題「小さな隊長」おまけ
小さくなった剣八を風呂に入れ、昼飯を食べた後、一角と稽古をした。
一本終わった後、話をしていると剣八に引っ張られて縁側まで連れて行かれた。
そして俺に抱き付いて、
「一護は俺のだ」
「誰にもやらない」
「他の奴なんか要らない、一護だけでいい」
と言ってきた。正直嬉しかった。大人の剣八からは言って貰えないから・・・。歯型やキスマークは付けられるけど・・・。
だから俺は、あんまりしないけど自分からキスをした。俺はお前のだよって分かってほしくて・・・。
「特別な人にしかしない」
と言うと嬉しそうに、
「じゃあ俺は一護の特別か!」
と聞いてきた。ああ、なんて愛おしいんだろう?どんな姿だろうとこの気持ちが変わる事はないようだ・・・。
ふと見ると、爪がだいぶ伸びていた。
「お前爪が伸びてんな、切ってやるからちょっとここで待ってろ」
「え?一護?」
俺は弓親に爪切りとヤスリを借りて、すぐ縁側に戻った。
「待ったか?」
「・・・別に・・・」
ふい、と顔を背ける剣八。可愛いなぁ。新聞紙を広げると、
「こっち来い、剣八」
と後ろから足の間に抱き抱える。
何をされるのかいまいちよく分かって無いみたいで、恐る恐るだけど身を任せてきた。
背中から片方の手を取り、爪切りで爪を切っていく。
「肉切ると危ないからな、動くなよ?」
「おう・・・」
剣八の肩に顎を乗せ、パチン、パチン、と切っていく。
「次はそっちの手」
「ん・・・」
大人しくしている。両手共切り終わりヤスリを掛けていく。
「ちょっと痛いかも」
ひくん、と身体が揺れた。
「大丈夫だよ、血は出ないから」
頭を撫でてやる。
シャッ、シャッ、とヤスリをかけ滑らかにしていく。
「ん!これで可愛い爪になったな」
「か、可愛い?」
「可愛いだろ?桜貝みたいで。さ、次は足の爪な」
「も、もう良い!」
「駄目だ!剥がれたらどうすんだ!」
太腿でギュッと挟んで動けなくする。
「こんにゃろ!」
「動くなよ?足の方が難しいんだ・・・」
耳元で囁いてやった。
「〜〜!は、早く終わらせろよ!」
「はいはい、お前が動かなきゃな」
パチン、パチン、と切ってやる。両足、切り終えるとヤスリを掛ける。今度は身を捩って嫌がった。
「こっ、こら!暴れんなっつったろ!」
「やめろ!くすぐってえ!」
「後ちょっとだから、我慢しろよ、な?」
「う〜、一護のあほ・・・」
「なんだ、いきなり」
傷つけないように優しくヤスリを掛けていく。
(ん?)
気が付くと剣八は、ふるふる震えながら、頬を染めていた。
(可愛いなぁ)
最後の指が終わった。
「終わったぞ?剣八」
「お!おう!」
ビクン!と反応を返す。
「良く我慢したな、本当は風呂から上がってすぐの方が良かったんだけどな」
とチュッと頬にキスしてやった。
カーッと真っ赤になる顔。新聞紙を片付けていると、
「い、一護・・・」
「んー?なんだ」
「何でもねえ・・・」
俯いて返す。
俺は新聞紙を近くの屑籠に捨てると、
「もう暫くこうしてるか?」
と、さっきと同じ体勢になると、
「う、おう・・・」
髪を梳いたり、撫でていると、すう、すう、と寝息が聞こえてきたので俺も一緒に昼寝した。

もう数日くらいはこのままでも良いかもと思ったのは秘密。







09/02/22作 おまけです。エッチは流石に書けませんでした。一護が子供になったらどうなるんだろ?




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