題「バレンタインデー」 | |
今日は、バレンタインデーだ。一護は剣八にと作ったチョコを持って、十一番隊に来ていた。 「オス、剣八居るか?」 「おお、縁側で昼寝してるぞ」 「サンキュ」 「なんだ?」 「ああ、今日は14日だね」 昼寝している剣八を見つけ傍に行く。 「剣八?おーい、寝過ぎだ」 「うるせぇ」 「なんだ、起きてたのか」 「なんだよ」 ふあぁと欠伸をしながら起き上がる。 「ああ、これやる。そんだけだ、じゃな」 「待てよ、何だこりゃ?」 「チ、チョコ・・・」 「ちょこ?なんだいきなり?」 「分かんないなら良い・・・」 帰ると言って踵を返し出て行く一護。 「ちょこ・・・」 丁寧にラッピングされた箱を開けていくと中から、小さなハート型のチョコが出てきた。 「ん・・・?」 中にはピンク色の物もあった。さっぱり分からないが食べる。 「・・・甘、苦い?」 悪くないが、と食べていると弓親が来た。 「隊長、一護君が来たでしょ?」 「ああ、何か知んねえがちょこ置いて帰ったぞ」 「今日はバレンタインデーですからね」 「んだそりゃ?」 「好きな人にチョコを贈る日だって聞きましたよ?」 「あん?さっさと帰ったぞあいつ」 「本来、女性が贈る物ですからね、気恥ずかしかったんじゃないですか」 「ふうん・・・」 とは言っても既に一護は現世に帰っていた。 ピンク色のチョコを食べる剣八。 「なんだ?こりゃ?甘酸っぺえ」 「ああ、イチゴ味ですね、コレって一護君の手作りっぽいですね」 「手作り・・・」 「ちょっと出かける・・・」 「ごゆっくりどうぞ」 「ふん・・・」 現世、一護の部屋。 「あ〜あっと、もう11時か・・・」 欠伸をしながら一護が呟いた。コキコキ首を回して、 「もう寝よ・・・」 明かりを消してベッドに倒れ込む。 (剣八、チョコ食べたかな・・・、甘いの好きそうじゃねえし、やちるにあげたかな・・・) は〜っと大きなため息を吐いた。 「なんでぇ、辛気くせえ顔しやがって」 頭上からの声に顔をあげる。 「剣八!なんでここに!」 「はっ!返事も聞かねえで帰っちまう馬鹿が居たんでな」 「・・・」 「ちゃんと説明してから渡しやがれ」 「人の話お前が聞くのかよ?」 「それもそうだな、一護・・・」 「な、何だよ」 「勝手に帰るんじゃねえ・・・」 「え?」 圧し掛かって口付けてきた剣八。 「んん!ん?んー、んー」 好きなだけ一護の口中を味わうと離れた。 「な、にしてんだよ・・・」 「何ってちょこやったんだよ、美味かったか?」 「ば、馬鹿なこと・・・」 確かに口にはチョコの味が残っていた。 「後よ、勝手に帰った罰だ、ここでやってやる」 「ふざけんな、家族とかいんだぞ!」 「お前が声出さなきゃいいんだよ」 「やだ、無理だ」 「聞かねえ、お仕置きだ」 「やだったら!大体お前死神の身体だろうが、うちの家族皆見えんだよ!」 「じゃあ、なおさら声は出せねえな」 「なっ!」 剣八が一護の着ている物を脱がすと腕を拘束し、、自分の袴の腰紐で猿轡を噛ませた。 「んーっ!!」 「騒ぐと家族が来るんだろ?静かにな・・・・」 「ぐ・・・」 ぴちゃぴちゃと部屋中に響く水音に耳を塞ぎたい一護だったが、一つに括られた腕では叶わない。 「ん、ふ、んん」 揺れる腰を押さえつけられ、中心を強く吸われる。 「ふうぅ、う、うっ!んんっ!ひうっ!うっーー!」 吸われた刺激で達してしまった一護。 「ん、ふぅん・・・」 ぴく、ぴく、と震える一護の蕾に名残を塗り込む剣八。 「あぅ、うう、うう、ひや、ひや・・・」 「ちゃんと噛んどけよ、声漏れるぞ」 「ひや、あっ!」 ずぶずぶと熱い楔を埋め込んでいく剣八。 「〜〜、う、う・・・」 顔を逸らせ横を向く一護の顔をこちらに向ける。 「何泣いてやがる・・・」 責めるでもなく、ただ見つめては目を閉じた一護。愛しい愛しいと心は叫ぶのに届いていないみたいでひどく悲しかった。 腕の戒めを解きながら、 「悪ふざけが過ぎたな・・・」 赤くなった手首をさすりながら、猿轡も外す。 「時間、無かったからな・・・、ちっと焦っちまった」 「あっん!じ、時間?」 「12時までだろ?ちょこ贈るのは」 それを聞いて一護は剣八の首に抱き付いた。 「剣八、キスしてよ、キスで塞いで、イカせて?」 「一回で終わるとは」 「思ってないよ、でも向こうでやろう?ここは心臓に悪いから・・・」 「ちっ、しょうがねえな」 口付けで声を殺し、一護をイかせた。 「んん、ふっん!んクッ!んんっ!んっんーー!」 がくがく震えながら達した一護。ぷちゅっと中から出すと、傍にあったティッシュに放つ剣八。 「あ・・・?なんで?」 「中で出す訳にもいかねえだろ、今から向こう行くんだからよ」 「あ、そ、か・・・」 はふぅ、と息を吐く一護に、 「疲れたか?」 と聞いた。 「少し・・・」 「やめとくか?」 「でも、明日日曜だし、行くのは行く、ただ・・・」 「ただ?何だ一護」 「腰、立たない・・・」 耳まで真っ赤になりながら伝える。 ガシガシ頭を掻きながら剣八は一護の身体も拭ってやり服を着せていった。 「じゃあ、担いでってやるよ」 「うん、剣八・・・」 「何だよ」 「遅れてごめん、大好き」 「・・・早く行くぞ」 「ん・・・」 担がれて瀞霊廷に連れて行かれた一護。 朝まで離してくれなかったとさ。 終 09/02/14~15作 第67作目です。ちょっとすれ違ったバレンタインでした。 |
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