weet kitchen



ー、まだー?」

「疾斗、危ないからあっち行ってて!」


キッチンで忙しく動き回る

そんな彼女にかまってかまってと纏わりつく疾斗。


その姿は尻尾をふった犬そのもの。



「何作ってんだ?」


と、疾斗が の肩口からひょっこりと手元を覗き込む。


「ビーフシチュー」


今日は寒いからねと、 はお鍋の中をおたまでかきまぜた。

大きめに切りそろえられたジャガイモやニンジンが、

茶色い海の中でくるくるとダンスを踊る。



「あとどれくらいで出来んの?」

「うーん・・20分くらいかな」

「げっ!!」


そんなにかかるのかよと、疾斗は唇を尖らせ抗議する。


「子供じゃないんだから我慢して」


がそう言うと、疾斗はさらにふくれっつらになった。


「俺こどもだから我慢できない」

「えー?」


何かあったかなと、 は冷蔵庫の中身を思い浮かべる。

そんな彼女の背中に何かがべったりと張り付いてきた。


「ここに食べごろなのがある」


そう言って、疾斗は腕の中に閉じ込めたばかりの

頬をペロリと舐めた。


「ひゃあっ!?」


思わずびくりと体を揺らした彼女に、疾斗はにやりと笑う。


「な、なにすんの!」


舐められた方の頬に手を当てて、真っ赤な顔でわなわなと振るえる

そんな彼女が可愛くてしかたのない疾斗は、さらに笑みを深めて口を開く。


「20分もあれば美味しくいただけるよな?」


疾斗はうんうんと一人で納得すると、驚きで口をパクパクさせる

手からおたまを抜き取り、鍋にかかるコンロの火を消した。


「は、疾斗っ!!」


後ろから抱え込むようにして抱きしめた の首筋に

鼻先をすり寄せ、唇でそこをなぞる。


「ちょ、ちょっと、」


くすぐったそうに首をすぼめ、身を捩った にキスを一つ。


はいつでも食べごろ」





結局、疾斗のソレが20分で済むはずもなく、夕食の時間は遅れに遅れたのだった。



































05.10.29
何てお決まりな展開^^;リンク記念にミステリオ様に捧げます!
駄作も駄作で申し訳ないですが、これからもどうぞよろしくです♪


あああありがとうございますっ!
鮎さんの疾斗いただいちゃいました(´Д`;)ハァハァ
鮎さんのお話は読むたびに、ミステリオに元気とパワーをくれるんです!

家の事情で凹んでた時にメールをくださり愛の充電♪させていただきました。
鮎さん大好き!これからもよろしくです^^
キッチン万歳。