題「虚圏からの迷い猫」 | |
剣八が討伐から帰ってくると隊舎に見知った霊圧を感じた。 「何か来てやがるな・・・」 「そうみたいですね。でもいつもと違う感じですよ」 と弓親が言った。 剣八は戦闘で浴びた返り血もそこそこに拭い自分の部屋に向かった。 ドスドスと足音も喧しく辿り着くと、スパン!と勢い良く障子を開けると万年床状態の蒲団がこんもりと山を作っていた。 「あん?」 その蒲団からは、見覚えのある丸い布がはみ出ていた。 「何やってんだ?てめえ」 「・・・剣八か・・・」 「此処は俺の部屋だろうが、他の誰だってんだ?」 「うるせえな、血の匂いがすんぞ・・・」 「あー、さっきまで討伐で虚を斬ってきたからな。いつまで潜ってやがる出て来い!」 蒲団をはがそうとする剣八。 「うわ!やめやがれ!」 ぎゅううと蒲団を握り締め抵抗する蒲団の中身。 埒が明かないと剣八は、足元から蒲団を剥ぎ取った。 「ぎゃあ!」 「ぎゃあじゃねえ、何がしてぇんだ?ノイ・・トラ?」 「うう〜・・・」 そこに居たのは、第5十刃である ノイトラ・ジルガ。である筈なのだが・・・。 彼の頭には黒い大きなアビシニアンを思わせる猫の耳と、尻にはしなやかですんなりと伸びた尻尾があった。 「何の遊びだ・・・、そりゃ?」 「うっせえ!好きでこんな格好になった訳じゃねえっ!」 「だろうなぁ・・・、で?いつも居るキャンキャンうるせぇのは?」 「テスラか?置いてきた・・・。いつもに増してうるせえからよ」 「賢明だな・・・、お前はなんでココに来た?」 「う・・・、アソコに居てもおもちゃにされんのがオチだろうがよ!」 「ここなら安全ってか?はぁ・・、風呂に入る。ついでにテメエも入れ」 「はあ?何でだよ!」 「どうせ砂だらけだろうが、さっぱりしろよ。風呂は好きだろうが」 「う・・・」 暫く悩む様に尻尾を左右に振っていたが、 「着替え用意しろよ・・・」 と返事したノイトラ。 大人しく風呂へと付いていくノイトラを誰も訝しがる者はいなかった。 ああ、虚圏でも十二番隊みたいなところがあるんだな、と各々が納得していた。 「おい、お前んとこの奴なんで俺見て普通なんだ?」 「ああ?変態科学者が居るからだろ、おら、髪洗ってやるからこっち来い」 「う、おう・・」 剣八はノイトラの長い髪を丁寧に梳くと洗ってやった。泡を落とされると耳がピルルッ!と水気を飛ばした。 ササッと手際よく髪を纏めてやり、背中だけ洗ってやった。 「ほれ、後はてめえでやれ」 「おう・・・」 剣八が自分の髪を洗い、身体を洗うと湯船に浸かった。 少し遅れてノイトラも入ってきた。 「はあ、なんだかんだでお前んとこも、こっちと変わりゃしねえんだな」 「どうだかな・・・、少なくともここみてえにヌルイとこじゃねえのは確かだぜ。こんな身体になったら最後、馬鹿にされておもちゃにされて嘲笑われて終いだ」 ケッと吐き捨てるように喋るノイトラに、 「もったいねえな・・・、こんなに綺麗なのによ」 と言った剣八。 「へぇ?」 思わず変な声が出たノイトラ。 「そうだろうがよ?ん?」 そう言うと黒い耳を唇で食んだ。 「んっ!やめ!」 「へえ・・・、いつもより敏感だな・・・」 指を背骨に沿って滑らせ、尻尾をなぞった。 「ひあっ!」 ぴちゃんっ!と尻尾が湯を叩いた。 「感じるか?」 「し、知るか!」 「手前の身体だろうがよ」 クリクリと尻尾を玩ぶのをやめない剣八。 「ふっ!んっ!はっ!や!やめっ!あう!」 剣八がノイトラの中心を握り込んだ。 「感じてんじゃねえか、勃ってるぞ」 「う、うるせえ、にゃぁんっ!」 敏感な先端に爪先を食いこまされ、まるで猫のような声をあげてしまったノイトラ。 「くっくっ!善い声じゃねえか、もっと聞かせてもらうとするかね・・・」 「な、何を・・」 耳を半分寝かせてこっちを見るノイトラ。 「部屋に帰って可愛がってやるよ」 と有無を言わせず抱き上げ、脱衣所へ向かう剣八、その上で暴れるノイトラ。 「ふざけんな!・・・あ?」 ふわり、と剣八から甘い匂いがした。 「なんだよ?」 「な、んか、お前から甘い匂いする・・・」 「はあん?」 ふんふん、と匂いを嗅ぐノイトラの目がとろん、と潤んできた。 (発情期か?) 目を細める剣八に気付かないノイトラ。 ノイトラの髪を乾かし、自分も乾かすと寝巻きを着て部屋へと帰る。ノイトラは黙って付いてくる。 蒲団はすっかり整えられ、枕元には水差しが用意されていた。 「ハッ!用意のイイこった。来いよ、ノイトラ・・・」 グイッと腕を引っ張り、あっという間に組み敷いた。 「あ、う・・・」 蒲団に広がる髪が美しいと思った。耳も尻尾も同じ様に艶やかで早く触りたかった。 「ノイトラ・・・」 髪を撫で、耳に指を這わせた。 「あう、ん!」 ピクッと跳ねる身体と耳。 剣八は深い口付けを落とした。互いの長い舌が絡み合い、淫らな音が響いていた。 「んっ、ん、くちゅっ、ふぅ、あ・・・」 上顎をぞろりと舐めあげると、鼻に掛った吐息が漏れてきた。 「くふぅん・・・」 首筋に舌を這わせながらノイトラの寝巻きを脱がせていく剣八。 「あ!あう!」 ちりり、とした痛みに声が出るノイトラ。かしかしと鎖骨を甘噛みしながら乳首に指を這わせた。 「ひッ?や、なぁん・・・」 「いやか?その割にはしこってきたがな」 言うや口に含んで歯を立てる剣八。 「ひぁんっ!あ、あ、う、もっと・・・」 「珍しいな、強請るとはよ・・・」 「うっせ・・・!か、身体中が疼くんだよ!」 ぐいっと剣八を抱き寄せて更なる刺激を求めるノイトラの尻尾は激しく揺れていた。 「ふうん、だからか?もうグチャグチャだな」 ツイッとノイトラの中心を撫で上げた。そこは先走りでトロトロに濡れていた。 「にぁッ!」 ぶるぶると震えるノイトラの身体を反転させると、腰を掴み上げた。 尻尾の付け根に舌を這わせると、黒い尻尾はまるで誘うように揺れ動き剣八を煽った。 尻尾の付け根から先まで撫でると背を撓らせて甘えた声で鳴くノイトラ。 「あぁん・・・」 尻尾の先を甘噛みすると打ち震えるノイトラ、その度に長い髪が揺れ、耳も寝ていた。 「あぅっ!も、もう、あ!ああ!」 言い終わらない内に剣八がノイトラの蕾に舌を這わせていた。 「ひぃ!うあ!剣八・・・!くっ、うん!」 ぐちゅぐちゅと音を響かせ尖らせた舌先で解していく。 「あ、あん・・・も・・、う・・」 「先にイッとくか?ノイトラ・・・?」 くちゅ、と前に忍ばせた手でノイトラの中心を軽く握って扱きだした。 「ひあ!ああ!ああ!あーー!」 びゅくん!とイッたノイトラに剣八が腰を掴み直すと熱く滾った自身を宛がった。 「あ・・・、け、ん・・・」 「入れるぞ」 それだけ言うとずぶずぶと納めていった。 「いっ!あああ!あ、あ・・・!」 「くっ・・、締めすぎだ、弛めろよ」 ぐちゅ、と奥を突くと、 「うなあん!」 「くくっ!まるで本物の猫だな・・・」 そう囁くとノイトラの項に噛みついたままで腰を動かした。 ずるり、とギリギリまで抜いて、最奥まで一気にズリュッ!と納めた。 「はあう!善い!剣八、もっと、もっと激しくしろよ・・・!全然足んねえよ・・・!」 ベロリと項を舐めると、 「壊れちまうぐらいやってやンよ・・・」 そう言うとガツガツと力任せに奥を突いてきた。 「ひっ!ああッ!あっ!あっ!イッ!イクッ!イクッ!」 「イケよ・・・、遠慮すんな・・・!」 「く!あああ!」 ノイトラが達した。その締め付けで中に出す剣八。 「くっう・・・」 「あ、あうう・・・、あちぃ・・・、や、焼ける・・・」 まるで熔けた鉄の塊の様に熱く感じた・・・。 「くく!お前ん中はトロトロに蕩けてるがなぁ・・・」 ずちゅっと抜き取ると、まだ乱れた息のままノイトラが、 「あ、も、もう・・・、終わりかよ・・?」 「ああ?ンな訳ねぇだろ?本番はここれからだ。せいぜい途中でへばんなよ?」 人の悪い笑みを浮かべてノイトラに覆い被さった。 「くく、あれしきで泣いてんじゃねえよ」 「あ!?泣いてねえよ!」 剣八はノイトラの身体を折り曲げるように抱えると、既に回復している自身を埋めていった。 「あ、あああ、ああぁん!ふっ、ふぅぅ・・・」 「へっ!入れただけでイッてんじゃ身が持たねえぞ・・・」 「あ、あ、う、うるせえ・・・」 ひくっ、ひくっ、と波打つ腹筋に白濁した液体が撒き散らかされ、蒲団に滴っていった。 「はっ、早く動けよ!くそが!」 「くっく・・・、出すモンが無くなるぐらい可愛がってやるよ・・・」 ぐっ、と腰を動かすと、中で円を描くように動いては前立腺を攻め立てた。 「ひっ!ひゃああ!あ!あう!出る!もう出る!ああっ!あああ!」 「またかよ?ちょっとは我慢しろよ・・・」 きゅっ、とノイトラの中心を握ってイケなくした。 「んあぁっ!な、何!はな、離せよ!」 「は!自分で取ってみろよ」 「くっ!この!んあ!なあぁん!」 ズグッと奥まで突いてやった。 「やあ!もう、イ、イク・・・」 ぶるぶる震える手で剣八の手を外そうと懸命になるノイトラの尻尾が膨らんでいるのに気付いた剣八。 「しょうがねえな・・・、ほれ、イケよ・・・」 戒めを解いて、奥を突くとほぼ同時にノイトラが果てた。 「んなぁあああん!」 びゅくっ!びゅくんっ!と自分の顔や髪にまで精を飛ばした。 はぁっ!はぁっ!と息を乱して虚ろな目をしたノイトラの顔に掛った精液を舐め取る剣八。 「ん、あ、何やって・・・」 「限界か?じゃあ次で終いだな・・・」 ノイトラの二の腕を掴んで起こすと自分は仰向けに寝転んだ。 「あんっ!ふ、深、い!やあぁ・・・」 くねん!くねん!と黒い尻尾が揺れ動く。 「感じてんのか?尻尾がエライ動いてんぞ」 「あ、あう、なぁあん・・・」 「聞こえてねえのかよ・・・」 はふはふ、と息も荒く動こうとしないノイトラの奥を腰を突きあげて突いてやった。 「にゃあぁんッ!」 「ほれ、自分で動けよ・・・」 「やっ!ムリだ・・・」 「あん?何でだよ、てめえコレ好きじゃねえか」 「ち、力入んねぇ・・・」 自分の尻尾を握り込み、理由を言うノイトラに、 「しょうがねえなぁ、どれ、俺が動いてやるよ。ちゃんと手ぇ付いてろよ・・・」 「え?ひい!ひあ!剣八!あ!あ!だめ!だめだ!イッちまう!」 グチュグチュと音を響かせ、中からは白濁を溢れさせるノイトラ。 「ハッ!イイゼ!好きなだけイケよ!俺も中に全部出してやンよ!」 下からの突き上げを激しくすると、締め付けがきつくなった。 「イクのか?ノイトラ、こっち来い・・・」 ゆっくり倒れさせると口付けた。舌を絡ませそのままで突き上げイカせた。 「んーっ!んん!ふうん!っは!はあ!はあ!」 舌を吸われながらイッたノイトラの最奥に全てを吐き出す剣八。 「く!くう!」 「ああ!奥まで・・・、あ、溢れる・・・!」 そう呟くと気絶したノイトラ。 「くく!可愛いモンだな・・・」 ノイトラを抱えあげ風呂に連れて行き、処理をして身体を洗い清めて蒲団まで連れて戻る。 蒲団は新しく変えられている。 翌日、目を覚ましたノイトラが、 「やり過ぎだ!壊れたらどーしてくれんだよ!」 「良かったじゃねえか。耳と尻尾無くなってるぜ?」 「う・・・」 「これで堂々と帰れるぜ?それとも、もう一晩泊まってくか?」 「あー、帰る。このままここに居たら、帰れなくなりそうだし」 「ハッ、遠慮なんかすんなよ。お前一人くらい養ってやるぜ?」 「遠慮すんぜ。足腰立たなくなっちまう」 「帰んぜ・・・」 「ああ、また来いよ・・・」 「気が向いたらな・・・」 ノイトラの気が向くのは、割と早い日だったりする・・・。 終 09/05/26作 第92作目です。にゃんトラ出来てますかね? |
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