はらはらと涙を流す綱吉を見て、胸の内がざわついた。 「獄寺くんも、山本も守ってくれるんです。俺のこと」 泣きながら、ぽつりぽつりと言葉を紡いでいく綱吉はひどく儚い印象を与える。 細い肩、細い首、腕など折れてしまうんじゃないかと心配になってしまうほどに細い。 象牙色の肌はきめ細かく繊細で、大きな瞳は一度見たら忘れられないハシバミ色。 凡庸な外見なはずなのに、可愛らしく、そして稀に美しいとすら思ってしまうことがあった。 そして今、はらはらと涙を流す綱吉は儚く、美しかった。 「俺には、そんな風に守ってもらう価値なんてないのに」 獄寺も山本も、綱吉を守るためならば自分が傷付くことすら厭わない。どんなに傷だらけになろうと、どんなに危険な目に遭おうとそれが綱吉のためであるならば笑って受け入れる。 それが辛くて堪らない、涙を流しながらそう呟く。 「俺は、二人に返せるものなんてなにもないのに」 そう呟いて、はらはらと涙を流す。 愛しいというのはこういう感情なのかと思った。 それは初めて知る感情だった。 そして同時に、自分以外の男を思って涙を流す彼女へ強い苛立ちを覚えた。 その苛立ちの名を、雲雀は未だ知らない。 |