題「愛の言霊」
「剣八は俺の特別だ」

いつかの睦み事の最中に一護に言われた一言。

ずっと心の岬に引っ掛かって、一護の口から自分の名前が紡がれる度に落ち着かない自分がいる。

昼間の他愛無い会話や夜の褥での睦言で、一護の口から生まれる甘やかな言霊が己を満たしていく。

まるで一言一言が一滴の清水のようで・・・。
 
剣八も溢れる何かを形にしたら、一護の名を呼んでいた。

あいつも、満たされるだろうか・・・。

俺と同じ様に・・・。




08/05/31作 第11作目です。「媚薬・確信犯」で言われた一護のセリフに戸惑い気味の剣ちゃん。そんな感じです。
文章倉庫へ戻る