題「プレゼント」後半 | |
担がれて連れて行かれた場所は、いつもの剣八の部屋や、自分の部屋ではなく、風呂付、トイレ付の部屋だった。 既に敷かれてあった蒲団に下ろされると、剣八は一人で風呂に入って行った。 薬のせいで敏感になってる身体がびくびくする。呼吸が苦しい。熱い・・・。 帰らなきゃ、そう思い立とうとするがやはり足に力が入らない。そうこうしてる間に剣八が風呂から出てきた。 「なんだ、まだ元気だな。逃げようとしてたのか」 クックッと低く笑うと一護の死覇装を脱がしていった。 「やだ、やめろ・・・」 「いいのかよ?こんなナリでよ」 剣八は、まだぐちゃぐちゃのままの下穿きと勃ちあがったソコを指さした。 「あっ!いやだ!見るな!」 「無理だな。お前が隠してる事話さねえ限りこっから出さねえよ・・・」 全部脱がし終わると、剣八は一護のモノを口に含んだ。 「ひあ!ああ、ああ、あっ、くっ!」 「早いな、薬のせいか?それともさっきの余韻か・・・?まあどっちでも良いがな」 剣八は、まだ硬さを保っていた自身を一護の宛がうと一気に奥まで貫いた。 「あっーー!あっ、あっ、はぁっ!ああっ!んんっ!剣八!剣八ぃ・・・」 それだけでイってしまった一護。ぎちぎちに締め付けてくる。 「痛えよ、力抜け」 はっはっと息を荒くして一護は、 「剣八・・・、剣八・・・、どこ・・・?」 焦点の合わない目で囁く。 「ここだ、お前の中と目の前に居るだろうが」 「っ・・・、ふっ、うっ、うっうっ、剣八、剣八」 腕を伸ばし縋るように抱き付き、泣いた。 「離さないで・・・、離さないで・・・、お願い、離れたくないよ、俺」 「・・・だったら何で別れ話なんか持ちかけた・・・!」 「だって・・・、俺・・俺が傍にいたらお前の幸せ・・、の邪魔になる、からぁ!」 奥を突かれて、声が上擦る。 「誰に言われた!言え!一護!」 「言え、ない!言えない!」 激しい突き上げに耐えられなくなった一護がまた果てた。 「はぁっ、はぁっ、ああっ!」 落ち着く間もなく、また突き上げられる。 「はああっ!剣八!いあっ!あっ!あっ!だめっ!変!またイク!イク!ああっ」 びくびくと身体を震わせ、気絶したが、頬を強く叩かれ目が覚めた。血の味が口の中に広がる。 「おい、誰が寝ていいって言った?俺はまだイってねえし、お前は質問にも答えてねえ」 「あ・・・、あ・・・、んあ!」 体勢が変えられた。向かい合う形で抱き合った。 薬のせいでほんの微かな動きにも感じる一護は、フルフル震えている。 「あ、あ、は、んん」 「一護、誰に言われたんだ、別れろだの、見合いしろだの」 「い、言えない」 剣八は一護の腰を掴むと、ギリギリまで持ち上げ乱暴に奥を突いた。 「あああっ!ああっ!やっ!苦しっ!」 何度も繰り返し、やがて一護はまた果てた。その締め付けで剣八も中に吐き出した。 「ああ、あ、も、もう許して・・・」 「許してほしけりゃ、さっさと言えば良いだろ・・・」 ふるふると首を横に振る一護に、 「てめえ・・・、いい加減にしろよ」 一護の身体を反転させると覆い被さった。 「あ、いや、いや、もう駄目・・・、ゆるして・・・」 「聞こえねえ!言った筈だぜ、言わなきゃここから出さねえってな!」 最奥を突いてきた。 「ああっ!」 まるで獣の交わりの様に、力任せに中を抉り、穿った。 「ああっ!ああっ!いやっ!ああっ!あああああーっ!」 二人同時に果て、一護はまた気絶した。今度は起こすことなく一護を風呂に入れ、身体を清めてやった。 「ん・・・」 一護が目を覚ますと隣りで剣八が胡坐を掻いて見下ろしていた。 「剣八・・・」 起き上がろうとした時、ジャラ・・・、という音が聞こえた。剣八を見ると笑みを浮かべていた。 「良く似合うぜ?一護」 「な?なに、を・・・」 身体を起こし、周りを見ると鎖が目に入った。辿っていくと自分の首に鉄製の首輪が巻かれていた。 「な!なんだよ、コレ!」 剣八が鎖をグイッと引っ張って、一護を近付けた。 「言っただろ・・・?ここから出さねえってな。出たかったら、早く喋る事だ」 寝るぞ、一護を腕に閉じ込め眠る剣八。 鎖の長さは、結構あった。風呂から、トイレ、縁側まで、歩ける長さだった。剣八は外に出るなと言った。 毎日、朝と無く夜と無く責められた。腰が立たなくなるまで責められるので、風呂には入れてくれる。 一護は何も喋らないまま、一週間が過ぎた。 「少し痩せたか・・・」 剣八が一護の身体を触りながら呟いた。 「飯は食ってんのか?」 「あんまり・・・、食欲なくて、でも食べてるよ」 剣八の胸の中で呟く。 「そうか、なら良い」 「ごめん、な」 「謝るんだったらさっさと喋れ」 「・・・ごめん、もうちょっとこのままで・・・」 ごめん。 それきりなにも喋らなくなった。 翌日、剣八は弓親に一護の様子がおかしくなり始めた頃の話をしていた。弓親が、 「そういえば、狛村隊長と一番隊に行った後からひどくなりましたよね」 と思いだした。その日から剣八や自分達と距離を取り始めた気がすると言った。 「なるほどな・・・。弓親、明日狛村呼び出せ・・・」 「あ、はい」 怒ってる・・・。勝手に一護君に話を持ち掛けた人達に、一護君を傷付けた人達に・・・。 一人で答えを出した一護君に・・・。 次の日朝から責められ、ぐったりしている一護を蒲団の上に残して縁側で酒を呷る剣八。 狛村隊長が隊舎に現れた。 「何の用だ?更木。儂を呼び出すより、黒崎を探す方が賢明ではないのか?」 瀞霊廷では一護が姿を消して一週間経ち、現世にも戻っていないと騒ぎになっていた。 「聞きてえ事があるんでな・・・」 「聞きたい事?」 くっと口の端を上げ、 「おい、一護。こっち来い、久し振りに外に出してやる」 「更木、お主まさか、黒崎を・・・!」 部屋からジャラジャラと音がして、誰かが近付いてきた。剣八が障子を開けると一護が立っていた。 乱れた寝巻き姿で、その首には首輪と鎖が繋がっていた。その姿に声も出ない狛村隊長。 一護は、眩しそうに目を細め、剣八の方に顔を向ける。にこり、と笑いしな垂れかかる。 剣八は胡坐の中に一護を納めると、狛村隊長に、 「こいつがよ、いきなり別れるとか言いだしてな。訳ぇ聞いても言いやがらねえ。終いにゃ、自分が俺の幸せの邪魔に なるとか言いだしてよ」 一護の顔を狛村隊長に向けるが、一護の眼には映らない。虚ろに光る目に映るのは剣八だけだった。 「訳いうまで、ここから出さねえって言ったんだがよぉ、何にも喋んねえんだよ。てめえとじじいんとこ行くまで普通だったの思い出してな、呼び出したんだよ」 ぐいっと鎖を引いて一護の顔を引き寄せる。 「ん、剣八、どこいってたの?ひとりにしないで・・・?」 「無茶言うな、仕事あんだよ。かわりに可愛がってやってんだろ?」 首筋に顔を埋めて吸い付く。 「ん、あ、剣、八」 くすくす笑う一護。その場に押し倒し、胸にも吸い付き跡を付けて行く。 「あ、ん、くすぐったいよ剣八」 「じゃあ、ここに入れてやるよ」 「あ・・・、剣八」 処理もしていない秘孔に指を入れて掻きまわす。 「あ、ああ、ん、剣八」 「おい、良いのか一護。狛村が見てんぜ?」 「・・・?・・・っ!」 現実に引き戻された一護が目を見開き、暴れ出した。 「いやっ!いやっ!見ないでっ!見ないでっ!」 「おっと!暴れんなよ。今更だぜ?最初から居たんだからよ」 「更木!やめよ!」 「あ?じゃあこいつとじじいがなんの話したか言えよ」 暴れる一護を押さえながら、聞いてくる剣八。 「それは・・・、元柳斎殿に聞けば良い、黒崎を離せ!」 「ふうん・・・、答えになってねえなあ」 指を抜き取り、自身を宛がう。 「いやっ!いやあっ!剣八!剣八!」 剣八の胸をどんどん叩くが聞かない。舌舐めずりをして、中に入ってきた。 「いやぁぁああっ!見ないでぇっ!」 泣き叫ぶ一護を見ていられず、その場から、瞬歩で消える狛村。 「ふん・・・。おい、邪魔もんは消えたぞ」 優しく髪を梳き、涙の流れる目元に口付ける。 「剣八の馬鹿ぁ・・・、剣八以外に見られたくないよ、誰にも見せないで・・・」 「くっ、可愛いこと言いやがって、じゃあ部屋に戻んぞ」 「ん・・・」 繋がったまま、立ち上がられ今までより深い所を突かれて、声が上がる。 「ひっ!ひああん、だめぇ・・・」 ふるふる震えてしがみつく。 「なんだ?善かったのか?ならもっと突いてやるよ」 剣八は犬歯を覗かせて笑い、障子を閉める。 蒲団の上で胡坐を掻き、一護を抱え直す。 「そういや、お前この一週間言ってねえな」 「・・・?何を?」 「いつも言ってんじゃねえか、俺が好きだってよ」 こめかみにキスをして腰を揺らす。 「うああん、だって」 「だって・・・?なんだよ、言わねえのか?なら奥まで突いてやんねえぞ」 剣八は一護の腰を掴んで抜けるギリギリまで抜くと入口で抜き差しを繰り返した。 「あっ!あっ!やぁっ!それ、それやだぁ・・・!」 剣八の肩にしがみつき、喘ぐ一護。 「じゃあ言えよ、一護。ほら」 ぬくくっと奥までいくがすぐに引き抜かれる。 「やああん、あ、あ、剣、剣、八ぃ、好き、好きぃ!剣八が好きぃ!」 「良く出来ましたっと!」 奥まで勢い良く貫いた。 「っ!あぁあんっ!」 ガクガク震え、剣八の背中に爪を立てる。 「痛えよ、そんなに善いか?一護」 「うん!うん!善い!気持ち良い!」 「なら、もっと言えよ。俺が好きだってな」 奥を突きながら耳元で囁く。 「ヒア、ああっ、イク!もうイクッ!」 「一護、あいしてる・・・」 「えっ、あっ!ああっ!あー!」 一護と同時に果て、固く抱きしめる。抜こうとして動くと、 「駄目。抜いちゃ嫌・・・」 「お前な・・・、風呂入んぞ」 「や。このままがいい」 「何なんだよ、急に」 「じゃ、もう一回言って」 「あん?」 「さっき言ったの、もう一回言って!」 「ああ・・・、アレか」 「・・・・・・」 「風呂入んぞ」 繋がったまま強引に風呂場に連れて行かれた。憮然としたまま身体を洗われる一護。 「まだむくれてんのか」 「ふん」 「ほれ、湯船入んぞ」 抱き上げて、湯に浸かる。 「なあ、何で言わねえんだよ」 「もうコレ要らねえな」 首輪を壊して外す。どんな腕力だよ、と一護は心で突っ込んだ。 痛々しく赤くなった首をさすってやる。 「ん、くすぐったいよ、剣八」 くすくす笑う一護。 「剣八、大好きだよ」 「一護、俺は好きじゃ収まりきらねえんだよ、お前そのうち壊れるぞ?」 「今更、何言ってんだ?殺し合いもしたし、あんたは俺を斬るんだろ?そんな覚悟とっくに出来てるよ」 その胸に身体を預けて、甘えた。 風呂から出て着替えが終わると、客が来たと弓親が知らせにきた。 「客?」 「山本のじじいだろ、お前はここに居ろ」 「いいよ。行くよ、てか行かせろ」 「しゃあねえな」 二人で、客間に赴く。そこに待っていたのは、山本総隊長と狛村隊長だった。 「ふたりしてなんの用だ」 「うむ、お主がそこな黒崎を監禁していると狛村から聞き及んでの。こうして参ったのじゃ」 「ふん、御苦労なこって」 剣八が一護の首をさすりながら言う。 「ん、やめろよ、くすぐってぇ」 くすくす、くすくす笑う一護。幸せそうにくすくす、くすくす笑う。 「そういやあよ。誰か知んねえがこいつに余計な事吹き込んだ奴がいてよぉ。じいさん知らねえか?」 「ほう」 「いきなり別れるとか言いだしてな、訳聞いても、泣いて謝るばっかでよぉ。強引に聞いたら、やっと喋ってな。 自分が俺の幸せの邪魔になるからだとか言いやがる、挙句に見合いを受けろだの、子供作れだの言いやがって、 いい加減俺もキレたんだよ」 「それで黒崎を鎖に繋いだのか!」 狛村隊長が大声を出す。 「そうでもしなけりゃ、こいつ居なくなるだろうが」 「貴様!あの様なマネをしておいて!」 一護が赤くなって俯いた。 「ほっとけよ、てめえがさっさと消えりゃ良かったんだよ。という訳だ、じいさん今後俺に見合い話持ってくんな」 「そうじゃのう、頼みの綱も絡め取られたようじゃしの。諦めるとするか」 一護が、心底ホッとした顔をした。こんな子供を傷付けてしもうたか・・・。 剣八が一護の顎を掬いあげ、口付けた。 「ん、あ」 甘んじて受けとめる一護。 「ったく、付き合って3ヶ月目に別れ話って、ナイだろ普通よ」 「え、知ってたのか、てか覚えてたのか?」 「当たり前だ。明日仕切り直すぞ」 「いい・・・。俺、その言葉だけでいい。嬉しい・・・」 はらはらと、涙を零す一護。 「お前・・・」 頬を滑り落ちる涙を舐めとりながら、キスをする。 「うおっほん!」 目の前でイチャつきだした二人に、わざとらしい咳で中断させる。 「なんだよ、まだいたのか?早く帰れよ。用は済んだろ」 一護を腕に抱いて言い捨てると自室に帰った。 「いいのですか?元柳斎殿」 「仕方あるまい。あれだけ幸せそうな二人は、引き離せまいよ。さて帰るかの」 「はっ」 その晩、剣八の部屋からは、一晩中笑い声がしていたという。 くすくす、くすくす。 くすくす、くすくす。 終 08/09/24作 第22作目です。いかがでしょうか?ドキドキ。やっぱり、これも鬼畜に分類されますか? |
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