GUARDIANS PROFILE
【土ノ日光 つちのひ・ひかり】 前列右 135cm 36kg
勉強は不得意でも、明るく元気に健やかに、小さな身体から溢れそうなほどの生命力を漲らせ、外で友達と遊ぶのが大好きな五年生。宿命を帯びた一族の「土ノ日」四兄弟の末弟。
血の繋がっていない三人の兄たちを心から尊敬し愛している。渋好みで義理に篤いところは長兄の鞍馬、優しく我慢強いところは次兄の春陽、そして大雑把でカッコつけなところは三兄の新に似てしまった。赤紫がかったアホ毛付きの髪がトレードマーク。
実はまだおねしょが治らず、排尿後の処理が甘いためブリーフを汚しがちなのが悩み。逆に言えばそれ以外に困ることはなく、少年は日々を前向きに、幸福に生きている。
【土ノ日新 つちのひ・あらた】 後列右 177cm 59kg
高校二年生、土ノ日家三男。髪を若草色に染める不良ながら勉強は得意。言葉遣いを含め各所にだらしなさを見せる一方でカッコつけたがりの一面を持つ。とりわけ可愛い光には「兄ちゃんカッコいい!」って言われたくて仕方のない青春真っ只中。
光に最初に手を出したのはこの男、ホテルに連れ込み事に及んだ。自分自身がショタコンのブラコンであることを容認し、光に興奮する自分を疑ったことさえない。
現在に至るまで、光を占有する機会が一番多いのがこの男。鞍馬と春陽の知らぬ光の秘密を知っており、時には兄らしくアドバイスすることも。とは言え「光のブリーフマジ可愛い」と弟の下着を盗むぐらいには出来上がった変態である。
【土ノ日春陽 つちのひ・はるひ】 後列中左 179cm 58kg
繊細な文学部三年生、自己主張に乏しく、眼鏡の奥の近眼はいつも自信なさげでゼミではいつも女学生に便利に使われているらしい。要は優しすぎるが故の臆病者。
光への思いはずっと抱き続けていたが、まともな兄としていたいから、光に嫌われたくないからと隠し諦めていたら新に先を越された。
勇気の欠片もないような春陽が知るのは、眼鏡を外し視界がぼやけると、人の顔色なんて知るもんか、途端に強気になれる自分が居たこと。遂に光に思いを告げ、最愛の弟と(新同様に)「恋人」となるに至る。
少々頼りないところもあるが、間違いなく優しく、また聡明な青年である。
【土ノ日鞍馬 つちのひ・くらま】 後列中右 185cm 93kg
土ノ日家長男であり一家の大黒柱。その容姿は正しく黒い床柱のようで、筋骨隆々逞しく、昼は観光人力車を曳き、夜は自営の寿司屋の板前、弟たちを養うために忙しく働くことを何よりもの喜びと感じる、粋で鯔背な江戸男二十四歳。小難しい理屈は全くわからねえが、熱い心と頑健すぎる身体で弟たちを護り育ててきた。
然るにこの男もまた光という弟への思いがこみ上げる。色恋沙汰には疎いが、新と春陽が光と恋仲に在ることを知るや、漢の感情は持ち前の強い意志でさえも止めることは出来なかった。とは言え、「やっぱこんなのダメだよなあ……」と思える程度にはまとも。
弟たちのために作る稲荷寿司、春陽と新はいい加減食傷気味ながら、相変わらず「おいしい!」と言ってくれる光のために今日も幾つも拵える。少年はブリーフが当然との思いから、いつも三枚お買い得品を買って来る。(そして新と春陽の手に渡る)
【土ノ日舎人 つちのひ・とねり】 前列左 125cm 27kg
光たち四兄弟と同じ姓を持つものの、血縁はない。しかしまだ幼いながらも自分の帯びる任務を心得、しっかりと責任を果たすおりこうさんの三年生。素直で無邪気でのどかだが、ちょっぴりずるいところもある。白いキャスケットがお気に入りで、お出かけのときはいつもかぶっている。
ひょんなことから光と知り合い、兄のように慕っている。まだ恋もしたことのないような年齢ながら、「ひかりくん大好き!」と言ってはばからないのは、彼の身体の中に三人の兄たちに先んじて侵入してしまったから。無意識の甘え上手さゆえにか、それとも光の押しに対する弱さゆえにか、結局のところやっていることは新たちとさほど変わらないのが現状。
【荒川さん あらかわさん】 後列左 183cm 65kg
不思議な中年。文庫本を抱え、ぶらぶらと街を散歩するのが何よりもの楽しみ。痩せた体躯に無精髭、しかし穏やかな表情は大人の余裕を醸し出す。無職のように見えるが実は名のある小説家、そして何より、幾百年を生きる妖怪が人の姿を借りている姿、らしい。子供好きだが妙なことを考える人ではない、というかそもそも人ではないので、慾とは無縁な心を持つ。
土ノ日四兄弟ならびに舎人とは、同様の「宿命」を帯びる同志である。年下の四兄弟や、光と舎人の仲の良さを微笑ましいものとして眺め、彼らの幸せをかげながら、心から、祈っている。
人智を超えた数々の力を持ちながらも傲るところの一切ない紳士、しかしサンダル履きで何処でも出かけてしまうのんびり屋。
【早葉碧 はやは・みどり】 135cm 32kg
光と同い年の少女。土ノ日一族と同質の能力者だが、これまでは荒川さん以外と交流はなかった。少々生意気だが、それは彼女がしっかり者であることの裏返し。
光のブリーフが汚れていることを知って以来、光に意地悪なことばかり言ってきたが、ピンチを救ってもらって以降は心根の優しさを光にも向けるようになり、以降は、まあ、その、何だ。
光が一番愛しているのは三人の兄たちであることをきちんと理解した上で、碧自身も光を一人の男として意識せざるを得ない。光にとっては「ガールフレンド」であり、碧にとって光は「ボーイフレンド」ということになる、ついでに言えば舎人は弟のようなものだ。
何の期待もしていないのにしょっちゅう恥ずかしいところを見せる光に呆れつつも、そういう光だからこそ好きなのだ。