素直な気持ち





何でだろう?
こんな事今まで感じた事なかった。
お前とのキスで狂いそうになる。
あー、もう!止まんねぇっつーの。

「なぁ、どうしての身体ってこんなにキモチーの?」

俺の腕の中で「ハヤト」と小さく聞こえる声に余計止める事が困難になる。

その小さな身体を抱き
頬をすりよせて
感触を堪能すれば
また、胸のあたりがジリジリと疼く。

たった今終えた行為の余韻を味わいながらその唇から離れた。
そして今度は頬に、耳に、首筋に自分の唇を何度も押し付ける。


唇から伝わる熱と肌の感触を、いくら確かめても飽き足りない。
いっそこのまま離れられなくなればいいんだ。


お前が、そんな目で俺の事を見るから

お前が、そんな声で俺の事を誘うから


「…のせいだからな。」


そう言い終えると同時に唇を塞ぐ、全てを奪いつくすように深く。


…好きだ。

好きだ好きだ好きだ。




ああ、もう俺、相当に狂っちゃってんだな…。





「なぁ、このままだと俺、どうにかなっちゃいそうなんだ…。助けてくれない?」



そう言う俺の事を心配してくれるのはいいんだけどさ…

だから、そんな可愛い顔するなっつーの。
「どうしたの?」って声も色っぽいっつーの。


しかめた俺の表情を勘違いしての細い腕が伸びてきた。
その両の手のひらが俺の頬をかすめる。

伸びてきた腕を簡単に俺の力で、元あった場所へと沈めた。
拒んだんじゃなくて、もう我慢の限界だったんだよ。
もはや両手に感じる抵抗は、俺の中にある妙な征服感を満たすだけ。



なぁ…



お前のせいだからな?




の事、めちゃくちゃに壊したいんだ。」




俺をこんなふうにしたに責任とってもらうしか方法がないんだ。







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