題「雨」8 | |
さっきまで一護の中心に爪を食い込ませていた剣八は、一転して優しくそこを揉みしだいた。 「あ、あん、や、や・・・」 その度に一護はきゅう、きゅう、締め付け内壁は剣八に絡み付いた。 「一護、痛かったか・・・?」 「うん、痛かったよ、ばか・・・」 「そうか・・・」 剣八はずる、と中から抜いた。 「んあっ!剣八?」 なんだろう、と見ていると一護の中心を口に含んだ。 「ああ!何を!やああん!」 くちゅくちゅ、と優しく舌で舐め回し、先端にクニクニと舌先を押し込んでいった。 「はああっ!やだ!やだ!変な!感じ!くううん!」 口から出すと今度は甘噛みを繰り返した。一護は剣八の髪に指を絡ませた。 「はぁんっ!イっちゃう!またイっちゃうう!」 膨らむ亀頭を咥えると勢い良く吸い上げた剣八。それと同時に達して、腰が抜けるほどの快感を感じた一護。 「ああああん!はっ!はぁっ!はぁっ!剣八ぃ、な、何今の・・・?」 「気持ち良かったろ?ん?」 ヒクつく後孔に指を入れてきた。 「やっ!あん!」 前立腺をクリクリと押し上げては、周囲を撫で回した。 「は、はああん、だめ、だめ、剣八、剣八!んああ!あぁっあーーっ!」 きゅううう、と締め付けた後、奥へ奥へと食む様に痙攣する一護の蕾。 「ん、あ、あ・・・、何?なに?か、身体おかしいよ・・・」 ひくっ!ひくっ!と震える一護の肌は粟立ち、ぶわっと汗が噴き出した。 立ち上がってしまった乳首を弾いてやれば甲高い声があがった。 「ひぃんっ!」 「2度目のドライオルガスムスだな、一護・・・」 「ドライ・・・?」 「出さねえでイッちまったってことだ・・・。深いだろ・・・?」 「あ、うん・・・」 「一護、可愛いな、そんなに感じて・・・」 ちゅ、ちゅ、と額やこめかみにキスを繰り返す剣八。 「ん、け、剣八、俺の事、好き?」 「ああ、愛してるよ・・・。お前だけな」 「じゃあ、他の奴、抱かないで?俺やだ、取られるの、やだ」 ぎゅっと抱き締めてくる一護。あまり聞かない一護の我儘。それが他の奴を抱くなと言う当たり前のことだった。 「一護・・・、一護、一護!」 抱き締め返す剣八。 「あ・・・、んん!」 「ああ・・・、一護、お前だけだ、もう誰も抱かねえ!遊びでも!欲の発散でも!全部お前だけだ!」 「剣八・・・、ああ、嬉しいよ、愛してる剣八・・・」 「愛してるぜ、一護・・・」 むくむくと欲望を擡げる剣八の中心。 「あ・・・、きて、剣八・・・」 「壊れんなよ?一護・・・」 くちゅりと宛がうと、ぬるん、と入っていった。 「はああん・・・、熱い、剣八・・・」 「お前はとろとろだな・・・」 奥まで入れると、ずるんとギリギリまで抜いては、奥まで突いたり、前立腺を突いたり一護を鳴かせた。 「ひいん!ぁっあっ!ああ!善い、剣八、気持ち良い・・・」 とろり、と蕩けた琥珀色の瞳は濡れて蜂蜜色になったいた。 「ああ!一護!てめえは何処もかしこも甘ぇなぁ!」 動きを激しいものに変えてきた剣八も限界が近付いてきたようだ。 「ああっ!ああっ!あっ!あんっ!剣八っ!剣八っ!イク!イク!んあああーーっ!」 喉を目一杯反らして、剣八の抱きついて果てた一護。自分の中に剣八が熱を放つのを感じるとそのまま気絶してしまった。 「ああ・・・、けんぱち・・・」 ガクンと、落ちると剣八が一護を覗きこんだ。 「一護?気ぃ失ったか・・・、嬉しそうだな・・・」 一護の中から出るのが名残惜しかったがそうもいかず、抜き取ると、 「くふん・・・」 と鼻にかかった声を出した。 「こいつ・・・」 体を拭いてやるのに湯を用意するのに部屋を出た剣八。 剣八が居なくなってから、ノイトラが入ってきた。 一護の横に座ると、まじまじと一護の様子を見た。 (なんで、こいつはあんなにも更木に一途なんだ?更木もこいつを特別扱いしてやがる・・・) 幸せそうに眠る一護の身体を触ってみると、 「あん・・、剣八・・・」 と寝言まで更木だった。興味が沸いた。こいつを抱いたら、どうなる?コイツは俺だけを見るのか、心とやらを俺だけに注ぐのか? 一護の身体に手を這わせ、先程まで剣八を受け入れていた場所に指を入れて見た。 くちゅり、と何の抵抗もなく飲み込んでいったその中は、熱く蕩けていた。 指を動かす度に、鼻にかかった声を出す一護。 「はぁん、剣八・・・、あ、あ、あ、やぁあん・・・」 ノイトラが口付けようとした時、いきなり蹴り飛ばされた。 「ぐあっ!」 「テメエ・・・、何してやがる・・・」 不機嫌極まりない顔で剣八が立っていた。 「ゲホッ!そいつ抱こうとしたんだよ」 「寝込み襲ってか?随分情けねえな」 お湯で絞った手拭いで身体を拭いてやり、中身を掻きだしてやった。 「は・・・、あ、んん・・・」 「へえ、俺の時とは扱いが全然違うじゃねえか・・・」 「当たり前だつってんだろ?お前とは立場が違うんだよ」 「立場だ?」 「コイツは俺の唯一の伴侶だからな。お前は違うだろうが?ただやりたいだけでこっちに来てんだろうがよ」 反論できないノイトラ。 「なんでそいつは、そんなにお前だけに心を注ぐんだ?」 「はあ?なんだいきなり・・・、そんなもん俺に惚れてるからに決まってんだろ」 言い切る剣八。 「なんだその自信は・・・」 「まあ、そんな訳だ。お前もうこっちに来んなよ。あっちでも相手いるだろうがよ?」 事実上、決別を言い渡されたノイトラ。 「・・・ちっ!良い繋ぎが出来たと思ったのによ・・・。こんなガキに負けるとはな」 「ふん。ガキは関係ねえよ。こいつだからだ。こいつは俺だけ求めてるし、俺もこいつだけが特別なんでな」 「起きてる時に言ってやった方がいいんじゃねえの。ガキは鈍いもんだぜ」 「そいつぁどうも、起きたら言ってやるよ」 「あーあ!つまんねえの!おい、俺のお陰でこいつの本音が聞けたんだ。駄賃ぐらい寄こせよ」 「あん?駄賃だ?」 グイッとノイトラが剣八を引き寄せると、口付けてきた。舌を入れては絡めてきた。 「ふっ!んん!うんん!んっ!んっ!」 剣八も餞別代りに舌の根が抜けんばかりに、激しく吸い上げた。 「んっ、はあっ、はあっ」 「気が済んだか?ノイトラ」 「そうだな、てめえがこのガキに飽きたらまた相手してやるよ」 と言い残して、帰っていった。 「ふん・・・、ある訳ねえだろ、そんなこと・・・」 一護を抱き上げ風呂に連れていく剣八。 身体を隅々まで洗い、湯に浸かっていると、目を覚ました一護。 「ん、あ・・・、風呂・・・?」 「起きたか一護」 いつものように後ろから抱き締めている剣八。 「あ、剣八・・・、あの、ノイトラは・・・?」 「帰った。もう来ねえ」 「本当に・・・?」 「ああ、安心しろ」 「・・・・・・・」 「なんだよ?」 「あのさ・・・」 「うん?」 「こ、恋人以上の・・、存在って、な、なんだ?」 「ああ、そうだな、伴侶ってとこか?」 「伴侶?」 「分かり難いか?女房とか、契りを交わした特別な存在だ」 「契り、特別・・・・」 「ああ、特別だ、こんなに優しくした奴なんていねえぞ、お前以外にゃ」 ちゅっと額にキスしてやった。 「ん、剣八、俺もお前が特別だから・・・、その我が儘言ってごめん・・・」 「我が儘?何か言ったか?」 「覚えてないなら良い」 耳まで赤くする一護が可愛くて、つい意地悪をした。 「お前以外見るなってやつか?それともお前以外抱くなってやつか?ん?」 「お、覚えてんじゃねえか!ばか!」 「一護、俺はいつだってお前以外は眼中にねえ。今回は」 「今回は?」 「う〜、上手く言えねえけどよ、アイツが急に来て手合わせした後、身体が疼くとか言いだして人の事押し倒してな、流されたんだよ」 「浮気は浮気だ・・・」 ぷくっと頬を膨らます一護。 「悪かった。傷つけちまったな一護」 「知らん!馬鹿!」 ツッと胸の傷に指を這わす剣八。 「ひっ!」 「相変わらず、敏感だなココ」 「剣八・・・」 片手を剣八の髪に絡ませ、口付けを強請る一護。 「ん、あ、んふぅ・・・、これは俺がお前のモノだって証しだから、消さない」 「一護・・・!」 ああ、どうしてコイツはこんな誰も俺に言ったことのない言葉をくれるんだろう?離したくない。もう離せない。 「一護。俺もお前だけのモンだ、愛してる・・・」 「俺も・・・」 二人でいつものように同じ蒲団で眠った。 翌日は、非番だった剣八は一護から贈られた服を着て一護を離さなかった。 「あの、流石に恥ずかしいんだけど・・・」 「気にすんな、どっか行きてぇとこあるか?」 「行きたいとこ、あ、四番隊でちょっと怪我診てもらいたい」 というので一緒に行った。 卯ノ花隊長が全身の怪我を跡形もなく消してくれた。胸の傷以外を・・・。 「ありがとうございます、卯ノ花さん」 「いいえ、痛覚が戻って良かったこと。良い事でもありましたか?」 「は、えとあの・・・、はい・・・」 赤くなって頷く。手に開いた穴も治してくれた。 診察が終わると、今度は何故か剣八が呼ばれた。 「どっか怪我してるのか?お前」 「いいや?何だ一体」 診察室に入ると、 「そこにお座り下さいな、更木隊長」 「何だよ、今日は用事があんだ、手短にな」 「そうですか、では」 「あん?」 ピンッ、と丸薬を口に入れられた剣八はそのままゴクンと飲み込んでしまった。 「な、なんだ今のは!」 「一護君を泣かせたお仕置きです。毒ではありませんので大丈夫ですよ」 にっこりと満面の笑顔で言われた。 「さ、もう良いですよ」 と追い出された。 「何だったんだ?」 「知らん、何か飲まされた、気持ちワリい」 「ふ〜ん、なあ、それ気に入ったか?」 「あ?服か?悪かねえよ、コレ着て現世に行けるな」 「そうだな・・・、今度一緒に服、見に行こうか」 「デートみてえだな」 くしゃくしゃと一護の髪を撫で回した。 「うん、デートしよ」 その日も泊まっていった一護だったが、何故か剣八が不能になっていた。 「なんだぁ!こりゃ!」 「勃たねえの?俺のせい?」 「違うわ!卯ノ花の野郎!あん時飲ませたの、コレの為か!」 「卯ノ花さんが?なんで?」 「怒ってんだろ、お前泣かせたからな。くそ!生殺しじゃねえか・・・!」 「剣八・・・、たまには良いじゃん、一緒に寝るだけでも俺は嬉しいよ?」 「ちっ!来い一護」 「うん」 口付けし抱き合って眠る二人。 剣八は一護が眠るまで髪を撫で続けていた。 「ん、気持ち良い・・・、剣八・・・」 すり、と胸にすり寄る一護は剣八の心臓の音を聞きながら眠りに落ちた。 恐るべき卯ノ花隊長。 剣八が元に戻ったのは、次の週末の報告日だった。 一護はいつもに増して鳴かされた。 ご満悦の剣八の腕の中で、それでも幸せそうに眠る一護が居た。 終 09/07/12作 卯ノ花さん怖っ! 漸く気持ちが伝わり合った二人でした。ノイトラはもう来ないと思われます。アッチで適当な相手見繕うんじゃないでしょうかね。 スタークとか、そんな辺り。 |
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