題「おやつの後は・・・」
 お強請りされた牛骨を茹でたおやつを食べ終わった剣八は縁側で昼寝をしている。

「大人しいね、隊長」
「あ、弓親。ああ、ちゃんと寝れてるみたいで安心だ」
「君が傍に居るからだよ」
と優しい笑顔で言われてしまって何も言い返せなかった。
「なぁ、俺が居ない時ってそんなにひどいのか?」
「ひどいなんてもんじゃなよ。副隊長以外が寄ろうとしたら威嚇がひどくてさ、それでもこっちは何か食べてほしい訳じゃない?だから近寄ると、あの爪のある手で殴られるんだよねぇ」
と遠い目で言った。
「そっか、大変だな。何が嫌なんだろうな?」
「全部じゃないの?あの姿も、君が居ないのも全部」
「そ!そんな!」
「週末しか会えないって言うのもね、あの隊長からしたら凄い我慢だと思うよ」
「そうか・・・」
俺はそこまで話して縁側の剣八の所に行った。
耳がピクッと動いたけど起きなかった。そばに座って頭を撫でると気持ち良さそうに喉を鳴らして尻尾をぴくぴく動かした。
「剣八、起きてんだろ。毛繕いするから、こっち来い」
と頭を膝に乗せた。
「ぐるあ」
と甘えた声を出す今の姿からは暴れてるなんて想像が出来ないけど、暴れてるんだろうなぁ。

いつか剣八専用に買ってやったブラシで毛並みを梳いてやる。
安心しきった顔で目を閉じ、尻尾をパタン、パタン、と動かしている。
「次、尻尾」
クイッと差し出される尻尾も丁寧に梳かす。
「はい、いい子。次は腹な」
ごろん、と裏返り腹を出す。こんな無防備で良いのか?お前。
ふわふわの毛を梳かしながら、
「お前の腹毛って気持ち良いのな」
と言いながら、喉の下も梳いていく。
「はい、お終い!毛玉になってなくて良かった」
「うるるる」
すりっすりっと身体を擦り寄せてくる。
「晩飯は何にしようか?ひき肉と野菜混ぜて食べるか?」
「ぐるる」
「じゃ、それで。買いもの行くかね」
と立ち上がると、縁側から下りる剣八。
「来るのか?まぁ良いけど」

市場で色んなひき肉を買った。野菜も買って、俺の分のおかずも買って帰る。
隊舎に着くともう夕飯の時間だった。
「じゃあ、作るか。火、使うから離れてろよ」
「ぐるあ」
と框の上でちょこん、と座ってこっちを見ている剣八。
なんだかな、可愛いんだけどさ。
茹でた野菜を細かく刻んで、ひき肉と混ぜ込んでいく。味付けなんかほとんどしないから美味いのかも分からん。
指に付いた肉を舐めて、
「んー、これで良いのかな?剣八、これでどうだ?」
と手を差し出すと、ぺろぺろ舐め取っていった。
「どうだ?喰えそうか?」
「ぐるる」
とまだ舐めている。
「じゃあ、これで良いな。居間で待ってろよ、すぐ持っていくからさ」
と言って俺の分の刺身と一緒に運んだ。食事は剣八が嫌がるからという理由で俺と二人きりだ。ホントか?
今日も勢い良く食べていく。多い目に買った刺身を入れてやるとそれも平らげた。
「もう食ったのか、お粗末様。おい、またヒゲに付けてるぞ」
と肉片を取ってやるとペロリ、と舐めてきた。
「んっ!」
変な声が出た。やべ。剣八を見ると普通に見えた。大丈夫か・・・。
俺の飯が済んで片付けも終わり、寛いでると、
「一護君、お風呂入っていいよー」
と弓親が声を掛けてきた。
「ん?みんな終わったか?」
「うん、ゴメンね、ここまで頼んじゃって」
「良いよ、慣れちまったし」
そう言って着替えを用意して風呂へ行く。
案の定、剣八が待ってた。
「ほら、入るぞ」
まあ、暴れないから良いけどな。

いつもの様に風呂に入れ、乾かすと部屋に帰る。
「あ、蒲団敷かれてる」
ばふっと寝転ぶ剣八。
「お前な、まぁ良いけど」
ぱふぱふと、尻尾で蒲団を叩いて呼んでる気がする。
「さて、寝るかね」
と隣りで寝ようとすると、剣八に圧し掛かられた。
「重っ!何?退けよ!」
「ぐるるるる」
はっ、はっ、と息が荒くなってた。あー、やばい、かな?
「ちょ、剣八?」
首筋をべろり、と舐められた後、甘噛みされた。
「ひぅん!や、やめ!」
そんな事聞く訳もなくて、ぺろぺろと舐め続けてきた。寝巻きは慣れたもので既に脱がされていた。
「ひ、ああ、やん!剣八!」
胸と脇の境目を舐められ、そのまま脇腹へと下って行った。
「ひああ!な、何してんだ!」
全身を舐められた。足の爪先も背中も全部だ。俺は今までより感じたかも知れなくて恥ずかしかった。
「くふぅん、やだぁ・・・」
直接触られてのいないのに、固くしてしまったそこを咥える剣八。
「あっああっ!やだ!やだ!ダメェ!」
あっけなくイってしまった。
「ふ、うう、ばかぁ・・・」
泣きそうだ。そんな俺の身体を反転させようとする剣八。俺は諦めた。此処まで発情したこいつを止める術なんかねえんだ。

まだ残る吐精の余韻に敏感になっている身体を背骨に沿って舐めていく剣八。
「ひんっ!やぁあ・・・、あっ!」
肩甲骨を舐めていた剣八が突然、一護の蕾に舌を這わせた。ヒゲのチクチクした感じに逃げようと身を捩るが押さえつけられ逃げられない。
「やあぁ!あっ!あっ!ひゃあっ!」
双球にも舌を伸ばし、抵抗させまいとする剣八。
「あ、あうう、も、もう・・・」
その声にピクッと耳を動かすと、項に噛みついて、腰を擦り付けた。
一護が腰を上げ、四つん這いの格好になると、ヒクついて誘うそこへと宛がうとゆっくりと入れていった。
「あ、あ、はぁあん」
ぬくくく、と奥まで納まると、一転して激しい動きへと変わった。
「ひっ!あっ!ああっ!ひんっ!剣八!剣八!あぅっ!ううっ!善いっ!気持ち良い!」
一護も久し振りの熱に浮かされながら、歓喜の涙を流していた。
「ひんっ!ひああ!イクッ!イクよ!剣八!」
ぴゅくぴゅくと吐精した一護の後に剣八も中に注ぎ込んだ。
「あつい・・・、んああ・・・」
剣八は一度抜くと、一護を仰向けにさせた。
はぁっ、はぁっ、と息の荒い一護の腹には自分の精と剣八の精が付いていた。
しどけなく、横たわる一護に圧し掛かる剣八。
「あ、ん、剣八・・・」
その首に腕を絡ませると、口付ける一護。互いの舌を絡めては貪った。
「ん、んん、剣八、剣八、愛してる・・・」
ぎゅうう、と抱き締める力を込める一護。もう他にどうして良いか分からない。
剣八は一護の身体中に甘噛みをして、後を付けまくった。その痛みにも感じる一護。
「もっと付けていいよ、たくさん・・・たくさん!」
「うるるるぁ」
一護が気絶するまで続いた。目を覚ますと風呂に行って処理を済ませた、一緒に眠った。

翌朝、一護が目を覚ますと剣八がまだ眠っていた。
「珍しいな・・・、ちょっと嬉しいけど」
痛む腰をさすりながら、剣八の首の毛皮に顔を埋めた一護。








09/08/04作 第107作目です。食欲、睡眠欲の次は?と言う事で一護が食べられましたとさ。
いかがでやんしょ?




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