれた。 「うひゃあ!」 むにむにと揉んでくる剣八。 「ほお、良く実ったもんだ」 「な、なんだ!なんだこれ!」 「・・・お前、やちるからなんか食わされたろ」 「あ、なんかやけに甘ったるい飴・・・」 「それのせいだろ、昨日は一角が食わされてた、後阿散井もな」 揉みながら説明する剣八。 「ん!ちょっ!やめ・・・!」 「しっかしお前やせてる癖に乳はでかいんだな」 さらり、と髪を耳にかけ囁いた。 「ンッ!」 「感度も良くなってるし、触ってみろ。完全に女になってるぜ・・・」 「んな!」 ガバリ!と起き上がり胸とその下を見る。・・・無かった。ここに来るまでは確かにあって自分の身体に馴染んだモノが・・・。 「まぁそう気落ちすんなよ、すぐ戻るだろうよ。個体差はあるけどな」 「ほんとだろうな・・・」 震える声は怒りか、恐怖によるものか。 「ああ、だから安心してヤラれとけ」 とノイトラを押し倒す剣八。 「ぎゃああ!やめろ!知らん!俺は帰る!」 「良いのか?そんな身体で向こうに帰っちまっても?それこそ穴だらけにされちまうぜお前」 「ぐ・・・」 「元に戻るまでここに居りゃあいいんだよ」 と今までにない優しい手付きで髪に触って来る剣八に身を委ねたノイトラだった。 「ンッ!あっ!あふ!更、木・・・!」 「ん?」 後ろから抱き込み、大きな乳房を揉みしだいている剣八がするすると下肢にも手を伸ばしていった。 「あっ!やっ!」 くちゅり、とそこはすでに熱くぬかるんでいた。 「あ!あ!やめ!やめ!」 「もうぬるぬるじゃねえか、敏感だな」 「知るか!うあ!」 ちゅぷ、と指を入れてきた。 「熱いな・・・」 「ひんっ!やめ!やめ!なんか変だ!もれる!」 「・・なにがだ」 「しょ、しょんべん・・・」 「漏れねえよ、感じすぎたらアレだけどな」 ノイトラの身体の向きを変えて押し倒すと、その豊満な乳房の頂点にある乳首を口に含んで、舌で転がしては吸い上げ、キリッと噛んだ。 「あうっ!」 すっかり立ちあがったそこを舌で弾いた。クチュクチュとどんどん蜜が溢れかえる秘所に顔を埋める剣八。 「ひっ!ナニやってんだ!んぁっ!あっ!あっ!」 初めての感覚に戸惑いながら必死に離そうと剣八の頭を掴むが、その度に敏感な肉芽を舐められ軽く噛まれた。 ひくっ!ひくっ!とヒクつく蜜壷の奥深くに長い舌を差し入れ子宮を舐め、クリクリと押し入れようとした。 「ああっ!んん!あ・・、もう中に・・・来いよ・・・!」 「ああ・・・!」 くちゅ、と宛がうとゆっくりと奥まで突き進むと一旦動きを止めた。 「ど・・したんだ?」 「・・・テメェの中・・、はぁ、蠢きすぎだ・・・、持って行かれちまう・・・!」 いつもより余裕のない剣八に興奮したノイトラが自分からキスをして舌を絡ませた。 「ん、ん、あ、はあ・・・」 「ノイトラ・・・」 ぐっ、と腰を動かした。 「あうっ!ああ、あ・・・」 「ノイトラ」 グチュグチュ、ぐちゃぐちゃ、と音を響かせノイトラの胎内を堪能する剣八。 「ああっ!ああっ!いっ!いつもとちがう!ふかい!やだやだ!んぁああ!ああっあぁーー!」 背を撓らせ、長く美しい髪を振り乱し達したノイトラ。 「ああ・・・・、はぁ、はぁ、剣八・・・」 呟くと意識を手放したノイトラだった。そんなノイトラの寝顔を見ながら剣八は、 「孕ませてぇな・・・」 と呟いていた。 「ん、あ・・・?」 「・・・起きたか。もう朝だ」 「!」 がばっ!と起き上がって身体を確かめるがまだ女の身体だった。 「〜〜〜・・・」 「そんなに落ち込むな、おら、飯食うぞ」 「あ〜〜・・・・」 返事するとバサッと頭に何か布の様なものが降ってきた。 「ぶはっ!なんだ!」 「着替えだ。お前のあんな服、ここらじゃ目に毒だ」 寄越されたのは女物の死覇装だった。着替えて一緒に付いていくと、 「おやノイトラ、サイズぴったりで良かった。君細いから心配だったんだけど」 「別に・・・」 そんな話の後に食卓に案内された。 向こうじゃあまり見ない食事にも最近慣れてきた。 焼き鮭に味噌汁、野菜の煮物に飯。無言で食っていると剣八が茶碗をノイトラに差し出してきたので、仕方なしに飯をよそって返した瞬間その場に居た一角が、 「なんか夫婦みたいだな」 と言いだした。ピクッと手が止まった。ノイトラが剣八の顔を見ると眉間のしわが1、2本増え、深くなったように見えた。 がたん!とその茶碗を落としたノイトラが立ち上がると、スラッと障子を開け、スパンッ!と閉めて出ていった。 「一角!」 弓親がたしなめる。 「ンだよ、そう見えたんだからしょうがねえだろ」 ノイトラは寝室に帰るといつもの服に着替えて、サンタテレサも持って黒腔を開けようとしていた。 その後ろから特徴的な襟を引っ張られ、後ろに倒された。 「テッ!」 「何してやがる・・・」 「帰んだよ・・・テメェに関係ねえだろ・・・」 「まだ言ってんのか?今のテメェが帰ったっておもちゃにされんがオチだろうがよ」 「それもお前になんか関係あんのかよッ!!俺が輪姦されようが!穴だらけにされようがよ!!」 「・・・この馬鹿が・・・!」 一回り小さく、細くなったノイトラを担いで寝室へと戻った剣八。 ドサッと乱暴に下ろされると睨みあげて立ち上がろうとするノイトラの服を引き裂いて裸にし、両手を拘束した。 「何しやがる!離せ!くそが!」 「こんな簡単に拘束されて、藻掻くしか出来ねえテメェが向こうに帰って何が出来るんだ?藍染の野郎に犯されんのか?他の自分より下の破面か?虚か・・・?」 どんどん低くなる剣八の声に怒気を感じ取ったノイトラ。 「は、離せ・・・」 「怖いか?くく・・・!十刃の癖によ・・・」 ぎりり、と乳房を握ると、 「イテェ・・・!」 「孕むまで犯してやるよ・・・。向こうにゃ帰れねえようにな・・・!」 「ひ?何言って・・・、やめろ!この馬鹿!」 「やめねえよ・・・」 「ひッん!やだ・・・やだ・・・」 「言う割に濡らしまくってんなぁ?ん・・・?」 ズン!と奥を突くと、 「ヒ!あ、あ、んだよ・・、なんで怒ってんだよ・・・、最初に嫌がったのテメェの癖に・・・!」 「何がだよ」 フッ!フッ!と荒い息の中で呟いた言葉を拾い上げて聞いてきた。 「俺と・・夫婦、みたいだって・・言われて、嫌そうな顔したのテメェじゃねえか更木・・・」 それを聞いた剣八は、ノイトラの左頬に手を宛がい覗きこむと、 「嫌じゃねえよ・・・、ノイトラ」 「・・・なんで?だって、眉間にしわ増えたし・・・」 「・・・そうでもしなきゃ顔ゆるむだろうが・・・」 ひくん!と揺れるノイトラの身体。 「孕ませて、ここに縛りつけてえな・・・」 「ばか・・・やろ・・・」 「泣くな・・・」 「泣いて、ねえ!」 「ああそうだな・・・」 そう返してやると気絶するまでノイトラを抱いて漸く機嫌を直した剣八だった。 夜中に目を覚ましたノイトラが、 「剣八のあほ・・・」 と一言呟いてまた寝直した。 翌朝には、男の身体に戻って喜ぶノイトラと渋面の剣八が十一番隊に居た。 09/09/22作 第116作目です。にょたでは初のノイトラです。いかがでしょうか? まあ、男に戻ろうがやられるんでしょうけどね(笑) |
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